2006/ 1/30 久々の旅

久々に地方に泊まり掛けで仕事に行ってきた。

名古屋と新潟だったけどもう何度も訪れた場所でありながら毎回毎回新しい仕事という感覚になる。地方に行くとその土地土地での美味しい食事が楽しみである。それでも仕事が終って街に繰り出す事は歳と共に激減。部屋に飲み物とかを買い込んでの「部屋のみ」ってやつをする。仕事の規模も大きくなると会場での設営に時間も労力もかかる。設営が終れば今度は各セクションのチェックが延々に続く。最終的に照明の場面場面の調整で終る。深夜作業だ。はっきり言えば労働基準法って何?って感じで、、。それでもタイムイズマネーで時間はお金で会場費もあったり、作業における電源車への負担もあり、どこまで作業をするのかを決め作業を終えてからホテルに深夜に帰る。それから夜食なり飲みになんて最早元気は無いのだ。ただ、今回はライブ後に新潟の須坂屋の「へぎ蕎麦」だけは無理やり食べに行った。

ライブツアーは長い長い道のりを目標を持って回数を重ねて行く。大きなイベントライブなら内容をしっかり決めて、ただただ頑張るだけなんだが、ツアーはしっかり先を見詰めつつ内容も変えながら完成形を目指す。舞台セットを決め、演奏曲目を決め、演出を決め、照明、電飾、音響そして映像etc。各スタッフのチームリーダーと話し合い作り込む。すぐに答えが見付かれば良いが、なかなか答えは出ない。日々現場でより良くする為の話し合い、変更が続く。

アリーナツアーではライブ前日が仕込み日があり、タイムスケジュールに沿って事が進んで行く。一番怖いのはケガ。高所作業が多く足場も不安定な場合が多くとても危険であり、日々日々ただただ安全をお祈りしてる。何事も基礎が大事で、疎かに出来ない場所である。照明用のトラスがとび、音響スピーカーがとび、基礎舞台が出来て、飾りが終ったら楽器を飾る。各セクションが配線をしたりしてチェックに入る。まぁ、日々同じ事が繰り返されて行く。各会場での条件も変わるので事前打ち合わせが大事。それでも現場は大変。想定外の出来事が多い。何だかんだで落ち着き各スタッフがホテルに帰ると照明の時間。寒い中、当り合わせを終えてから、動く照明の確認。そして毎回、前回からの修正点の確認が延々続く。納得が行くまで動きとか色とか消え方、、。こだわればこだわるだけ「何か」が変わっていく。時間も限りがあるから集中して繰り返す。機械だけど機械を操るのはあくまでも人間だし、人間の気持ちを表現したいので凄く大変なこだわり。1度のライブで20数曲の全てにシーンがある。今回のツアーも始まってから延々この繰り返し。満足出来るライブを目指して頑張るのみ。先ずは自己満足までの達成感が大事だと。

本番日は「音」を中心に事が進む。音響のチェックと楽器のチェック。これも不慮の事故を想定して予備楽器、マイク等を含めてのチェック。ライブに於て絶対は無く耐えず「何か」が起こり得る事を想定して考える。そして音が出ても大事なのはそれが「良い音」で無いとダメ。ここが難しい。舞台上でもモニターの聞きやすい、聞き難いとか条件が色々ある。これも時間がある中でのチェック。そして、メンバーが着て各自のチェックとなる。

勢いで書いてしまったけど日々休まる事無く良いライブを目指して多くのスタッフとメンバーが頑張ってるって事。頑張るのは当たり前であるけどそれでも出来の良い日悪い日がある。多くのリハーサル時間を費やして来ても間違ったりするのが人間。完璧とかが無い。だから日々練習をして良い演奏をして欲しいしスタッフも出来る事確実にやらないとダメ。ミスは人間だからあるけどそのミスを再びしないようにしないと。高いレベルというか完成形にはならないから。毎回毎回、良い緊張感を持ち続ける事が大事だと思う。スタッフとメンバーとかでライブ後にミスを謝ったとしてもその日に来てくれた観客一人ひとりに焼き付くのがライブだと思う。お金を貰う以上ベストを尽すべきだと。

まだまだ先は長く良いライブ、完成形のライブを目指して頑張らないと。


                                     2006年1月30日午後5時。目黒の事務所にて