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| 安藤 勇s.j.(イエズス会社会司牧センター) | ||||||||||||||||||||||||||||
2004年5月にローマで開かれたアシスタンシー(地域ごとの管区連合)社会使徒職コーディネーター会議で、私はこの報告書の簡単な一次草案を見ることができました。また、社会センターの強みと弱みを分析して提案をおこなっている、イエズス会の社会センターの特徴に関する二つの文書も受け取りました。この三つの文書が、本報告書のいろいろな箇所に取り入れられていることは、実に喜ばしいことです。 先頃、皆様方にご挨拶したなかでも述べておりますように(『プロモーティオ・イウステイティエ』2004/4)、私は皆様方が提出してくださった実践的な提案に深く感謝しています。私はこれらの提案について、管区長たちとのさまざまな会合でお話ししています。ここで改めて強調したいことは、個々のアシスタンシーにおける使徒職の方向性をより明確なものとする必要性、社会使徒職を−もっと具体的には社会センターを−管区の使徒職計画全体のなかにきちんと位置づける必要性、そして最後に、管区会議において社会部門の役割を話し合う必要性であります。こうしたステップは、イエズス会社会使徒職における新しい世代の登場をうながし、人手不足や財政的困難を緩和するための協力の道を見出させてくれるでしょう。 |
忘れてはならないことですが、社会センターを再び活性化する取り組みにおいては、これらのセンターのイエズス会的特徴と、管区やアシスタンシーによる後ろだてを、絶えず強調するよう気をつけなければなりません。本報告書のタイトルが示しているように、イエズス会の社会センターは、社会使徒職を組織化し、目に見えるものとするための効果的な手段となりうるのです。 奉献の祝日にあたり、アンケートに忍耐強く答えてくださった皆様、細心の注意を払って各アシスタンシーや管区で活動を計画してくださるコーディネーターの皆様、そして、この報告書を仕上げてくださった社会使徒職事務局のスタッフの皆様の働きを主にお捧げし、主お一方だけがイエズス会の社会センターを通してこの世にもたらすことのできる「救い」と「光」(ルカ2.31−32)を、この目で見られるよう願うものです。 (奉献の祝日、ローマ、2005年2月2日)
そのすぐ後、1965〜66年に開かれたイエズス会第31総会は、「管区または地域ごとに、社会センターが設立されるのが望ましい」として、「このような社会センターは…学問的、実際的調査や社会教育や、さらには社会的な活動自体も、一般信徒との兄弟的な共同作業によって行っていくべきである」と述べている。第31総会は社会使徒職の目的をこう述べている。「社会使徒職は、より豊かな愛と正義が支配するように、社会生活の構造をつくりあげていくことに、直接つとめるべきである。その目標は人間一人一人が社会生活のあらゆる分野に参加し、勤勉にはげみ、責任を持つというセンスを養うことである」 |
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| 第32総会、特に第4教令は、信仰と正義の結びつきをイエズス会の中心に据えたが、社会センターについては具体的には述べていない。だが、第32総会が定めた諸原則にしたがって、アルペ総長は社会研究や社会活動のためのセンターを積極的に設立していった。アルペ神父はこう書いている。「社会センターの貢献は、以下のような分野において行われます。すなわち、預言的な福音の宣布と悪の告発、より公正な社会を建設するために働く人々の啓発やサポートや指導、貧しい人々や虐げられた人々に連帯して福音をあかしすること、そして何よりも、社会的分析と考察に照らして、個人とグループの意識を育むことです」 こうしたアルペ神父による社会使徒職の定義は、1970年代の状況の変化をよく表している。社会センターは学問や理論的考察の世界を離れて、実戦活動や社会運動への参加へと活動分野をひろげ、ますます草の根レベルで働くようになっていた。 第34総会は「信仰と神の国の正義の促進との間の不可分な結びつき」を「わたしたちのミッションの統合原理」であると述べたうえで、正義、文化、宗教間対話を「わたしたちのミッションの統合的諸側面」と表現している。こうした観点から、第34総会は社会センターの役割を次のように述べている。
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2000年、ペーター・ハンス・コルベンバハ総長は全イエズス会員に宛てた社会使徒職についての手紙の中で、こう述べている。「それぞれの管区やアシスタンシーにおいて、この社会使徒職は私たちのミッションの社会的次元を受肉させ、現実の取り組みへと具体化させ、目に見えるものにします」。こうした社会使徒職は、コルベンバハ師によると、以下の三つの形をとっている。
そして最後に、社会正義事務局が世界中の社会使徒職の発展に重要な貢献を行ってきたことは、言うまでもない。
80〜90年代にかけて、イエズス会の社会使徒職について見直し、社会センターの性格や目標について考察しようという、さまざまな試みが行われた。なかでも、1997年に開かれたナポリ会議は、1年後に『イエズス会社会使徒職の特徴』という大部の文書を生み出した。 |
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| アシスタンシーの社会使徒職コーディネーターはこうした流れを受けて設けられた。今回の社会センターに関する報告書は、世界中の社会センターからのデータと、幾人かの社会使徒職責任者からの情報をもとに、アシスタンシーのコーディネーターとローマの社会正義事務局が共同作業を行って、作成した。イエズス会の社会センターはあまりに多様なので、第34総会後に追加されたイエズス会の会憲補足規定が定める社会センターの定義を、今回の報告書でも用いている。それによれば、社会センターとは、@社会研究と出版、A啓蒙・教育、B社会活動にたずさわるセンターである。もちろん、この三つの分野は両立しうるものであり、一つのセンターが三つ全部に関わっていてもおかしくない。 他方、イエズス会員の関与という点からは、社会センターは二つに分けられる。タイプ1は、イエズス会がさまざまな形で関与しており、最終責任をとっている社会センターだ。こうしたセンターはふつう、各管区のカタログに記載されている。タイプ2は、イエズス会には属していないものの、公式のつながりがあるセンターだ。 世界324のセンターのうち、東アジア・オセアニア・アシスタンシーに属するのは56(17%)だ。活動分野別に見ると、社会活動69%、啓蒙・教育62%、社会研究37%となっている。 イエズス会の関与については、72%のセンターがタイプ1に属している。 324センターのうち、回答があった212センターについて見てみると、貧しい人々への関与では、61%が「貧しい人々と共に生きる」という深い関与を行っており、中程度の関与(貧しい人々の中で生きる)は22.7%、浅い関与(貧しい人々のために生きる)は16.4%となっている。さらに、外部のパートナーとの協力では、一般的に、市民団体との協力の方が、政府やカトリック教会との協力より多い。
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こうしたデータは、社会センターの運営と活動において、信徒との協力が欠かせないことを、はっきりと示している。 財政に関しては、年間予算、財源、収入増加見通し、収入が十分か−の4点について質問している。 回答した212センターの予算総額は、合計で8546万6101ドル(91億円)だが、その使い道はさまざまだ。 主な財源は、「自己資金」「国際機関」「NGO」「公共の資金」だ。イエズス会からの資金は多くのセンターにとって、特に北ヨーロッパや中部ヨーロッパ、アジア、アフリカのセンターにとって、欠かせない重要な財源となっている。 業績についての評価では、3/4のセンターが、自分たちの活動が対象となるグループによい結果をもたらしたと評価している。また、直面している困難については、人材に関わる問題をあげたセンターが多かった。政治など組織外部からの問題も、主要な問題の一つとなっていた。さらには、制度的な問題の一つとして、財政面の問題も挙げられた。 一方で、社会センターの強みとして挙げられたのは、外部のパートナーとの良好な関係や彼らからの評価の高さと、活動の質の高さの二点だった。
報告書の最終章(第10章)は、アシスタンシーの社会使徒職コーディネーターから総長への提案を集めている。その内容は、人材、財政、管区全体の使徒職計画への位置づけ、そして外部社会の現実に関するものである。
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