Overseas Report by Mr. Takahara
Verdi ; Requiem / Birbican Hall

1/23(火)19:30 パッパーノ指揮 ロンドン交響楽団
ヴェルディ レクイエム (バービカンホール)


ロンドン響は2月の来日前に一足先に聞くことになる。場所はロンドン・バー
ビカンホール。金融街シティの近くにある総合文化施設でニュヨークのリンカー
ンセンターのような所です。指揮は2002年のシーズンからハイティングに代
わってロイヤルオペラの監督に就任予定のイタリア系イギリス人パッパーノ。す
でにベルリンフィル、バイロイトデビューも済ませた若手の注目株である。

歌手はRamon Vargasがキャンセルで代わりにMarcus Haddock、それにRenee 
Fleminng、Violeta Urmana、Rene Papeと豪華キャスト、この面々は今年のME
Tの来日公演でレクイエムを歌うメンバーである。その出来を占う上でも今回の
公演は興味があった。

パッパーノの指揮はダイナミックに大きく体を動かし、まるでムーティのよう
である。若さをあり余したような精力的な指揮ぶり。それにFleminngの声は美し
く、よく出ること、それにPapeがよい。ホールはザルツの祝祭大劇場のような大
きなホールだが、音響はよい。昨年のスカラ座公演はNHKホールであったため
か、音がもう一つでせっかくのレクイエムも少しかすんだ気がしたが、今回のは
よかった。

また、ロンドンのホールの雰囲気だが、ニューヨークと同じでラフなスタイル
の人も多く、気楽に音楽を楽しむという感じがした。高齢者の目立つヨーロッパ
に比べ、年齢層も若い。

(後日談)
パッパーノは今年4月の大分県のアルゲリッチ祭で指揮(シベリウス2番ほか)
をする予定で、日本本格デビューだそうだ。