07/31 ザルツブルク・シュロス・コンツェルト
●Salzburger Schlosskonzerte
Samstag,31.Juli 1999, 20.30 Uhr, Schloss Mirabell/ Marmorsaal
Meisterkonzert
Denies Zsigmondy (Violine)
Gerda Guttenberg (Klavier)

Program
Ludiwig van Beethoven
Sonate fuer Klavier und Violine in D-Dur, op.12 Nr.1
Claude Debussy
Sonate fuer Violine und Klavier in g-moll
Wolfgang Amadeus Mozart
Sonate fuer Klavier und Violine in G-Dur, KV301
--Pause--
Wolfgang Amadeus Mozart
Sonate fuer Klavier und Violine in C-Dur, KV296
Edvard Greig
Sonate fuer Klavier und Violine in c-moll, op.45
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日本を発って夕方ザルツブルクに到着した。ホテルにチェックインした後は散歩に出かける。外は夏の快晴で夕刻の清々しさが気持ち良い。到着日の時差ボケを解消するにはコンサートが一番ということで、ミラベル宮殿の室内楽コンサートに行くことにした。21時開演だから到着日であっても余裕だ。未だ明るい庭園に入り会場のマルモアザールに向う。会場は大理石に金の模様をあしらった美しいサロンという感じ。天井も高くて大理石の響きが良さそうだ。とにかくここで聴くヴァイオリンとピアノの音色は魅力的である。

ヴァイオリンは米国を中心に教育活躍されているツィグモンディ氏。ソリストとしてもBPO,MPOなどメジャーオケとの共演経験があり、東フィルとも共演されたそうだ。ベートーヴェンのソナタでは、瑞々しさと生命感に溢れていた。時折細かなパッセージでミスが目立ったが、流れを重視した演奏には推進力と強い意思が感じられる。

名曲ドビュッシーのソナタでは、この曲の持ち味である幻想性が見事に描かれる。モーツァルトは奥ゆかしさと若々しさが素晴らしい。かつてゴールドベルクのモーツァルトを録音で聞いたことがあるが、今日の演奏はその素晴らしさを思い出させる。後半のグリーグも叙情に溢れていて音楽が自ずと語り始めるような演奏だ。盛大な拍手に応えマンザーニの曲がアンコールされた。さすがに2時間半におよぶプログラムは充実していた。外は寒いくらいになっていた。