Billy Branch and The Sons of Blues
Featuring : Carlos Johnson
(Blue Sun Productions BS 1035)


  1. Crank It Up / Baby, Scratch Back
  2. Shake, Rattle & Roll
  3. The Thrill Is Gone
  4. Nick's Groove
  5. Let's Straighten It Out
  6. Messin' With The Kid / Next Time You See Me
  7. Tribute To The Boogie Man
  8. I Don't Want Much
  9. Who Done It?
  10. Sweet Home Chicago (Accapella)

Chicago Sessiones : January-June, 2000

The Sons Of Blues:
Billy Branch-harmonica on all songs / vocals 1,3,7 ; background vocals on 2,8
Nick Charles-bass on all songs / vocals on 6 ; background vocals on 2
Mose Rutues-drums on all songs / vocals on 2,8
Carlos Johnson-guitar on 1,2,5,7 / vocals on 5 ; background vocals on 2,5
Guest Artists:
Johnny V.-lead guitar on 3,4,7
Gene Pickett-keyboards on 2,5,6,8
Sherry Riley-background vocals on 3

Riga Sessions : December 2 & 3 1999

Latvian Blues Band featuring on the "Thrill is Gone"
Valdis Vanadzins-guitar
Kalvis Zemzaris-second guitar
Oskars Semerovs-harmonoca on 3 / vocal 3
Janis Bukovskis- bass guitar
Aivars Zarins-drums


知名度の割には、きちんとしたアルバムが少ないThe Sons of Bluesが新譜を発表した。しかも自主制作盤での登場だ。
1980年代には、ドイツやフランスからアルバムを出してはいるが充分なプロデュースの元でのものではなかった。「Chicago's Young Blues Generatuon !」や「Where's My Money ?」はそれなりの体裁を整えているが、前者の熱気に比べて後者はあまりにもチープだ。
アルバムとしての完成度の高い「Mississippi Flashback」は日本のみの発売。一部海外にも流出したがこのアルバムの存在を知る海外のファンは少ないであろう。
メジャーのVerveから出された2枚のアルバムは、ビリー・ブランチ単独名義のもので、ギターのカール以外はThe SOBsのメンバーではなかった。このアルバムもHOBからリイシューされていたが、今では廃盤である。
つくづくアルバム単位の録音には縁がないバンドだなと痛感させられる。

#なお、ビリー・ブランチ関連のディスク・ガイドはこちらを参照していただきたい。


今回のアルバムは1999年のラトヴィアでのセッションから始まった。彼の地のブルース・ファンに招聘されてラトヴィアに渡ったThe SOBsは、現地のミュージシャンと幾つかの公演とレコーディングを行った。
その後、2000年の1月から6月に掛けてシカゴで数回のセッションを持ち多くの録音を行った。その中からセレクトしたのが、この「Billy Branch and The Sons of Blues Featuring : Carlos Johnson」である。

トレインピースのインストから、このアルバムは始まる。全員が歌うバンドがThe SOBsであり、ここでもレギュラー・メンバーが代わる代わるヴォーカルを取っている。長年行動を共にしただけあって、実にシャープな「普段の彼らの姿」がそのまま記録されたアルバムだ。
ソロでは、ややワンパターンのフレーズのビリーのハープだが、この人の真価はバッキングでのプレイで発揮されると思う。ハーモニカ・プレイヤーは必聴と言えるだろう。
何より嬉しいのは、カルロス・ジョンソンの参加である。「シカゴで一番のギタリスト」と言われる彼は、過去にはルーリー・ベルの後釜としてThe SOBsに参加し、今回はカールの後釜としての参加である。今ではThe SOBsを離れ、自己のバンドで活動しているだけに貴重な録音といえるだろう。カルロスが歌うラティモア作の"Let's Straighten It Out"は、このアルバムのハイライトといえる。

オリジナル曲が少ないという不満もあるが、熱気あふれるハイテンションのブルースを聴かせる「Chicago's Young Blues Generatuon !」や、カールとの成熟したコンビネーションを見せる「Mississippi Flashback」と並び、彼らの代表作の1枚となるアルバムであろう。

2002年作品


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このアルバムは、基本的にビリー本人がライブ会場と、The SOBsのオフィシャル・ウェブ・サイトでしか販売を行なっていません。
レコード店での取り扱いはapple Jamでも行っています。
詳しいことは、このページをご覧下さい。

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