片方だけ 転がり出てきたピアス こんなものを 持っていた事さえ とっくに 忘れていたのに 見つけた途端に 愛着が湧く もう片方を どこにやったかと 探しても 見つからない
ただ 幸せになりたいだけなのに 人を 不幸にしてまで 手に入れたいほどの 大それた 幸せでもないのに どうしてこんなにも 難しいのだろう
手の中に 残った 片方の ピアスは そんな歯痒さに 似ている もう 役に立たないと分かっていても 捨てることができない 私の 小さな小さな希望