ツアーリポート
![]() メンバー 6/27(火) いよいよ出発の日が来た。 6/28(水) 古川 花の館 午前11時頃チェックアウト、近くのファミレスで食事後市内を流れる*江合川*の河川敷に出向く。 6/29(木)秋田へ移動 午前11時*花の館*に荷物を取りに行き佐々木さんとお別れの挨拶をした後、東北道〜秋田道のルートで秋田に向かう。 6/30(金) 秋田 キャット・ウォーク 朝6時には目が覚めてしまった。 7/1(土)札幌 チャポティーン というわけで1時間程横になったのだがどうにも眠れそうにない。何せ青森空港午前10時45分発の札幌行きの飛行機に乗らなければならないのだ。昼2時からは斉藤不二男さん(Perc)率いるビバ・ムジカ・スペシャルバンドとのリハーサルが始まる。本番も7時からと早い。秋田から青森までは高速経由で400km弱、最低でも5時間はかかるという情報もある(一般道だと200kmぐらいだが道が険しいので止めておいたほうが良いという地元情報もあった)。早く着くにこしたことは無い!ということで午前2時30分にホテルを出発した。秋田道に入ると前にも後ろにも車は走っていない。しかも止んでいた雨がまた降りだしてしまった。加えてヘッドライトの明りに群がってくる無数の虫でフロントガラスが汚れ続ける。東北道に戻り盛岡を越えたあたりで休憩をとる。このころには夜も明けて雨も止んでいたが車のフロントを見てビックリ!形容しがたい程の汚れ具合である。かといって洗車なんかしている余裕は無く強烈な睡魔も襲ってきている。1時間ほど仮眠を取り再び青森に向けて出発。市内に入り道に迷う。何だかんだで午前8時頃青森空港到着。チェックインを済ませ出発までの約2時間を待つことになった。96年にキューバに行った時もカンクン(メキシコ)の空港で8時間近く待たされたこともあったなどと思い出す。定刻を10分遅れで新千歳空港到着。斉藤さんの奥様の奈緒美さんとドラマーの黒田佳広さんが出迎えてくれた。昼食に寿司をご馳走になり(すごく美味しい)会場のチャポティーンに到着。僕は当日まで演奏する場所の名前を知らなかったのでこのネーミングには大いにウケてしまった。キューバ音楽が好きな人なら皆同様にウケることは間違いない。当日のメンバーについてもあまり情報を得ていなかったのだがドラム、パーカッション4人、ベース、ギター、フリューゲルホーン、フルートに僕という大編成バンドだった。嬉しかったのは事前に送っておいた譜面を皆がしっかりチェックしていてくれたことで予想以上にスムースにリハーサルが進行した。僕の曲がこんなに大勢で演奏されることは初めてで*イブニング・ダンス*のテーマはギター、フリューゲルホーン、フルート、ピアノでユニゾンされた。本編では当然のごとく大いに盛り上がる。その後の打ち上げも然り。午前3時を過ぎたころから個人的に物が3重に見えてくるほどの体調になりここでお開きさせていただいた。ドラマーの黒田さんにホテルまで送ってもらいベッドに倒れこむ。 7/2(日)札幌にて休日 昼1時、ドラマーの黒田さんがホテルに向かえにきてくれる。本来なら函館でのライブだったが折り合いがつかず今日は休みになった。牛骨ラーメン(旨い!)で昼食。前日ベースの豊田さんに紹介していただいたCD店にプロモーションに行く予定になっているが時間があるので支笏湖まで黒田さんと共にドライブに出かけた。湖畔でソフトクリームなどを喰い完全なお登りさん状態である。市内に戻り黒田さんはその夜の仕事のリハーサルに、僕はCD店に向かうが紹介していただいた担当の方が不在でプロモーションは見送りとなってしまった。ホテルに戻り横になったらそのままグーグーである。気がついたら9時少し前で黒田さんが出演している*アフター・ダーク・カフェ*に向かう。名古屋在住の椿田薫(Sax)さんのライブでビシッとした4ビートを演奏していた。黒田さん以外は全く面識の無い人達だったがいきなりステージで紹介されてしまいセッション大会となる。また北大ジャズ研の面々(素晴しい。相当練習しているはず!)が登場。大いに盛り上がる。終了後*豚塩(とんしお)ラーメン*を食べにいく。これまた旨い!黒田さんにホテルまで送っていただき再会を約束してお別れする。明日は再び青森空港に戻り八戸へ向かう。 7/3(月) 八戸 東門(とうもん) 12時5分発の飛行機で青森空港へ。駐車場に置いてある車は大丈夫かと思いつつ45分のフライトが終わる。車は無事にエンジンがかかり一安心。東北道〜八戸道ルートの約185km.3時間程の行程であるが30分ほど早く八戸市内に到着。今日の演奏地*東門*は市内から30分ほど離れた距離にある。事前にFAXしていただいた地図を片手に走ると左手に古風な木造の建物が見えた。外見的には隣接する寺下観音の参拝客が訪れる茶店の作りである。まさかと思いつつ名前を確認すると*東門*とある。玄関で靴を脱ぎおそるおそる障子戸の入り口を開けると巨大なオーディオスピーカー(直径は1m近くある)に挟まれてグランドピアノがドーンと控えている。店のド真中には高さ5mほどの栗の木があり大きな囲炉裏をかこんでセンスの良い椅子とテーブルがある。お座敷、2階席もある。オーナーの桑原さんは僕が着いた頃にはまだ不在だったが店の雰囲気と優しい木作りの香りはここまで運転してきた疲れを心地よく癒してくれた。しばらくして桑原さんがお帰りになりいろいろと打ち合わせをする。お客さまがいるので公開リハーサルとなる。当日の昼に調律がされていてリハの後再度調律していただけるという心使いに感激する。6時半より本番である。この頃にはすでに満席に近い大入りになっていた。マイ・ワン〜でスタートするが本当に柔らかくふくよかにピアニシモが会場に響く。もちろんノン・PAだ。大好評の内に終了。セッションは無く今ツアー初めての完全なソロ・ピアノ・ライブになった。とりあえず10枚用意したCDも完売!。素晴しい仕事になった。またの再演を約束して11時頃お別れした。また今日のホテルは古川*花の館*に来ていただいたホテルを経営なさっている馬場ご夫妻と仙台でいろいろなイベントを製作しておられる沼倉美香さんのご協力で予約していただいた。本当にありがたいことだ。心地よい眠りにつく。 7/4(火) 仙台クインシー 今日は朝からやることがある。洗濯だ!ホテル近くのコインランドリーを探して7日分の下着類を洗濯する。またチェックアウト後45号線沿いの大手車用品店でオイル等の交換をする。すでに1500km以上は走っている。午前11時頃八戸を後に仙台へ向かう。八戸道〜東北道のルートだ。途中古川*花の館*に忘れものを取りにいく。再び佐々木さんと合流し蕎麦屋で昼食。メニューに冷やし*むじな*そば。とある。初めてだったがとても美味しかった。また近くの神社に大正時代初期に作られたピアノがあるというので見に行くことになった。某国内大手メーカーのものだが、音を出させていただいてビックリ!完璧に調整されている。調律は勿論、鍵盤アクションまでバッチリですぐにでもレコーディングできそうな状態だ。音色もギラギラしていなくて適度に倍音が響かないのがまた魅力になっている。鍵盤数は85健(上のA音までしかない)だ。貴重な体験をさせていただいたと思う。午後4時頃仙台市内に到着。馬場さんが経営しているホテルにチェックインさせていただいた。その後クインシーに挨拶に出向いてまたビックリ!店内には博物館のごとくあらゆるSAX がディスプレイされている。オーナーの安田さんはSAX奏者で今までに手にいれた楽器がここに集められているそうだ。この日の本番は夜9時半スタート。夕食に牛タン定食をバッチリ食べてクインシーに向かう。何と僕の生徒の佐野宣久クンが妹さん同伴で来てくれていた。彼の実家は仙台である。ほぼ満席になったところで演奏開始。じっくりと聴いていただいているのが実感できる。2セット目では安田さんとのデュオも交えて無事終了!再演をお約束してクインシーを後にしたあと来店していた沼倉さんらと食事に行く。案内されたのは*クロスビー*とても落ち着いた感のあるメンバーズクラブでギターとベースの演奏が行われていた。リクエストされて僕も何曲か一緒に演奏する。午前3時を回り散会。明日はいよいよ最終日、水戸である。 7/5(水) 水戸 ガールトーク 昼12時頃ツアー最終地水戸へと向かう。東北道〜盤越道〜常磐道のルートだ。水戸には旧友*ハブシ*こと鈴木修平クンが住んでいる。今回のライブを行うためにいろいろと労をとってくれた。午後3時頃水戸市内に到着。ガールトークは駅の南側(駅南=えきなん)にあるすごく雰囲気の良いおしゃれなスペースだった。しばらくしっかり練習できていなかったので1時間ほど弾き込む。また何曲かご一緒することになっている星野由美子さん(Vo)と打ち合わせをする。30分送れの8時より演奏開始。今日は初めての3セット制である。1セットはソロのみ、2、3セットは星野さんと鈴木修平(彼はトロンボーン奏者、法政大ジャズ研以来の共演になった)くんを交えてのパフォーマンスになった。また今日は千秋楽なので特別に4セット目を行い(このころはもうフラフラ)お客さまのリクエストを中心に演奏して終了!緊張が解けたせいか空腹感と睡魔が同時に襲ってくる。食事をして鈴木クンの家にお世話になる。シャワーを浴びてすぐダウン。 7/6(木) 帰京 9日間の習慣のせいか朝7時には目が覚めてしまった。朝食をご馳走になり朝の連ドラなんぞを観る。鈴木くんも今日は午後からの出勤だそうで近くの大塚池公園に写真をとりにいく。その後大洗海岸に行って早めの昼食をとり帰京の途に着く。午後5時頃無事に自宅に到着。全走行距離2202kmのツアーは終わった。 ごあいさつ このツアーは僕にとってあらゆる意味で冒険でした。ソロ・ピアノでのフル・ライブもはじめての経験ですし自ら車を運転して行ったことのない場所で演奏することも然りでした。何より嬉しかったのは今回訪れたすべての場所で皆様から手厚く歓迎していただき、受け入れていただき、多くの労をとっていただき、そしてたくさんの新しい友達にめぐり会えたことでした。また健康を壊すことなく事故もなく無事にスケジュールを乗り越えられたのも応援していただいた皆様のおかげです。本当に心からお礼を申し上げます。またお会い出来る日を楽しみにこれからも頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。 2000. 7. 10. 平田フミト |