2006年12月25日
   法務大臣 長勢甚遠殿
私たちは、今回の死刑執行に対し、強く抗議いたします。
「死刑を停めよう宗教者ネットワーク」は、仏教諸派、生命山シュバイツァー寺、キリスト教諸派によって構成される団体です。私たちは、宗教者の立場から「世に同じいのちはひとつとして存在しない」という、生命の尊厳を大切にする価値観に基づき、今回4名に対してなされた死刑執行に強く抗議いたします。

去る9月には、杉浦正健前法務大臣が、「どんな状況にあるいのちであっても、置かれている立場を責任をもって受け入れ生きることは必要である」という信念から、死刑を執行することなく、職責を全うされました。私たちは、この行為に深い敬意を表しておりました。そして長勢甚遠現法務大臣も、杉浦前法務大臣と同じく執行しないと念願しておりました。

私たちは、「この世に生きるすべてのいのちは、いかなる状況にあっても生かされるべき」という価値観、正義感に基づいて、死刑執行の停止を求めています。今の社会が、再び多くの命を奪う国家に回帰しようとしているがゆえに、私たちは、どのような小さな命であっても、それを国家の暴力によって奪うことは反対です。また死刑執行は、死刑囚から、自らの過ちを認め、その責任をとるための「生き直し」の機会を奪い取るだけでなく、被害者とその家族に対して、自らの過ちを心から謝罪する機会をも奪います。さらには、一生引きずらされる被害者と遺族の痛み、苦しみ、痛み、怒りなどは癒されることはありません。

韓国・台湾では、日本の戦争によって、いのちを奪われた傷跡は消えてはおりません。しかし、「死刑廃止に関する特別法案」を審議し、死刑執行を停止する方向に向けて自ら動き出しています。この努力に見習い、日本政府は、死刑を廃止する方向へと歩みだしていくべきです。


2006年12月25日
死刑を止めよう宗教者ネットワーク