クローム塗料ガイド
 
9月下旬発売予定のMP4/21の発売に併せて、何か良い塗装方法は無いかと探していたら、モトクロームという塗料を知りました。
モトクロームはヘルメットや実車の塗装をしている方には、既におなじみで、普通のエアガン等で使用できます。
扱いは非常に難しいですが、得られる効果は絶大、メッキの再現には最適と言えるでしょう。
もともと実車やヘルメットに用いられていますので、耐久性は高いと思います。

以下に当社の使用レポートを掲載させていただきました。
ご参照下さい。

また、今回使用したモトクロームとモトクリアーを塗料ビンに移し(25ml)、当社HP限定でセット販売いたします。
初回販売数は100セットとなります。

ST27-FP0018HP
クローム&クリアーセット
定価 \1,980 (\2,079(税込み))

モトクリアーとモトクリアーはネット通販等で購入する事ができますが、容量が320ml以上と多く、また価格もモトクロームが \19,950(税込み)、モトクリアーが\5,040(税込み)と高価な為、中々一般モデラーの方には手が出しにくい状況だと思います。
モトクロームを一度試してみたい、という方は是非当社商品をお買い求め下さい。

※内容量25mlですが、当社で使用した感じでは1/20のF-1を塗装するのに使用した量は10ml〜15mlぐらいでした。
 (クローム、クリアー供に非常に薄く塗装する為、思ったほど量は使いません。)
 ですので、正しく使用すればテスト塗装も含め、十分間に合うと思います。
 (モトクローム、モトクリアーともに溶剤等で薄めずに、そのままガンで使用します。)
 但し、2度吹きする際は上記数量は異なります。
ご注意下さい。
 
@塗装するモデルの表面を丁寧にサンディングします。
 (400 → 1000ぐらいで)
Aプラサフを塗装後、サンディングします。
 (600 → 1000 → 2000 ぐらいで)
 後でも記述しますが、2000ぐらいが効果的です。
 (写真では1000番までです)
B黒を吹きます。
 今回、艶を出す為にガンでは無く、缶スプレーを使用しました。
 (缶スプレーの濃度でガンで吹いても問題ないと思います。)
 吹きすぎにはご注意を、モールドが消えたり、塗料がたれてきたりします。
 ちなみに、写真のモデルはノーズ部分のサフ仕上げを丁寧にやらなかった為、梨地になって
 しまいました。
Cクローム塗料を吹きます。
 この時、エア圧は下げ、20〜30cmぐらいの距離から、サ〜ッと吹きます。
 (吹き止めせずに流すように吹きました。)
 これをクロームの定着具合を見ながら何度も吹きます。
 吹き終わった状態が上の写真です。
E1時間以上乾燥させてから、柔らかい布でミストを除去します。
 上記写真のような艶と輝きがでました。
Fちなみに、@〜Eの工程をサンディングの仕上げを2000でやってみたのが上の写真です。
 ご覧のとおりの輝きが出せました。
G左が2000番仕上げ、右が1000番仕上げです。
Hクロームを塗装後、48時間以上乾燥させてから、専用クリアーを吹きつけます。
 吹き方はクロームと同じ様に吹きつけます。
 (クリアーの扱いは非常に難しく、吹きつけ過ぎると、白く曇ってしまいます。)
 写真は1000番仕上げです。
Iこちらは2000番仕上げのクリアー塗装後の写真です。
Jクリアー塗装後の比較写真です。(左が1000番仕上げ、右が2000番仕上げ)
Kインダクションポッドの映りこみを撮影しました。(1000番仕上げ)
Lインダクションポッドの映りこみを撮影しました。(2000番仕上げ)
M今回、下地塗装の仕上げに使用した「Mr.研ぎ出しクロスです。
 紙やすりよりも扱いやすく、下地塗装を鏡面状にするには最適です。
 あと、下地塗装を鏡面状にする時にコンパウンドは使用しないで下さい。
 コンパウンドに含まれる油分等は丁寧に洗浄しても、塗装面に残り、クロームがうまく定着し
 ません。
■総評
下地処理、クローム塗装、クリアー塗装と技術的に難しい事ばかりですが、得られる効果は絶大です。
今回、1000番仕上げと2000番仕上げを平行してテストしましたが、それぞれ使用用途は高いと思います。
例えば1000番仕上げはメッキ調とまでは行きませんが、アルミモノコックの再現や70年代後半に見られるウィングの再現に適していると思います。
また、もしかしたら1000番ぐらいの方がスケール的にマクラーレンMP4/21の塗装の再現には適しているかもしれません。
2000番仕上げはホイールやバイクのメッキパーツ等、使用用途は多々あると思います。


また、当社がテストした範囲ですが、クローム塗装後にクリアー塗料は使用できません。(専用クリアーを除く)
幾つか試してみたのですが、全てメッキ調ではなくなり、ただのメタリック塗装になりました。
試したのはラッカークリアー、トップコート、水性クリアーの3種です。
(ウレタンクリアー等は試していないので、もしかしたら使用できるかもしれません。環境が整い次第、当方でもテストいたします。)

※クローム塗装後に吹き付ける専用クリアーはクローム塗料の定着用の為、カーモデラーの思い描くクリアー仕上げとは大きく異なります。
■総評追記(2006/11/10)
上記レポート後、さらにテストを実施しました。

まず、吹き方についてですが、1回よりも2回以上吹いた方がより効果的でした。
(表面の映りこみが増しました。)
ただ、吹きすぎの加減が難しくなります。
2回目以上は吹きすぎに気をつけないと、直ぐに曇ってしまいます。

次にクローム塗装後のクリアー吹きについてですが、現在まだ良い結果がでておりません。
前回のテストから2液式ウレタンクリアーを試したのですが、表面がメタリック調になってしまい、クローム感が損なわれてしまいました。
ただ、メーカーに問い合わせて見た所、ウレタンクリアーなら問題は無い、と返答をいただいておりますので、当方の使用方法に問題があると思われます。
引き続き、テストを実施いたします。
■追記報告(2007/06/21)
クリアー塗装の追加報告です。

前回、2液式ウレタンクリアーの使用についてご説明いたしましたが、その後のテストにより、問題なく使用できる事が解りました。
仕上げに2液式ウレタンクリアーを使用する場合、クローム専用クリアーを塗装した後、最低でも1週間以上かけて、完全乾燥させてください。(その時の気温や湿度、気候等に大きく影響されます。余裕を持て乾燥させてください。)
完全乾燥後であれば、デカール貼付後のウレタンクリアー塗装は問題なくできると思います。

引き続き、クローム専用クリアーの乾燥時間や取り扱い方法にも、テスト実施いたします。
詳細がわかり次第、ご報告いたします。
 
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