レイティングとはその時々のプレーヤーの実力を点数により表そうとする指標です。オセロに限らず、通常のレイティングシステムでは、100点差があると、点数の上位のプレーヤーが下位のプレーヤーに2勝1敗のペースで勝てることを示しています。次にオセロでよく使われているレイティングの計算表を示します
点差 上位者の勝ち 下位者の勝ち 引き分け
0〜1 16 16 0
2〜27 16 16 1
28〜46 14 17 2
47〜78 13 18 3
79〜99 11 19 4
100〜121 10 20 5
122〜151 9 21 6
152〜177 8 23 8
178〜211 7 24 9
212〜253 6 26 10
254〜299 5 29 12
300〜361 4 32 14
362〜448 3 37 17
449〜599 2 45 22
600〜 1 64 32
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上記の計算表はどのようにしてつくるのでしょうか。まず、確かなことは、絶対的なレイティング計算表は存在しないということです。というのも1500点と1400点のプレーヤーが対戦すると100点差なので2勝1敗の割合で1500点のプレーヤーが勝つことになるわけですが、1500点と1300点のプレーヤーが対戦したときの勝敗の割合はゲームによって違ってくるからです。とくにチェスのように引き分けが多く出るようなゲームはオセロとは違ってきます。ですから他のゲームのレイティング計算表をそのまま用いるべきではありません。
つぎに正しいレイティング計算表を作るためには、数多くのシミュレーションが必要になってきます。理想的には数千試合の対戦データを用いて、各点数差の勝敗割合が、ちょうどその点数差の点数割合と一致するようにしなければなりません。(かなり困難ですけど)
上記の計算表は新宿順位戦(現関東オープン)の約半年分の試合データをもとにシミュレーションしました。理想的な計算には程遠いですが、上記の計算表を用いれば不自然にならないレイティングリストの作成は可能です
近年のコンピュータ技術の発達により、絶対レイティングの作成も可能になってきました。絶対レイティングとは(私が勝手につけた名前ですが)、ルール覚えたてのプレーヤーを0点として、その人に2勝1敗の成績をのこせる人を100点、さらに100点の人に2勝1敗の成績を残せる人を200点・・・・とするレイティングです。
コンピュータを使ってルール通りに完全にランダムに着手するプログラムをレイティング0点とし、そのプログラムに2勝1敗の割合で勝つプログラムを100点、さらにそのプログラムに2勝1敗の割合で勝つプログラムを200点、さらに・・・・・、として各点数のプログラム(もちろん上限はありますが)を作成すれば、0点から2000点ぐらいまでの絶対レイティングを持つプログラムが作成できると思います。どなたかチャレンジしてみませんか?
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