これはこの前のメールの続きです。この前の内容をふまえてご覧下さい。

>ヘヴィメタルの認識

「ヘヴィメタルとはその名の通りヘヴィな音楽(ロック)のことで、人がヘヴィと感じるかどうかは多少個人差があるため、ある程度はそれぞれの判断にゆだねられる」

・・・「ヘヴィメタルとは何か」の問いにこういったニュアンスの答えを、様々なホームページや中には商業誌などでも見かけることがあって非常に驚かされます。これは完全な間違いです。前半部のヘヴィメタル=ヘヴィな音楽というのも、人がヘヴィと感じたのがヘヴィメタルというのもどちらも正しい認識ではありません。その理由として

1(誰が聞いても)ヘヴィではないヘヴィメタルのジャンルが存在する

2「ヘヴィな音」というのはエフェクターなどの進化によってどんどん過激な音が出せるようになってきており、今の音源と比べると昔の音はすべてヘヴィとは言えなくなってしまう

3屁理屈なようですが、アルバムに半分くらいヘヴィな曲とヘヴィではない曲が混ざっているバンドはどうなるのか

1は前にも少し言ったと思います。「だからそういうヘヴィじゃないバンドは他のジャンルだろ」と言われることもありますがそうではありません。後述します。

2ですがエフェクターというのはレッドツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジが1970年頃イギリス海軍にいた友人に頼んで作ってもらったものが初めてと言われています。それ以来今そこらへんの楽器店で売ってるエフェクターでも簡単に「ものすごくヘヴィな音」が作れるようになっています。誰が聞いてもというのは大袈裟ですが、実際1990年頃までの音は今の音には「ヘヴィさ」では遠く及びません。何が「ヘヴィ」な音か、という認識があいまいなのは確かなのですが、これだと3年前までヘヴィメタルのアルバムだ、と世界中で言っていたものが今は違うということになりかねません。ヘヴィメタルは何年経ってもヘヴィメタルです。

3のようなバンドも結構あってそれぞれどういったアプローチでそういうアルバムを作っているかは違うでしょうが、1つ1つバンドを見ないとメタルバンドかどうかは言えません。「半分メタルバンド」なんて中途半端なジャンルもおかしな言い方です。

>ヘヴィメタルとは何か?

ヘヴィメタルというのは音楽のジャンルです。他にもクラシック、ジャズ、レゲエ、民謡・・・などいろいろなジャンルがありますがそういうものはすべて音楽用語を使って明確に線引きはされていません。大体の目安にはなりますがこういうコード進行をすればクラシックとかこういう楽器で演奏すればレゲエ、というわけではないです。

ポイントは音楽を点として捉えるのではなく線として捉えなければならない、ということです。例えばクラシックだとミサ曲などの古代、中世音楽がありその後バッハ、ヴィヴァルディなどのバロック音楽があり、その後ベートーベン、モーツァルトなどの古典派がいて、同時期シューベルト、チャイコフスキーなどのロマン派がいて現在(現代クラシック音楽)に至るわけで、そのそれぞれに区分出来るような特徴があるわけです。「オーケストラで演奏してるのがクラシック」というわけではなくて、この線上に乗っかっているかどうかが問題なのです。ミュージシャンや曲を点として捉えると今年フルオーケストラと競演し「エレクトリックギターとオーケストラのための協奏組曲 変ホ短調 新世紀」というアルバムを出したイングヴェイ・マルムスティーンは「クラシック作曲家なの?」なんて間抜けなことを思ってしまうでしょう。X-JAPANのYOSHIKIなんかもオーケストラをフューチャーした曲を作っていますが、彼等のキャリア、楽曲その他を見れば「クラシックに影響を受けたロックミュージシャン」ではあっても決して「クラシック音楽家」ではありません。

メタルでもはっきりとした線が(歴史といってもいいでしょう)あるわけでそこに乗っているかどうかが判断基準になります。この前ラルクアンシエルが出すはずだったシングルCDのB面にモロメタルな曲がありましたが(SAKURAの逮捕で発売はされませんでした)だからといってラルクが「メタルバンド」というわけではないです。HYDEやKENが(昔は)メタル好きなのはインタビューでもわかりますがただそれだけのことなんですね。

さっきの1も線に乗っている以上やはりジャンルはメタルということになります。結果的に音はヘヴィではなくても音楽(作曲)理論やアレンジなど様々なところにメタルの特徴があるため、全く別ジャンルという風には考えづらいです。

次回その「線」について少し書こうと思います。

そろそろマシンガンズに直結する内容が書ければいいんですが。trapさんも苦痛(?)かもしれませんが読んでおいても別に損な内容ではないと思って書いています。もう少しおつき合い下さい。