法務大臣 鳩山邦夫殿
本日の3名に対する死刑執行に抗議します。
 私たちイエズス会社会司牧センターは、カトリック・イエズス会で社会問題を担当する機関であり、「死刑を止めよう」宗教者ネットワークの一員として、「死刑の執行を停止し、死刑の是非について国民的議論を喚起する」ことをめざして活動してきました。本日、3名の方に死刑が執行されたことに、強く抗議します。昨年12月に4名、今年3月に3名、8月に3名、そして今回3名と矢継ぎ早の執行に、死刑に対する法務省の執念を感じ、恐怖すら覚えます。同時に、このような形で人の命が奪われることに、深い悲しみを禁じ得ません。

 カトリック教会は、「命は神が与えたもので、何人も奪うことができない」、「神は、どんな罪人も悔い改め、神に立ち帰るよう望んでいる」、「犯罪抑止や社会秩序の維持は、死刑以外の有効な方法によって行われうる」、「被害者支援は、応報感情の満足ではなく、社会全体の被害者への連帯によって行われるべきである」との理由から、死刑に明確に反対しています。それは、「報復と恐怖による社会秩序の維持」ではなく、「和解と愛による社会の再生」こそ、キリストの教えであると信じているからです。
 私たちは宗教者であればこそ、人間社会の悪と罪を我がこととして引き受け、社会の絆の回復に貢献して、被害者に癒しを、加害者に更生を、そして社会には和解をもたらしたいと考えています。

 そのためには、死刑の是非を国民の間で真摯に議論し、官民力を合わせて犯罪者の更生策、被害者救済策を総合的に検討する場を作ることこそ唯一の道であると信じます。一刻も早く死刑の執行を停止されますよう、強く要望いたします。



2007年12月7日
イエズス会社会司牧センター