Johnny V's Blues Allstars
"If My Daddy Could See Me Now"
(Festival Records BYT71391)

  1. As Long as I'm Movin
  2. Four Full Seasons Of Love
  3. Maxine
  4. I Ain't Gonna Dust My Broom Again
  5. Don't Bother Me
  6. Walkin' Blues
  7. Next Time You See Me
  8. 29 Ways
  9. Missin' the Flu?
  10. Is This The Game To Play?
  11. You Belomg To Me
  12. The Depression Blues
  13. Mail My Letter

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リアル・ブルース誌から「ベスト・カナディアン・スライド・ギタリスト賞」を贈られ、さらにはアメリカのグラミーに当たるカナダのジュノ・アワードをも受賞し、彼の地では知らない人がいないと言われるほどのブルース・ギタリストであるJohnny Vのソロ・アルバム。カール・ウェザーズビーの後がまとして、サンズ・オブ・ブルースに所属していたことでも有名だ。
自作曲の他にも、ロバート・ジョンソン、ジュニア・パーカー、マジック・サムなどの曲を取り上げているが、全く独自の世界を繰り広げている。なかでも"29 Ways"(ココ・テイラーのバージョンよりも原作者であるウィリー・ディクソンのバージョンを参考にしており「ニヤリ」とさせられる)やスローにアレンジされた"Next Time You See Me"の解釈は、全く斬新であるとしか言いようがない。
ベスト・ギタリストという称号を得たことで、そのギタープレイに目を向けられやすいと思うが、Johnnyはあえて聴く者に肩すかしを喰らわせた感がある。
「凄腕ギタリストのギター・アルバム」というよりも、彼の作曲家・アレンジャーとしてのセンスに注目していただきたいし、そこここにブルースに対する愛情が感じられるアルバムである。
1996年作品

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Latvian Blues Band & Johnny V
"Blues Party"
(Laura Records 2402921631030)

  1. Jumping With Eddy B
  2. Hey Pocky A-Way
  3. Last Night
  4. Hey Now Baby
  5. Hepcats Live Nine Lives
  6. So Far, So Good
  7. Shame On You
  8. Wilma Jean
  9. Dead Shrimp Blues
  10. Gee Baby Ain't I Good To You
  11. Too Late
  12. Funk You Very Much


上記アルバムで好評を得たJohnny Vの最新作。
なんと、旧ソ連から独立したラトビアのミュージシャン「Latvian Blues Band」を従えての登場だ。
「元KGBの地下掩蔽壕で録音され、旧共産党本部でミックス・ダウンした」とあるが、冗談好きのジョニー一流のジョークなのだろうか。
バックを固める「Latvian Blues Band」は、ハーモニカ/ピアノを担当するOskars Semerovsが最高齢の21歳。一番若いドラムスのRolands Saulietisは、なんと15歳!(残念ながら、病気のためCDには参加していない)恐るべしラトビア・ブルース・シーン!!
旧ソ連時代は自由にブルースを演奏することが出来なかったが、1970年代の始め頃から一部のブルース・ファンはBBCやラジオ・ルクセンブルクから流れるブルースを楽しみ研究していたという。その中にDailes ZigisやValdis Vanadzinsといった人達がおり、今日では彼らが「ラトビア・ブルースの指導者」として後進の指導に当たっているらしい。
そんな、ラトビアのブルース好きとジョニーが出会ったのは、ラトビアのリガで行われたプライベート・パーティーでのことであったという。意気投合した彼らは、近い将来ラトビアに戻り少年達を指導しCDを作る約束を交わした。
そうして出来たアルバムがこのアルバムなのである。

前置きがずいぶん長くなってしまった。

このアルバムの話を聞いたときapple Jamの店主白岩氏と「きっと弾き倒し系のアルバムだね」と話していた。しかし、その予想は見事に裏切られ、実にバラエティに富んだ宝石箱のような作品が届けられた。
カナダでは、ソング・ライターとしても高い評価を受けているジョニーの書き下ろしを始めとして、"Last Night"や"Too Late"などのリトル・ウォルター・ナンバーから"Hey Pocky-Way"(Tne Meters)"Hey Now Baby"(Professor Lonhair)といったニューオリンズ・サウンドも散りばめられ、トータルな曲のつなげ方の巧さと相俟って最後まで一気に聴いてしまった。
「ベスト・カナディアン・スライド・ギタリスト」に選出されたこともあるジョニーだが、前作では一部でしかそれを聴くことが出来なかった。しかし、今作ではそのスライドが全面的にフューチャーされ彼の見事なプレーをふんだんに聴くことが出来る。決して「黒っぽさ」を前面に押し出したわけではないが、その「加減」が曲にピッタリとマッチしており、その辺のセンスは流石としか言い様がない。
おお!"Gee Baby Ain't I Good To You"のスライド・インストまで収録されているぞ!!
ギター少年(中年)にはロバート・ジョンソンの"Dead Shrimp Blues"での「弾き倒し」も用意されている。
かと思うと、"Last Night"での抑えを効かせたギター・ソロ!う〜ん、参りました。

いつも多忙なジョニーは、来年早々ロシア/ウクライナ/ベラルーシへ5週間にもわたるツアーを行い、カナダに帰ることなくそのまま3週間のギリシャ・ツアーを行うという。
今年10月から11月にかけて予定されていたキング・ビスケット・ボーイとのレコーディングが諸般の事情から流れ、「こんなにいい曲を用意したのに...」と泣いていたジョニー。このElectro-Fiでのレコーディングも、ツアー終了後には再開されることであろう。
これからも彼の活動から目が離せない。
2000年作品

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