OSTERFESTSPIELE
SALZBURG 2002

Gustav Mahler Jugend
Orchestererliner
Dirigent Franz Welser-Most

Sonntag, 31. Marz,
Groses Festspielhaus 11.00 Uhr


Anton BRUCKNER
Symphonie Nr. 8 c-moll





昨日は本当に充実した1日で、今日もマチネにグスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラのブルックナー8番を聴いてから、ミュンヘンのパルジファルを見るので、実り多き1日となりそうだ。

さてマチネには二つの楽しみがある。ひとつ目の楽しみはマーラー・ユーゲントのブルックナーを聴くことで、ふたつ目はフランツ・ウェルザー=メストのブルックナーを聴くこと。まずマーラー・ユーゲントについて、三日連続でベルリンフィルを聞いてきたにも関わらず、決して聴き劣りがしないほど素晴らしかったこと。むしろベルリンフィルに肉迫するほどの勢いが素晴らしかった。メンバー達も若いだけにサウンドも実にフレッシュで、勇猛果敢に挑むパワーに溢れていた。特に目立ったのは弦楽器奏者たちの切れ込みの鋭さと緻密さ。ボーイングが超高速回転に走るといった感じで、トータルに生み出される音量の充実感も中々のもの。はっきり言って、テクニカルな面では並みのプロ・オーケストラでは太刀打ちできないと感じた。

ウェルザー=メストの楽しみは、こういった活きの良いアンサンブルを掌握して、ブルックナーをどのように料理するのかという点。昨年のチューリヒのジークフリートでは起伏の大きさを実感したが、今日のブルックナーにもダイナミックな構築性が感じられた。全メンバーの気合を一手に束ねて、山脈のようなうねりを作り出す技と求心力はさすが。やや早めのテンポで淡々と進むものの、高まり行く高揚感に圧倒される。特にフィナーレのクライマックスでは律動するリズムの刻みが絶妙だった。これに応えるべく、ティンパニも豪快に炸裂し、重低音の効いたブラスが伸びていく。全体に明るい色彩のブルックナーに仕上がっていて、優秀なアンサンブルとウェルザー=メストの指揮が一体になった時の充実感はとても素晴らしかった。

今年は夏のエディンバラ音楽祭でアバドがマーラー・ユーゲントを率いてパルジファルを指揮するが、ベルリンフィルと違って、どのようにアプローチを展開するのかが実に楽しみになってきた。ちなみにプログラム冊子にアバドとマーラー・ユーゲントの公開プローベ日程が紹介されていた。2002年7月26日〜28日、ミュンヘンのガスタイクにてと記載されており、演目などの詳細はマーラー・ユーゲントのサイトにて7月1日に公開されるとのこと。




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