「いのちの絵画展2001キャンペーン」は、2000年12月26〜28日の聖心会年次大会(東京)での絵画展で幕を開け、2002年11月26日〜12月3日のサビエル高校(小野田市)での絵画展で幕を閉じた。
 1年間という限られたキャンペーンだったが、死刑制度についてカトリック内外の意識を高める一つのきっかけとなったと自負している。
このキャンペーンは、
1.各地での「いのちの絵画展」開催、
2.並行する関連企画、
3.マスコミへの働きかけ、
の3つからなっていた。それぞれ簡単に報告したい。



期間中、8ヶ所で開催され、のべ数千人が死刑囚の描いた絵を見た。
 
期間 場所 参加人数
@2000年12月26〜28日 東京・聖心会(カトリック修道会)年次大会 約100人
A2001年4月30日〜5月14日 山口市・カトリック山口教会  
B6月8〜22日 広島市・エリザベト音楽大学  約80人
<同時開催>6月8日 原田正治氏(殺人事件被害者の兄、犯人の死刑に反対していた)講演会
C6月27日〜7月4日 東京・上智大学カトリックセンター 約250人
<同時開催>6月30日 シンポジウム「死刑・その核心にとどまる」(原田正治・加賀乙彦・渥美東洋・坂上香の各氏)
D9月21日 福岡市・泰星学園  
E10月27〜28日 高崎市・中央公民館(カトリック浦和教区正義と平和委員会)   
<同時開催>10月28日 免田栄氏(冤罪の元死刑囚)講演会
F11月13〜16日 上智短大 約500人
G11月26日〜12月3日 小野田市・サビエル高校  
<同時開催>12月3日 原田正治氏講演会  




 

期間 場所 参加人数
@2001年1月31日 ヘレン・プレジャン講演会(東京・カトリック麹町教会) 約500人
(関連資料参照)
A2〜6月(全10回) カトリック麹町教会・メルキゼデクの会連続勉強会(講師:原田正治氏ほか)  のべ数百人
B4〜6月(全3回) 上智大学カトリックセンター・いのちを語り合う会(J.マシア氏を囲んで  のべ数十人
C6月3日 「いのちへのまなざし」勉強会(広島市・カトリック幟町教会、講師:J.マシア氏)  
D6月28日 「いのちへのまなざし」コンサート(東京・幼きイエス会、唄:新谷 のり子氏)   約150人
E6月29日 死刑制度を問う・諸宗教の祈りの集い(東京・カトリック麹町教会)     約180人
F11月30日 祈りの集い−癒しと和解を求めて(東京・カトリック麹町教会) 約70人

 


『カトリック新聞』、『カトリック生活』がキャンペーンに連動して記事を連載したほか、『朝日新聞』『キリスト新聞』『アサヒ・イブニング・ニュース』『JP通信』(日本カトリック正義と平和協議会)『FORUM90ニュースレター』『社会司牧通信』(イエズス会社会司牧センター)などがキャンペーンを紹介した。また聖パウロ女子修道会、アムネスティ死刑廃止ネットワーク、カトリック麹町教会メルキゼデクの会などがホームページでキャンペーンを紹介した。



 


 今回のキャンペーンは、絵画展や関連企画の対象がカトリック信者や学生であるため、死刑廃止を前面に出すのではなく、死刑囚の描いた絵や関係者の話を通して死刑制度そのものの矛盾について考えてもらおう、というスタンスで行われた。何よりも絵や話に迫力があったため、そうした目的は一定限度、果たされたように思われる。
 特に、弟さんを殺した死刑囚の処刑に反対していた原田正治さんのお話は、強い感銘を与えた。だが、キャンペーン終了直後の12月27日、原田さんが処刑に反対していた死刑囚が、死刑執行されてしまった。日本の死刑廃止への道のりはけわしい。
 他方、隣国の韓国では、カトリック教会を中心とした死刑廃止運動の勢いが強まり、議員立法による死刑廃止法案が議会に提出されている。台湾は2004年に死刑廃止を予定している。死刑廃止を加盟資格としている欧州評議会も、オブザーバーでありながら死刑を存置している日米に、死刑廃止の圧力をかけている。2002年5月27〜28日には、欧州評議会と日本の死刑廃止議員連盟による死刑廃止セミナーが東京で開催される。日本の死刑廃止に向けて、最後のチャンスとも思われる。
 まさにこの時期、5月16〜30日、シスター・ヘレン・プレジャンが再来日する。今回の来日はアムネスティ日本と生命山シュバイツァー寺の招きによるもので、熊本から北海道まで全国8ヶ所で講演を行う。「いのちの絵画展2001キャンペーン」の参加者有志も、このイベントに協力する。詳しい日程が決まり次第、このホームページでもお知らせしたい。

(文責/「いのちの絵画展2001キャンペーン」事務局・柴田幸範)

柴田 幸範
イエズス会社会司牧センター
JAPA VIETNAM
pyopyo@m78.com