その日の服装を選ぶとき、進学や就職などで持ち物をトータルに 揃えるとき、友人へのプレゼントにラッピングをするとき、あるいは 部屋の模様替え。ちょっとしたカラーリングのセンスを要する場面は 身の回りに沢山あります。
誰にでも出来て、最も失敗の少ないのが「同系色でまとめる」という 方法。自分の好きな色や、あらかじめ決められている色を基本に、似た 色の濃淡でまとめると全体の雰囲気が落ち着き、たいていの人には 好まれる印象になります。
でも、簡単ゆえに「いつも同じ」になってしまいがちで、無難では あるけれど、繰り返すと退屈になってしまうのもこのコーディネイトの 落とし穴。
そこで。
次の「例1」のボタンをクリックして、表示される写真を見てください。
真っ青な夏の空と、ペパーミントグリーンの金網に対し同系色の キャプションを入れてさわやかな夏のイメージを出しています。
では次の「例2」のボタンをクリックしてみてください。
同じ写真なのに、文字の色を変えただけでガラリと印象が変わったと 思いませんか?
同系色でまとめた例1に対し、まったく違う色を入れた例2はぐっと活気 が出て、空の青も生き生きとした印象になります。
ここで使われた黄色−画面の大半とはまったく違う色−のことを 「アクセントカラー」と呼びます。この色は全体に占める面積が 小さいほど画面全体を引き締める効果があると言われています。
画面の中央に配置する必要はなく、隅っこに置いても効果が得られます。
アクセントカラーに何を選ぶかは、左の絵を参照してください。画面の 全体を占めている色と、ちょうど180度反対側にあるのが「補色」と呼ばれる 反対色です。
この補色に近い色(両隣を含みます)を選ぶと、画面全体の色が 引き立つ組み合わせになります。
それだとちょっときつくなるなと思ったら、アクセントカラーの明るさを 変えてみたり、さらにその隣の色にしてみてもよいかと思います。 (90度以上離れていないとあまり効果がありません)
実際に活用するときには、例えば服装ならブローチやベルトなどの小物、 インテリアなら壁に飾る小さな絵、ラッピングならリボンやシールと いった感じに、あくまで「ほんの少し」「1色だけ」使うのがコツです。
「ほんの少し」だから、取り入れるのも簡単。 脱マンネリには、ぜひお試しあれ。
参考文献:
7日間でマスターする配色基礎講座
視覚デザイン研究所・編