最初はとっつきにくかったのです。彼の演奏は情熱に訴えるようなものではなく、理性や計算された美しさが現れているように思ったからです。「ちょっと難しい」というのが私のビル・エバンスの音楽に対する第一印象でした。今でも彼のアルバムを聴くときは、心のどこかで「襟を正して」いるように感じます。
でも結局持っているCDの数はジム・ホールと同じくらいですし、好きなんですよねえ。ピアノトリオやソロのアルバムを中心に持っていますが、彼とスコット・ラファロ(Bass)、ポール・モチアン(Drums)のトリオが特に有名です。中でもビル・エバンスとゴールデンコンビと言われていたベーシストのスコット・ラファロが交通事故死する数日前に録音された3人のライブが2つのアルバムになっています。ライブなので、グラスのカチャカチャいう音やお客さんの笑い声なんかが入っています。しかし繰り返し繰り返し聴いてると、その音がないと逆に物足りなく思うようになると思います(^_^;)
彼のアルバムはたくさんあるので、どれを紹介するか迷います。しかも私は「定番」と言われているものはさほど持っていないのです・・・。
そう思ってアルバムを眺めてみましたが、多分これは全部「定番」のような気がしてきました。大手のレコードレーベルから出ているものは、きっとみんな聴いていると思うので。では、お気に入り&お薦めアルバムを紹介します。
●Waltz for Debby
(Piano, Bass, Drums) |
ビル・エバンスといったらこれでしょう!先述した3人の演奏です。タイトルになっている曲はとてもかわいらしくて、この曲を聴いて彼のファンになった人も多いと思います。かくいう私も・・・。 |
●A Simple Matter of Conviction
(Piano, Bass, Drums) |
EMPATHYというアルバムと2枚で一つのCDとして発売されています。ピアニストは同じでもベースとドラムが違うと、雰囲気も変わります。曲はオリジナルとスタンダードが混ざっていて聴きやすいですよ。 |
●Alone
(Piano) |
タイトル通り、ビル・エバンス一人の演奏のアルバム。他の楽器が入らないからといって物足りないとか寂しいということは全く感じません。一人で自由な世界を楽しんでいるように思えます。楽譜がないので聴かせる音楽を創り出す苦労はクラシックなどとはちょっと違うでしょうけど、そういう演奏を聴いたときの感動は格別です。 |
こうやってみると、どうも人数が3人止まりですねえ。ビル・エバンスはマイルス・デイビスのバンド(フロントに金管3人の大所帯)にいたこともあるのです。私の趣味が少人数志向なのかもしれません・・・。 |