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2004/10/4
| fine1 立派な、すばらしい、みごとな、上等の。 fine2 罰金、科料。罰金を科する、科料に処する。 |
今回は「この液晶を見よ」の続編みたいな感じ。もうちょっと詳しく見てみようと。
液晶ファインダーに比べ、光学ファインダーは手ブレしにくいという話は「この液晶を見よ」でした。液晶ファインダーに対する光学ファインダーのアドバンテージは、実はもう一つ大事な点がある。
スナップショットの場合、対象物の動きから目を離せない。手探りでカメラを引っ張り出し、視線は対象物に向けたまま、カメラを目の高さに持ち上げる。すると、生の視界がファインダーの視界にすっと切り替わり、対象物から目を離さないまま撮影体制に移行することができるのだ。
液晶ファインダーの場合、どうしても液晶に視線を移さなくてはならない。しかもカメラの向きが定まっていないから、液晶の中に対象物をとらえ直す必要がある。液晶の中でもう一度対象物を見つけなくてはならない。このタイムラグは大きい。おまけに視線を移動させることから、対象物から目を離すことになる。これはスナップショットの時にやっちゃいけない項目第1番である。
光学ファインダーの場合は、視線とカメラが一致しているとでもいうのか、動作に無理がない。撮影する意識の上でも、今自分が見ているものを写す、という感覚が如実にある。この意味でも視線とカメラは一体になっているのだ。液晶ファインダーによる撮影は、なんだか遠隔操作で撮影しているような感じがする。
スナップショットには明らかに光学ファインダーの方に部があるんである。
しかーし、コンパクトタイプのデジタルカメラは、軒並み光学ファインダーが小さい(あればですが)。もー、それはそれは小さい。もし、手元に銀塩コンパクトとデジタルコンパクトがあるなら、見比べて欲しい。
印象を図にしたものなので比率は不正確だが、こんなに違って見える。

銀塩T VSのファインダー倍率は0.38〜0.68倍(28mm〜56mm)である。T VS Digitalは0.35倍〜0.99倍(35mm〜105mm相当)となっていて、銀塩の方が広角なのに倍率が高いことがカタログ値からもわかる。
| ファインダーの大きさが同じだとしたら、広角の方が対象物は小さく見えるので、倍率も低くなる。ちなみに「ファインダーが小さくて見にくい」と評判だったLEICAミニルックスは40mmで0.35倍である。T VS Digitalよりもなお見にくいわけだ。 |
T VS Digitalのファインダーが小さいなぁと思っていたら、とんでもない。覗き比べてわかったけど、他のコンパクトデジカメはもっと小さいのだ。T VS Digitalはこれまで見た中でファインダーが一番大きかった。吟味して買ったわけじゃないのに、偶然にも光学ファインダーが気になる僕にとっては一番いいモデルだったわけだ。
上の図でいうと3クラスが普通サイズで、光学系が極端に圧迫されているポケットにはいるようなモデルだと4のようになる(もうちょっとひどいかも)。絵柄の確認などもはや無理である。
なんでこんなところで罰金を払わねばならないのかよく判らない。
いくつかの機種(500万画素以上)のカタログでファインダー倍率をチェックしてみた。ところが、視野率の記載があればまだましで、倍率はほとんどのモデルで記載されていない。中には光学ファインダーがついているのに「ファインダー」という項目自体がないものさえある。
「カタログから倍率が消える日」というタイトルにしたけど、すでに消えているのであった。くくぅ。光学ファインダーって、ほんっっとに冷遇されているなぁ。
実際に店頭で触ってみて、ファインダー内の表示と大きさの印象もメモした。
実際に触っていて気がついたことがある。広角なモデルではファインダーが鏡胴によってけられるものがある。そういえば、銀塩では広角の時にはレンズの伸びは小さく、望遠になるにつれて鏡胴が繰り出す。デジカメでは広角の時から鏡胴は伸びている。なぜかは知らないけど、そうなっている。
ひょっとして、光学ファインダーの冷遇の理由は、本当はここにあるのでは…。倍率を高くしちゃうとそれほど広角でなくてもファインダーがけられちゃうんでは。う〜ん。実際どうなのかは知らんが、そんなギワクがでてきたぞ。
もう一つショックなことが。銀塩コンパクトカメラでいうと、視野率は83〜85%あたりが標準的だったように思う。デジカメでは、カタログに記載があるものだけを見ても、75〜77%と視野率も低くなっている。
なんともハードボイルドな状況である。視野率が低くては生きていけない。倍率が高くなければ生きていく資格がない。
| カメラ名 (リンクは各カメラの製品紹介ページ) |
焦点距離 (35mm版換算) |
カタログ記載の ファインダー視野率と倍率 |
AF枠 | 近接補正枠 | 実際にファインダーを覗いた印象 |
| CONTAX T VS Digital | 35mm〜105mm | 視野率約83%、倍率0.35〜0.99倍。視度調節あり。 | ○ | ○ | やや小さい。 銀塩T VSは28mm〜56mmで倍率は0.38〜0.68倍だった。 |
| FUJIFILM FinePix F810 | 32.5mm〜130mm | 視野率 約77%(倍率は記載されていない) | ○ | ○ | 小さくて見にくい。W側で鏡胴によるケラレ。 |
| FUJIFILM FinePix E550 | 32.5mm〜130mm | 視野率 約77%(倍率は記載されていない) | ○ | ○ | 小さくて見にくい。W側で鏡胴によるケラレ。 |
| Canon IXY DIGITAL 500 | 36mm〜108mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | △ | × | 小さい。AF枠が薄い。 |
| Canon PowerShot S70とS60 | 28mm〜100mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | △ | × | 小さい。AF枠が薄い。 |
| Nikon COOLPIX5400 | 28mm〜116mm | 視野率、倍率とも記載なし。視度調節あり。 | 未チェック。 | ||
| Nikon COOLPIX5200 | 38mm〜114mm | ファインダーという項目自体がない。 | × | × | 小さい。 |
| Ricoh Caplio GX | 28mm〜85mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | × | × | やや小さい。W側で鏡胴によるケラレ。 |
| OLYMPUS CAMEDIA C-70 ZOOM | 38mm〜190mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | 未チェック。 | ||
| OLYMPUS X-3 | 38mm〜114mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | ○ | × | やや小さい。 |
| KONICAMINOLTA DiMAGE X50 | 37mm〜105mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | × | × | 小さい。 |
| KONICAMINOLTA DiMAGE G530 | 34mm〜102mm | 視野率75%。倍率記載なし。 | 未チェック。 | ||
| KONICAMINOLTA DiMAGE G600 | 39mm〜117mm | 視野率75%。倍率記載なし。 | ○ | × | 小さい。 |
| PENTAX Optio 750Z | 37.5mm〜187.5mm | 視野率、倍率とも記載なし。視度調節あり。 | × | × | やや小さい。 |
| Sony SyberShot DSC-W1 | 38mm〜114mm | 視野率、倍率とも記載なし。 | 未チェック。 |
※PENTAXは該当モデルがいっぱいあって根性が切れた。でも、他の500万画素以上の機種も視野率・倍率の記載はなかった。
※パナソニックは500万画素以上でコンパクトタイプのモデルに光学ファインダー搭載機種がない。
デジカメでは「高級コンパクト」というジャンルは確立されてないですが、銀塩の高級コンパクトというと、金属外装に高級レンズの搭載、絞り優先AE、露出補正機能といった特徴がありました。
このうち、絞り優先や露出補正については、上にあげたようなクラスのデジカメにはたいていついてます(ないものもあります。ついているヤツには絞り優先だけじゃなく、シャッター優先やマニュアルもある)。機能的に区分するのは無理があるって事ですね。
ちょっと写真を知っている人なら、液晶ファインダーより光学ファインダーの方が手ブレの危険が少ないことはわかるはず。視線を外さずに撮影体制に移行するのも光学ファインダーでなくては無理。倍率の高いファインダーの方が見やすいって事もわかっている。となると、デジカメ版高級コンパクトには、金属外装がどうのこうのという前に、ぜひともまともな光学ファインダーの搭載を望みたいです。
きちんと撮れてこそ、画質がどうのという話ができるというもの。その上で高級レンズや金属外装という優先順位で来て欲しい。つまり、「使える光学ファインダーがついているかどうか」をデジカメ版高級コンパクトの区切りにしたい、なればいいな、なってほしい、なるのだ、なれば、なるとき、きっとなれ、と。
その辺りT VS Digitalは意外と(ごめん。だって動作が遅くて使いにくいんだもん)まともな素質を持っていたのであった。
いっそ、思い切って液晶なしのデジタル高級コンパクトカメラ、なんてのもいいと思うぞ。どうしても、という人はオプションで外部液晶にしちゃう。ダメっすかねぇ。
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