黙示録

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第一の天使の着メロが鳴った。

すると、血の混じった雹と火とが生じ、地上に投げ入れられた。公衆電話の1/3が焼け、人々は電話を探してさまよった。


第二の天使の着メロが鳴った。

すると、火で燃えている大きな山のようなものが、海に投げ入れられた。公共の場所の1/3にクソむかつくピコピコ音とくだらないおしゃべりがあふれ、被造物の耳の1/3が死に、頭という頭の1/3が壊された。


第三の天使の着メロが鳴った。

すると、松明のように燃えている大きな星が、天から落ちてきて、公共の場所における思いやりを襲った。この星の名は「苦よもぎ」といい、人々の表情はみな苦々しくなって、そのために多くの人が死んだ。


第四の天使の着メロが鳴った。

すると、静けさの1/3、常識の1/3、思いやりの1/3が損なわれたので、人々の表情と気分はそれぞれ1/3だけ暗くなった。

また見ていると、一羽の鷲が空高く飛びながら、大声でこういうのが聞こえた。「不幸だ、不幸だ、不幸だ、地上に住む者たち。なお三人の天使の、鳴ろうとしている着メロの響きのゆえに。」


第五の天使の着メロが鳴った。

すると底なし淵の穴が開けられ、いなごの群が地上から出てきた。いなごは地や草も、またどんな木も損なってはならないが、ただ、ケータイや着メロを持っている人間には害を与えてもよい、と言い渡された。殺してはいけないが、苦しめることは許されたのである。いなごが与える苦痛はさそりの毒のようで、人々は死にたいと思っても死ぬことができず、切に死を望んでも、死の方が逃げていく。

これらのいなごは馬のようであり、その頭には色とりどりの毛羽をつけ、その顔は人間のようであり、その髪の毛は女の髪のようであり、その歯はししのようであった。その羽の音は、馬にひかれて急ぐ多くの戦車の響きのようであった。彼らは、底知れぬ所の使いを王にいただいており、その名をヘブル語でヤマンバ、ギリシア語ではウーという。

見よ、この後、なお二つのわざわいが来る。


第六の天使の着メロが鳴った。

すると、一つの声が、神のみまえにある金の祭壇の四つの角から出て、ラッパを持っている第六の天使にこう呼びかけるのを、わたしは聞いた。「電波塔につながれている四人の天使を、解いてやれ」すると、その時、その日、その年に備えておかれた四人の天使が、人間の三分の一を殺すために、解き放たれた。騎兵隊の数は二億であった。

彼らは主に銀色で、なかには黒やピンクやブルーもあり、中心に開いた窓には、色とりどりの絵や文字が踊っていた。また蛇の頭のようなものが突き出していて、そこから出てくる電波によって人に害を加えるのである。

これらの災害で殺されずに残った人々は、悔い改めようとせず、ヒマさえあれば小さなボタンを熱心に操作して、やめようともしなかった。彼らは、その犯した迷惑や、騒音や、恥知らずや不品行を悔い改めようともしなかった。

「もう時がない。第七の天使が鳴らす着信音がする時には、神がその僕、預言者たちにお告げになったとおり、神の奥義は成就される」


第七の天使の着メロが鳴った。

すると、大きな声々が天に起こって言った。「今いまし、昔いませる、全能者にして主なる神よ。大いなる御力をふるって支配なさったことを、感謝します。諸国民は怒り狂いましたが、あなたも怒りをあらわされました。そして、地を滅ぼす者どもを滅ぼして下さる時がきました」そして天にある神の聖所が開けて、聖所の中に契約の箱が見えた。また、いなずまと、もろもろの声と、雷鳴と、地震とが起こり、大粒の雹が降った。


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