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あなたはここに来た、45636番目の人です。(2003/5/17より)

 キング/FOTOMATE-3とタフ・ポッド(フジヤモデル)、どちらも気に入っていて、甲乙つけがたいため、ちょっと詳しめに対決してみました。

ポケット三脚対決


■紹介編

●FOTOMATE-3紹介

FOTOMATE-3・脚のロック

FOTOMATE-3・最小開き FOTOMATE-3・最大開き

 脚は3段にのばすことができ(5段のモデルもある)、ロックが付いている点が特徴その1(上の写真。縮めるときはボッチを押しながら引っ込める)。

 特徴その2は脚取り付け部にあるダイアル(黒く見える部分)を回すことで脚の開き具合を無段階に調節できる点。前作REACH-3との大きな違いはこの点である。

 写真左は最小の開き、右は最大に開いたところ。

 雲台はREACH-3と同じものらしく、縦位置のロックが甘い。これを少しでも改善するべく、オリジナルのリングではなく、大型のリングをつけて使っている。大型にすると力を入れやすいので、きつく締めることができるというわけ。

 全国のカメラ店などで販売。

●フジヤモデル(タフ・ポッド)紹介

フジヤモデル・開いた状態 フジヤモデル・閉じた状態

フジヤモデル・脚基部 脚は1段のみで伸びない。開きはローアングルのみ。構造が一目でわかるくらい単純で、鉄製なのでともかく頑丈。

 左の写真で、脚1本が2枚の鉄板でできていることがわかると思う。1枚だけでも簡単には曲がりそうにない厚さなのに2枚も使ってる。

 右の写真は雲台を外したところ。脚の基部は1つの部品でできている。壊れようがないだろうなぁ。殴られたら痛そうだなぁ。
 雲台は万能ボールタイプで、ロックはどんな位置でも確実。一言でいえば質実剛健。中央の写真なんか、まるでフォールディングナイフみたい。

 あんまり頑丈そうなので、ひょっとしたら外国製かもしれません。

 雲台のカメラを取り付ける部分も大型で、一眼レフでも大丈夫かもしれません。が、ローアングルのため、縦位置にした場合はカメラが先に下につく可能性大。

 中野・フジヤカメラのジャンク館で、店頭のみの販売となっている。メーカーも型番も不明。フジヤモデル(タフ・ポッド)という言い方は便宜的に僕が勝手に付けた名前です。


■実践編

●ポケット三脚の使い方

 以下で詳細を説明していますが、僕のポケット三脚の使い方は次の表のような感じです。○はお勧め、△はちょっと難しい使い方、×は使えないという意味です。

場面と使い方について 手ブレが心配なとき(薄暗い時) 完全にスローシャッターの時(暗い時)
体に立てて使う ×
水平面に立てる(普通の使い方)
垂直面を利用する1(1脚のみ) ×
垂直面を利用する2(3脚とも使う)

●体に立てて使う場合

FOTOMATE-3の勝ち。

 あんまりやらない使い方かもしれません。夕方など、光量が足りずに手ブレしそうなときに、脚を2本だけ延ばし、左右の肩に当てて安定させる、ということをします。延ばした2本の脚と顔に押しつけたカメラで3点のホールドになります。けっこう安定します。脚は1段伸ばして2段くらいが僕の場合ちょうどいいです。

 体のブレは止められませんので、1秒など長時間になる場合はこれでもぶれますので注意。近くに壁や立木があれば、そこに体をつけて、さらに安定させます。使っている写真を載せたかったんですけど、モデルのなり手がいないので断念<(_ _)>

 この使い方は脚の伸びないフジヤモデルでは不可能なので、FOTOMATE-3の勝ち。

●水平面に立てる場合

互いに-1ずつで互角。

FOTOMATE3

 机、手すり、看板などの上、つまり水平な面の上で普通に使う場合は両者とも互角。

 脚をのばせる点ではFOTOMATE-3が有利だが、縦位置でロックが甘くなります(-1)。左の写真のような状態は、実はFOTOMATE-3は苦手なんです。

 フジヤモデルは脚のロックはローアングルのみ。開きを途中までで止めても、脚が堅めなのと滑り止めのゴムが利いているのとでぐらつきはありません。右の写真は脚を開ききってませんが、上から押しても安定しています。今のところ脚が自然に開くということもありません(まだ新品なので、使い込むとどうなるか不明。脚の堅さは取り付け部のネジで調節可能)。

 例えばテーブルの上の食べ物ごしに撮りたいなんて場合は足を伸ばしたくなるでしょう。脚を伸ばせない点はやはり-1点。

 このように、普通に使う場合は互いに-1ずつで互角。

 なお、町中で写真を撮るとき、意外と水平面では使えません。なかなか三脚を載せられるものがないんです。あっても車止めとかお店の看板とかガードレールとか、たいてい低すぎます。よってのこの使い方は町中では頻度が低いです。

フジヤモデル

●垂直面で使った場合1 〜1脚だけ使う場合

 立木、交通標識、壁面、街灯など垂直面に押しつけて使う場合は、手ブレを防ぐ程度の軽い使い方(一脚のみ延ばして使う)場合と、完全にスローシャッターになるときに水平面に押しつけながら三脚で使う場合があります。

 こちらも写真を載せたかったんですが、垂直の使い方は両手がふさがるのでやはりモデルが必要なため断念<(_ _)>

FOTOMATE-3の勝ち。

 夕方などで明らかに手ブレするような場合に使うやり方。割と使うやり方です。水平面を見つけるのが難しいのに比べ、垂直面は町中にも結構ある、というのがその理由です。

 1脚だけのばして壁などに押しつけ、同時に肘や肩を壁に押しつけるようにすると2点で支えることになり、かなり有効なホールディングです。1点だけ押しつけられればよいので、標識のポールなどでも使えます。2本伸ばしても安定度はあんまり変わりません。体に当てるやり方よりやや安定度が高い程度。本格的なスローシャッターにはやはりむきません。

 三脚がのばせた方が調節がやりやすいのは否めません。FOTOMATE-3の勝ち。

●垂直面で使った場合2 〜3脚全部で固定する場合

FOTOMATE-3の勝ち。

 完全に暗くなって、スローシャッターを切る場合のやり方です。暗くなると安定をよくするだけでなく、完全にカメラを止めなくてはならないので、脚は3本とも伸ばして、三脚を横にした状態で使います。壁面などに三脚を押しつけて固定するわけです。実は難易度が高い使い方です。

 こんな時、脚の開き具合が決められる、ストッパーがあるというのは非常に大切。中途半端な開き方で止めようとしても不安定になるだけなんです。押しつける力を抜くと三脚がしたにずり落ちたりします。垂直面に三脚を固定するのは慣れが必要なんです。三本の脚に均等に力が掛かるように押しつけなくてはならず、力が偏るとガクッとなります。意外と難しいんです。

 フジヤモデルはローアングルでしかストップしないため、垂直面に押しつけて固定するのがやりにくいです。特に右に壁面がある場合は、壁面が近すぎてシャッターが押しにくくなります。脚の開きが少ないと壁面からカメラが遠くなるので、それだけカメラ操作がやりやすくなります。

 また、面積の大きな壁面ならローアングルでもなんとかなりますが、電柱、立木などを使う場合は三脚を固定するだけの面積がありません。よってFOTOMATE-3の勝ち。

 しかし、FOTOMATE-3の欠点は前述のように縦位置のロックの甘さ。垂直面に押しつけて使う場合、カメラが横位置の時に雲台は(正常な場合の)縦位置になるので、この時にロックが甘くなっちゃいます。

 なお、垂直面に押しつけるこの使い方はあんまりしません。垂直面で固定するのは気を抜くと安定を欠いてしまうので、2秒4秒となるとぶれる可能性が高いです。やるときは慎重に。ダメ元というつもりで撮影してください。できれば水平面で使えるところを探したほうが確実です。


■結論編

●総合

 僕の場合、総合でFOTOMATE-3の勝ち。対応場面の広さが決め手となりました。フジヤモデルの方が気に入っているんですけどねぇ。僕のように体を使って固定したり、垂直面で使う、というような変則的な使い方をしないのであれば、フジヤモデルの勝ちの人もいるでしよう。ロックも確実だし、何よりタフ。カバンの中に放り込んでおいて、変な風に重量がかかっても変形しにくいでしょう。かわりに上に載った荷物の方が変形するかも。スタイリングも魅力的。

 そうそう。フジヤモデルは中野・フジヤカメラでしか今のところ買えないので、入手のしやすさ、という点でもFOTOMATE-3の勝ちです。

●FOTOMATE-3への提言

 コンパクトカメラ向けのポケット三脚としては頑丈さは平均点。脚がロックできるというのは他のポケット三脚には見られない魅力。最大にして唯一の弱点である縦位置のロックの甘さを改良して欲しいです。これさえ改善できれば文句なくベストな三脚となるでしょう。

●フジヤモデルへの提言

1. 脚を1段でよいのでのばせるようにすること。
 これだけで対応場面はかなり広がります。せめて1段でよいのでのばせるようにして欲しいです。引き出し式でなくても、フォールディング式でもよいと思います。その場合は、内側から開くようにしないといけないでしょう。

2. 脚の開き具合を何段かにロックできるようにすること。
 ローアングルだけでなく、開きの少ないところでロック(ストップ)できると、垂直面での使い勝手がまったく違ってきますし、水平面で使う場合も安心感があると思います。

ポケット三脚対決


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