「孤独な二人乗り」

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私が深夜の散歩を楽しんでいた時のことです。

制服を着た男子高校生がふたり、自転車で二人乗りをしながらやってきました。

私の心の中に、暖かい光が灯りました。

深夜の徘徊。たわいない会話。ささやかな反社会的行動。私にも覚えがあります。

高校生くらいの男の子にとって、こうしたささいなことがどれほど大切なことか。

暖かい目線で見守った私は、そのまま凍りつきました。

二人は会話をしていました。自転車で二人乗りしながら。

お互いのケータイで、それぞれ別の相手と。

 

今日のお話はここまでです。祈りましょう。

「彼らの青春に祝福を。彼らの友情に救済を。

そして願わくば彼らが青春の日々を懐かしむ時、からっぽの想い出に愕然としますように。エィメン」


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