Opernhaus Zurich,
Mittwoch, 1. Mai 2002

Gioachino Rossini
il Turco in Italia



Musikalische Leitung Franz Welser-Moest
Inszenierung Cesare Lievi
Ausstattung Tullio Pericoli
Regiemitarbeit Daniela Schiavone
Ausstattungsmitarbeit Marouan Dib
Lichtgestaltung Gigi Saccomandi
Franz Orban
Chor Ernst Raffelsberger
Selim Ruggero Raimondi
Donna Fiorilla Cecilia Bartoli
Don Geronio Paolo Rumetz
Don Narciso Reinaldo Macias
Poeta Prosdocimo Oliver Widmer
Zaida Judith Schmid
Albazar Valery Tsarev
Poeta suggeritore Adriano
Poeti Gerald Stollwitzer
Bruno Enz
Chor des Opernhaus Zurich
Statistenverein am Opernhaus Zurich
Orchester der Oper Zurich
Hammerklavier Enrico Cacciari



パリからフランクフルト経由のルフトハンザでチューリヒに到着しました。このところ冬のような天気が続いていてベルリンでは冷たい風が吹き荒れ、パリの二日間は夜に雨が降っていました。チューリヒも曇り空で寒いです。宿は劇場から1分のホテル・オペラでとても便利です。時間がたっぷりあるので散歩を楽しみましたが、街はメーデーのためほとんどが休みで閑散としていました。

さて今日のロッシーニ「イタリアのトルコ人」は熱狂的名演で、チューリヒに来て良かったと思わせる最高の出来栄えでした。もちろん筆頭はチェチーリア・バルトリで、さすがにロッシーニのオペラは最高の仕上がりを見せていて、彼女自身楽しくてしょうがないといったところ。それほどこのオペラは面白いです。ルッジェロ・ライモンディもキャラクターをセリム役に上手く活かしていて、彼はロッシーニがベストではないかと思わせるほどの素晴らしさでした。このオペラは二人のメゾ、すなわちフィオリッラとザイダのコントラストが何と言っても面白いところですが、バルトリのフィオリッラに対して、ザイダ役のユーデット・シュミットも美貌と美声でオペラを盛り上げていました。

さらにはウェルザー=メストの巧みな敷きさばきが最高。彼の指揮ではジークフリートやブルックナー8番とドイツ物をこのところ聴いていますが、こういったイタリア・オペラでも絶妙かつ生彩に富む演奏を展開するとは驚きました。昨日のミンコフスキーなどとも似たところがあって、テンポのつけ方の上手さは特に最高です。今日のロッシーニも歌手達のコロラトゥーラに合わせるテンポと抑揚付けのバランスがとても巧みでした。さらにチェザーレ・リーヴィの演出もアートグラフィックを見ているかのような洗練さとコミックの両立が素晴らしく、オペラを見ていて楽しみを次々に見せてくれるあたり、エンターテイメントとしても最高でした。こういったアバンギャルドなオペラをもっと見てみたいものです。

今日の座席は、シーズンプロ発表と同時に予約を入れていたもので、1階バルコン・ロジェの1列目と音、視界ともに極上のポジションでした。やはりバルトリが出るオペラは最高で、終演後はお友達と劇場近くのレストランで余韻と旬のアスパラを楽しみました。






[HOME]