本日、久間三千年さん(福岡拘置所)、高塩正裕さん(仙台拘置所)の2人に死刑が執行されたことに、強く抗議します。これで、昨年12月以来、10ヶ月で6回、のべ18人が執行されました。来年の裁判員制度導入に向けて、ますます加速する死刑執行に、恐怖と怒りを禁じられません。
私たちはカトリックの立場から、繰り返し死刑の執行停止を要請してきました。命は神から与えられたもので、人の手で奪うのは許されないこと。どんな罪を犯した人にも、悔い改めの機会が与えられるべきこと。被害者の癒しは刑罰によってなされるべきではなく、被害者への心理的・社会的支援によってこそなされるべきであること。犯罪は力によっては抑止できず、適切な更生策によってこそ抑止できること。
このような考えは、いくら不可解で悲惨な犯罪が起きても、それによっていくら世論が死刑存置に傾こうとも、ゆらぐものではありません。むしろ、このように死刑が世論に支持され、死刑執行が加速する中で、凶悪犯罪が一向に減らない事実こそ、死刑が犯罪を抑止するどころか、かえって社会に暴力的なメッセージを発信している証しだと考えます。そして、今一度犯罪と更生について、暴力と癒しについて立ち止まって考え、本気で社会の再生をめざす必要性を示唆していると考えます。
私たちカトリック信者は、まもなく11月2日に、死者の日を迎えます。亡くなられたすべての方に思いをはせ、永遠の安息を祈り、またその方々が天国から私たちを見守ってくださるよう願う日です。「死に死をもって報いる」死刑が、本当に被害者の方々の永遠の安息にとって必要なのか。そして、この世に生き続ける私たちの社会を、命が尊ばれる社会とするために、死刑が役立っているのか。死者の日を前に、あらためて祈り、考えたいと思います。
どうか、死刑の執行を一刻も早く停止し、その是非を国民の間で改めて真剣に議論する場を作っていただくよう、切に願います。
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