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カメラコレクション  リコー R1

30mm/24mm二焦点切り替えカメラ改造法つき

 リコーR1はレンズの欠点を指摘され、現在ではこれを改良したR1sが売られている。さらに、このレンズを明るくしたものが、高級コンパクトカメラGR1に搭載されている。レンズの欠点とはなにかというと、画面の四隅がぼけるのである。
 僕のR1は新宿のマップカメラで9500円でゲットした。どの程度ぼけるのか見てみたかったのである。うわさに違わず、ハッキリぼけました。
 しかし、リコーの名誉のためにいっておくと、欠点はあったものの、このレンズの描写性能には早くから折り紙がついていた。同じ価格帯の京セラスリムTの彩度を若干落とし、もっとシャープにしたようなレンズだ。色味はどちらかというとしっとり落ちついていて、なかなか好みです。30mm、F3.5。30mmというのは半端だが、35mmよりよほど良い。
 レンズにはちょっと仕掛けがあって、ワイドコンバーターレンズが内蔵されている。ワイドパノラマに切り替えると24mmになるのだ。30mmのパノラマに他に、もう一つパノラマがあるのである。どうせならパノラマは止めて、30mmと24mmの切り替え式にした方がいいのにな。パノラマスイッチはスライド式。
 このカメラ、ともかく薄い。グリップ部分だけ膨らませてあって、ここにフィルムが装填される。非常にコンパクトで軽量なのだ。携帯性は高い。
 メインスイッチはボタン式で親指のあたりにあり、操作しやすい。フラッシュはボタン式でモード切り替え方式。ただし、ボタンは大きく、操作はやりやすい。
 ファインダーは明るくて見やすい。ブライトフレーム式。このファインダーは「撮る気」をそそってくれる。非常に気に入った。携帯性はいいし、操作もやり易く、構えてもいい感じだ。素早く構えてもファインダーはすっと目の前に来る。それだけにいざ撮る時にがっかりしてしまう。
 第一に、オートフォーカスが異様に遅い。撮ったと思って、気を緩めた頃に本当にシャッターがおりる。これは困る。
 第二にフィルムの巻き上げ速度が他のコンパクトカメラの3倍くらいかかる。これは続けて撮るリズムを乱されてしまい、非常に撮り心地が悪い。
 第三に、マルチフォーカスが使いづらい。[○]という合焦ポイントが表示され、中央の一点だけでなく、もっと幅広い部分の距離を測り、一番近いところにピントが合うようになっている。これが使いづらい。思ったところになかなかピントがあってくれないのだ。結局中央のポイントだけにピントが合うモードに切り替えて撮影することになる。このモードに切り替える利点はもう一つあって、このモードだとシャッターを半押しにした時点でオートフォーカスがピントを合わせに行くのである。第一の欠点としてあげたオートフォーカスの遅さを、このモードならカバーできる。
 撮るまでと撮った後は非常にいいのだが、撮っている最中は悪態をついてばかりいることになる。一定時間が過ぎると自動的にスイッチがオフになる点もマイナスだ。携帯性がいいだけに残念なカメラである。

 おっと、いい忘れた。R1のシリーズはいずれもフィルムを最初にすべてまき撮ってから、取り終わったコマからパトローネに巻きとられていくというプレワインドシステムになっている。事故でフタが開いてもとったコマは無事というわけである。


1997/10/10
 NIFTY SERVEサーブのFPHOTOのログを読んでいたら、パノラマの遮光板(プラスチック)をもぎ取って30mm/24mm切り替えにしたという発言を読んで仰天。その手があったか!
 仕事中にも関わらず、僕のR1もさっそく2焦点カメラ改造手術を受けたのであった。上下のプラスチック板をもぎ取り、それでも板バネが上から少し出てしまうので、このちょうつがい部分を接着剤で止めて手術終わり。20分程度のものだった。
 裏蓋を開けたまま動作させてみたが、接着剤がよけいなところについた様子もなく、スムーズに動作する。これで24mmが使える! コンパクトカメラで24mmなんて、なんてすごいんだろう! ただし、24mmにするとF8になるので、日中でないと無理だ。
 早く撮ってみたい!

1997/10/13
 つーわけで土曜(11日)に1本撮ってみた。結果は良好。30mmの時より24mmの時の方が周辺光量落ちが激しくなる。四隅では本当に急激に落ちる。
 ファインダーで見るよりも広い範囲が写っているように思う。ファインダーはワイドパノラマのままなので、左右はワイドパノラマのフレームを手がかりにし、上下はファインダー一杯が写ると思った方がいいようだ。
 四隅のボケについては、 ぼける範囲が広がっている。このあたりは本来パノラマ遮蔽版で隠れるあたりだ。ボケる範囲はかなり大きいため、トリミングすると結局パノラマみたいになっちゃうだろう。あきらめて四隅がぼけた写真だよーと開き直ることにした。
 F8の暗さが少々心配だったが、考えてみればT VSで撮っているときもたいていF8〜11くらいに絞り込んで撮っているのだ。TVSの経験からすると、日中で1/30〜1/60秒くらいのシャッタースピードになっているハズなので、しっかりホールドしておけばまず問題はないだろう。室内で使うときには三脚を使った方が安全だ。
 それにしてもおそるべし24mm。30mmとの比較の意味で、30mmで撮ったのと同じ位置から24mmに切り替えて写したのだが、感覚でいうと30mmより2周り半ほど広い範囲が写り込み、フレーミングは当然ながら崩れている。わずか6mmの差なのにこれほど画角が違うとは。24mmでは24mmのフレーミングをしないといけないですな。馴れるのに結構かかりそうだ。
 これで30mm/24mmの二焦点切り替えカメラの誕生だ。鞄の中のサブカメラがXAからR1にシフトするかもしれない。
 おっと、それから今回はじめて気が付いたけど、コマ間がばらついている。隣のコマに危うくくっつきそうになっているコマもあって、若干心配ではある。

  30mm/24mm二焦点カメラ改造方法を見る



1998/7/12

 先日この文章を読んだ方から「そんなにR1は使いにくいのか」と某所で質問を受けた。うーん、確かにフォーカスは遅いし巻き上げは遅い。シビアにシャッターチャンスを追い求めるためのカメラではないことは確か。
 だけど、慣れというのは恐ろしいもので、R1はこういうものだと思って割り切っちゃうとそれほど使いづらいものではないのだった。今では24mm/30mm切り替えのできるコンパクトということで愛用カメラの一つである。
 その証拠に先日書き足した「 最近のお勧めカメラ」にもR1はあげてあるのだった。R1sを買おうとしている人はご安心下さい。良いカメラです。

  R1Sのスペックはこちら

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