Wiener staatsoper
donnerstag, 3.mai 2001, 19.30 Uhr
Gianni Schicchi
Oper in einem Akt von Giovacchino Forzano
Musik von Giacomo Puccini

Musikalische Leitung Dietfried Bernet
Inszenierung u. Buehnenbild Marco Arturo Marelli
Kostueme Dagmar Niefind-Marelli
Gianni Schicchi Alberto Rinaldi
Lauretta, seine Tochter Angelika Kirchschlager
Die Verwandten des Buoso Donati:
Zita Nelly Boschkowa
Rinuccio Mathias Zachariassen
Gherardo Herwig Pecoraro
Nella Richarda Merbeth
Betto Janusz Monarcha
Simone Dan Paul Dumitrescu
Marco Istvan Gati
La Ciesca Waltraud Winsauer
Gheradino Wiener Saengerknabe
Spinelloccio, Arzt Alfred Sramek
Amantio, Notar David Cale Johnson
Pinellino, Schuster Sebastian Huppmann
Cuccio, Faerber Erwin Huettler

Orchester der Wiener Staatsoper
Pagliacci
Drama in zwei Akten
Text und Musik von Ruggero Leoncavallo

Musikalische Leitung Dietfried Bernet
Inszenierung, Buehnenbild
und Kostueme
Jean-Pierre Ponnelle
Chorleitung Ernst Dunshirn
Canio(Pagliaccio) Janez Lotric
Nedda(Colombina) Krassimira Stoyanova
Tonio(Taddeo) Georg Tichy
Peppe(Arlecchino) Herwig Pecoraro
Silvio Yu Chen
Erster Bauer Hannes Lichtenberger
Zweiter Bauer Ulrich Grossrubatscher

Orchester und Chor der Wiener Staatsoper
Eleven der Ballettschule der Wiener Staatsoper
Gumpoldskirchner Kinderchor
Buehnenorchesterder Wiener Staatsoper

ジュネーブの朝は昨日と同様に曇っていてアルプスは見えなかった。さすがにフラン
ス語圏だけあってホテルの朝食もフランスの味がした。そういえば路行く人のファッ
ションもパリのように洒落ていた。で、今日は早速ウィーンへ移動。一度フランクフ
ルトに飛んでからウィーン行きに乗り継ぐ。しかし予定時間になってもなかなか飛ば
ない。結局30分以上遅れて飛んだが、昨日と同様に乗り継ぎ便のフライト時刻が迫
っている。昨日のように待っていてくれるだろうと思ったのがいけなかった。同じE
U内の移動なのにスイスからだとパスポートコントロールを通過しなければならない。
よりによって混んでいるし、フランクフルト内の長〜いトンネルの移動にも随分と時
間がかかる。で、搭乗ゲートに着いたときには既にフライト時刻を遥かにオーバーし、
ウィーン行きは既に飛んでしまったという。近くのゲートで次の便への変更処理をし
てもらったが、2時間以上後の便だ。ウィーンの空港には5:30には着くというか
ら、まぁ今日のオペラに間に合うが。しょうがないのでセネターラウンジに行く。暇
なのでパソコンでインターネットにでも繋ごうとするが、ここにはパソコンブースが
なかったので、となりのビジネスラウンジへ移動した。

今度は予定とおり飛んだ。定刻の5:30にウィーンについたが、今度は荷物が出て
こない。ルフトハンザに荷物の乗り継ぎ処理もあれだけ念を押したのに何たるざまで
あることか。で近くのLHパートナーのチロリアンの掛かりにクレームを付ける。で
きるだけ早く今日泊まるホテルへ運ぶように指示した。FRAからザルツへは結構便
数が多いので何とかなるだろうと早速市内へ急ぐ。

宿はいつものようにANAグランドに午後6時すぎに着いた。今まで日本人の方にほ
とんど街で出会わなかったが、さすがにウィーンは日本人の方が多い。もうあまり時
間もないのでほどほどにオペラ座へと急いだ。フライト変更の一難が去って荷物のニ
難であったが、こんな時のために日本出発時からオペラに行ける服装、体制にしてい
たのが助かった。しかしキャスティング表に第三難目が待っていたとは驚いた。ドミ
ンゴの名前がどこにもないのだ。あれ、おかしいなぁと思いつつ、キャスト表を汲ま
なく見る。普通なら変更のコメントがどこかにあるはずだが、ウィーンはそういった
記述はしないのかなと詮索する。で代役はロトリッチの名前にがっかりとする。彼に
は失礼ながら、馬力は凄いが大味気味の歌には必ずしも共感しがたい印象を持ってい
る。

◆ジャンに・スキッキ

最初の演目はジャンニ・スキッキで、舞台の中央に大きな四角く取り囲む螺旋階段の
ようなデザインがとても斬新だった。しかもその中央に巨大な旅行用トランクがあっ
て、これが開いて中に巨大なハンガーにシャツが吊るしてあったり、ほかにも面白い
仕掛けがあった。このオペラは歌というよりも劇そのものに近い感じがするが、こう
いった奇抜な舞台はとても面白かった。やはりプッチーニと感じさせるのはラウレッ
タのアリアで、キルヒシュラガーの素晴らしい歌に昂揚する。今日の座席はミッテル
・ロジェの4列目すなわちロジェの一番奥まったところだったが、彼女の麗しいソプ
ラノが正面に向かってくる感じ。平土間とは違った音の臨場感に満足する。そういえ
ばウィーンフィルの響きも素晴らしい。

しかしワーグナーを立て続けに聞いている耳にはプッチーニのこの小品は作品自体の
インパクト不足を痛感してしまう。それにこの階段のセットは、ヤコブの梯子とセッ
トで見ないことには意味が無いのではと思う。そういえばジャンニ・スキッキのプロ
グラムも通常公演プロから該当部分を切り取って、パリアッチの部分とあわせて箱に
入っていたのも、いかにもあり合わせの処置だ。

◆パリアッチ
さて休憩の後にドミンゴの出ないパリアッチに期待する。冒頭のトニオの口上の場面、
ティッヒーの素晴らしいバリトンに大いに盛り上がった。オーケストラともにウィー
ンの良さがぐっと感じられた。で、幕が開くとポネルの明るい舞台が広がっている。
斬新な舞台が増えている中で、オーソドックスでも永遠に命を失わないかのような素
晴らしい舞台だ。

ロトリッチも第1幕で大いに素晴らしい歌を披露して会場を大いに沸かせた。これな
らドミンゴでなくても良かったかと期待する。ストヤノーヴァのネッダもそれなりに
良い歌を聞かせるが余り印象に残らない。第2幕に入ってからは迫真のドラマへと盛
り上がるが、やはりロトリッチのパリアッチはドミンゴほどの迫力は無かった。かつ
ての輝きは薄れたとはいえここはやはりドミンゴで聞きたいという心理も働いたせい
か、ロトリッチに不満を覚える。第1幕で聞かせたあの素晴らしさが第2幕で聞けな
かったのが残念だ。これなら今日はウィーンではなくてミュンヘンのリナルドを見た
ほうが正解だったかとも後悔する。

さてフランクフルトに置き去りになった荷物はウィーン行き最終便にのってホテルへ
向かっているとのこと。で深夜12時すぎに部屋に届きホッとした。今日は、余り面
白くない日だった。インターネットで調べてみたら4日後の5/7のパリアッチにも
ドミンゴは出ないことが分かった。しかも代役は何とホセ・クーラではないか。同じ
パリアッチでも今日のはC級だったが、クーラが出るとなればドミンゴと同じA級が
期待される。で、ホセ・クーラは同じ今日の5/3はロイヤル・オペラでオテロを歌
っているらしい。何と今日は不運な日なのかと改めてがっかりとする。さてドミンゴ
は5月にもウィーンでワルキューレに出演する予定だが大丈夫なのだろうか?今日出
演しなかったコメント、情報がないだけに、不安は広がる。果たしてMET来日も大
丈夫なのだろうか?