私のバイクライフ
2002年5月
SR500ツーリング



2002年5月SR500ツーリング
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SRで半年振りのツーリングに出たので、あらためてSRの印象を書きとめます。

SR500は生産打ち切りになってしまったが、400は現行車種ですし、500も中古ならまだ程度のいいものが安価で店頭に並ぶと思いますので、SRがどんなバイクか知りたい人のために。
専門家ではないし、ジジイなので、マトはずれは承知で、個人的な印象をお読みください。

5月の晴れた日、自らの誕生日が近づいたので家族の皆に振舞うワインを栃木県足利市のワイナリーに買いに行こうと思い立ち、、SRで午前中に家を出て、ついでに近くの山道をのんびりと走ってこようと走り出したのでした。

SRでの高速への進入は、チョット頑張って流れの速度に合わせねばなりません。GSXRならば右手の操作で自在に速度が変えられるのですが、単気筒32馬力のSRでは首都高などの短い助走路ではけっこうスリルを味わうことも。
流れに乗ってしまえば流石に500tのエンジンは、単気筒20馬力のSX200よりも力強い気がする。トップギアでのレスポンスなどあまり変わらないのだが。
上体の起きたポジションなので相当に風圧を受けるのだが天気がすこぶる良いので気持ちが良い。

いつもどおり羽生SAで休憩。高速に入って以来はじめてのブレーキング。さぐるようにかけるのだが、効き味の悪さにやはりビビる。高速を走るときは暫くブレーキを使用することがない。いざSAやインターチェンジで降りるとき、ブレーキのタッチをさぐるのだがSRでは毎回ビビるのでした。SRのドラムブレーキにリニアリティが無いのが原因だと思う。一向に慣れることが出来ない。ブレーキは利く利かないの性能だけではないのだよヤマハさん。(と言ってる間に2002年モデルのSR400にはフロントにディスク・ブレーキが採用されました。よかったけれどSR500はバイク自体が製造中止だそうです残念)

足利市のワイナリーにて

正午頃、佐野インターで降り足利市へ向かう。50号線はトラックが多いがよく流れていて、60Km/hの流れに乗って走るとSRはすこぶる気持ちよく走ることが出来る。
SRの時速60Kmは2500回転、時速50Kmトップギア2000回転はチョット厳しい。スナッチが始まるボーダーで精神的に良くない。SRのエンジンがご機嫌で回るのは2500回転程からで、昔から低回転はあまり得意ではない。といって高回転も得意ではないのだが。

15,6年前にのっていたSR(中古購入:キャスト・ホイール:Fディスクブレーキ)はVM型キャブレターのためアクセル開度一定というのが得意でないようで、いつもアクセルを合わせるような乗り方をしていた。つまりごく緩やかに加速ぎみにアクセルを開けている状態を作っておき速度が出すぎたらアクセルを閉じて速度を落とす。こんなことを繰り返して走っていたのを思い出す。

なぜそんなことをしたかというと、VM型キャブはアクセル開度一定で走っていると時々咳き込むようなことがあり、それより、なによりSRは急加速がとっても苦手なのだった。単気筒の特性でアクセルをいきなり開けると混合気の割合において空気の方が多くなってしまうため、息つき状態になってしまうのだ。だからジワッと開けて回転の上昇に合わせ加速度的に開けてゆく、というセオリーをきっちり守るバイクなのだ。それで何時でもスムーズに加速に移れるよう極緩やかな加減速をくりかえすというわけだった。

いまのSRはCV型のキャブレーターになって一定速度で走るのが苦手では無くなった。とものの本に書いてあるが、アクセレーションにアソビがあるのは変わっていないように思う。少しくらい捻っただけでは反応しないのだ。操縦性もそのようでフレームの剛性自体はそう高くないので舗装路面の縦目地などでは振られてしまうことがあるが、サスの軟らかさとマッチしていて、通常のちょっとした路面変化などは安定してこなしてしまう乗り味だ。
単気筒だから軽快と誤解されてる方もあるけど、SRは軽快さよりも安定感の高いバイクなのだ。ただし昔の前輪19インチから18インチに変更されたためか、直進性の強さは無くなって素直な操縦性になっている。通常はとても乗りやすいバイクだ。


足元に足利の町を望む

九十九折の峠道はバイクにとって楽しむべきフィールドだと思う。しかし峠道のSRは、どうもわたしには馴染めない部分が未だにあるのでした。SRで私が好きなのは比較的勾配のゆるい峠でエンジンブレーキとアクセルのON・OFFだけでクリアできる程のコーナーです。
その時、コーナーの入口でバイクを傾け、3,000回転(4速約55Km/h)位でトラクションをかけ始め、4,000回転くらいまで引っ張って終わる。そんなコーナーが理想で、勾配が急だったり、Rがきつかったりで2速や3速のギアでは4,000回転以上にまで引っ張る状態になり、これはSRのエンジンにとってはなはだ楽しくない。
また、3,000回転以下については、ものの本を読むと「単気筒なのだから爆発の間隔は荒くてもトラクションは出ている」などと書いてありましたが、どうもトラクションを実感出来ないのです。怖くてSRを倒すことが出来ません。低回転の荒いパルスでもTX650などのツインでは実感できていましたので、やっぱり本に書いてあってもナットクできません。
馴染めないとはこのことで、それでも、勾配の無いようなところで、調子に乗ってくると4速2,500回転からでも走っていることがあるのですが、エンジン回転のパルスで感じる車速と実際の車速が合わないようで(実際の方が速度が出ている)なにかでブレーキをかけると(速度が思うように落ちずに)ビビってしまうことが有るのです。


SRのコーナリングはタッタッタッタッ、ではなくブララララーなのでした。

ドッドッドッと低回転でもTX650はコーナリング出来ました。低回転はツインですね。


名高いこれが渡良瀬橋

ともあれ、足利市で用事をすませて、山のほうに入り、山道を楽しみながら桐生市の方面に抜けて、足利へもどり渡良瀬橋を渡って、再び佐野インターから東北自動車道使用で16時過ぎに帰宅することが出来ました

走行約300Km。<燃費>往路 37.4Km/L、足利市で給油。
山道を含めた復路 25.7Km/L(満タン法)

 SRはひらひらと軽快に走るのではなく、スムーズなラインを描くように走るバイクでした。スポーティに走るにはそれなりにカスタマイズが必要なようです。
雑誌の記事も広告もカスタマイズに関するものが多いのは、素材としてSRを購入して自分の好みに合うように仕上げる方が多いからでしょうか。
私のように安価だからといって買って、そのまま乗る人は、ちょっとご注意かも。

ただし、承知で乗ればSRのデザインはとってもバイクらしいと思うし、昔風の仕上げの荒さやパーツなど価格の安さで許せるし、逆に、タイヤは昔の高級ブランド「メッツラー」が標準でついてくる有難さ。
不満はフロント・ブレーキのみ。だったのですが2002年モデルのSR400はフロント・ディスク・ブレーキ標準装備になったそうです。



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