ビールの友031
本郷猛は改造人間である
2001/6/3
仮面ライダーアギトなのだ。先代の仮面ライダー、クウガは、改造人間という仮面ライダーの特徴を完全に無視した仮面ライダーだった。
クウガはアマダムという不思議な石が人間にとりついて、それで仮面ライダーになっちゃうのである。物語としてはおもしろいのだが、仮面ライダーである必然性がない。全然別の名前で作ってもいーじゃんという感じである。
アギトはクウガの続編(クウガの2年だか3年だか後の世界)なので、こちらもやっぱり仮面ライダーの必然性がない。それどころか、アギトには3人のライダーがでてきて、仮面ライダーG3は戦闘服(装甲服か?)を着ることで仮面ライダーになるのである。改造をうけなくては仮面ライダーになれないというお約束が完全にないのであった。まるで自己否定しているようだ(仮面ライダーアマゾンも改造されてなかったっけ)。
G3は服を着れば誰でも仮面ライダーになれちゃうので、誰が服を着るかで争いがあったりする。あ、G3は警視庁が開発した戦闘システムなんである。で、警視庁内部の誰がそれを着るのか(装着員と呼ばれている)で確執があったりする。
G3はエヴァンゲリオンのパクリで、装着員の他にオペレーターが特殊トレーラーの中からG3の機能状態をモニターしている。電源ユニットがダメージをうけて出力が30%低下したとか、武器を使うときには「承認」をうけたりとか、それはそれでおもしろいけどね。
残る二人のライダー、アギトとギルスは「わかんないけどいつの間にか仮面ライダーに変身できるようになった」のである。う〜むアバウトな。もちろん改造人間ではない。なんで変身できるのか、理由がまったくナゾなんである。本人たちも知らない。その謎解きが物語の一つの軸になっているらしいですが、まじめにナゾを追求しているのはギルス君だけである。アギトは「ま、いっか。変身できるもんは出きるんだし」という態度である。不真面目だ。
3人の中でもっともカッコイイのはまじめなギルスである。造形がなかなかよろしい。すっかりファンになってしまった。あんまり変身してくれないので、その勇姿を見るのは難しいですけど。
話が脇にそれますが、これまでのライダーの中でもっともかっこよかったのは、クウガのアルティメットフォームですね。ええ、誰がなんと言ってもそれでキマリです。全身真っ黒でイナズマ模様が走るその姿は、人造人間キカイダーのハカイダーを彷彿とさせるのでした。あのころより作りがずっと良くなってますから、もーっとカッコイイです。正式にアルティメットフォームに変身したのがわずか1回というのがさみしい。
え〜と、なんの話だっけ。あ、そうそう。秋山莉奈ちゃんだ。アギトが世話になっている大学教授に、これもお世話になっている姉弟がいて、お姉さん役がこの子。かわいいのだ。クウガにでてきた未確認生命体第1号(薔薇のタトゥーの女)はきれいだったが、こっちはかわいい(そういえばクウガにでてきた一条刑事はホストに転職した方がいいと思う)。
それなのに、である。主人公のアギトの方は、独立するとか言って大学教授のところをでてアパートを借り、パン屋に勤めた。あっという間にパン屋の主人が殺されて、パンのレシピを受け継いだアギトはパン屋の主人に収まっている。食品生衛生管理者資格を持っているようには見えない。どう見ても法律違反である。アギトはこのパン屋で秋山莉奈ちゃんをこき使いはじめた。許せん。歴代でもっとも許せない仮面ライダーである。
許せんで思い出したが、クウガは怪人が現れるのでちゃんと世間も騒いでいた。ワイドショーで取り上げられたり、新聞に載ったりして「未確認生命体、討つべし」という世論を作っていた。きたろうのオヤジさんは新聞記事をスクラップしてたし。なかなか画期的だったんだけど、アギトでは世間はまったく騒いでいない。G3システムのおかげで登場人物が増えたし、仮面ライダーが3人もいるので絡む人間も多くなる。そちらに割かねばならないので世間のお話は描ききれないというわけだろう。
世間話で時間を無駄にできないのであった。