傀儡 (くぐつ) のよしなしごと 48 [ 2006年10月 ]


Pumpkin
Photo by Y

top


2006年10月15日(日曜日)

今月最初の2週間で、5種類のバンドと共にシカゴの主なクラブ"Buddy Guy's Legends" "Kingston Mines" "B.L.U.E.S." "Rosa's Lounge" "House of Blues"に出演してやった。いつも出ている所だけれど、これだけ短期間に集中するのは珍しい。でも85年にハウリングウルフ・ジュニアとグランドオープニングで演奏し、以後ヴァレリーと毎火曜のレギュラーだった"Blue Chicago"の仕事がいまだにない。それはオーナーのジーコとある方との確執であったりするけれど、単発で舞い込むこともないのがオレにとって不思議な話。


2006年10月20日(金曜日)

ダウンタウンからミシガン湖へ延びた突堤、"Navy Pier"の最先端のグランド・ボール・ルーム(2006年9月13日参照)で、UCLAのフットボールチームの後援会だか交友会だかの宴会演奏。500人ほどの裕福そうな人々で賑わっている。SOBマネージャーは「割のいい仕事だからね」と胸を張っていたが、提示された報酬はさほどでもなかった。同じ日だから断ったパー ク・ウエストでのギャラと変わらない。終演予定が8時半でパーク・ウエストの開演が9時半だから、M女史は「そっちの仕事も取れるのよ」と恩着せがましく言ったが、パーティがすんなり終わりすぐに機材を搬出できるとは思えなかったので、別口は断っていた。

こういう宴会では出演者のオレたちもご相伴にあずかれる場合が多いが、今晩は僅かな飲み物以外ないので、モーズは休憩中にマクドナルドを買ってきて楽屋で食べている。宴もたけなわとなり、オレたちは一時退いて、ステージ下のホールにUCLAのブラスバンドとチアガールたちが行進してきた。気が付くとモーズ の姿が見えない。

逃げ遅れたのか最初からその計画だったのか、ドラム椅子に座ったままのモーズは、高く広い壇上で再びマクドを頬張っていた。