教育の荒廃が叫ばれているッ！

いじめ、凶悪犯罪、家庭内暴力……。
子供たちの心が危ない。教育が危ない。
200X年、日本の学校現場は荒れ果て、人々の心はすさみきっていた。
そんな危機を救うべく、一人の男が立ち上がった。その名は、天道 凱……。

私立○×学園にやってきた転校生、天道凱。彼は一見、どこにでもいる普通の高校生に見えたが、実は文部省の許可を持つ、日本で唯一の高校生カウンセラーだった！ 彼の任務は、学校の先生がもつ心の問題を癒し、立ち直らせること。教育の根本である先生たちの心を救うべく、今日も凱は行く……。

第１巻：

凱登場。愚民思想を持つ東大出身のエリート教師、適齢期を過ぎて結婚に焦っている女性教師、校長とそりが合わず胃に穴を開けている教頭、世間知らずで自信をなくしてしまった新米教師の心が癒される。

第２巻：

閑職に追いやられた日教組の元闘士、10年連続で管理職試験に失敗している教師、職場の同僚からいじめにあっている教師、修学旅行で一緒になったバスガイドと文通している若手教師の心が癒される。

第３巻：

「お前は先生がたの心を本当には癒していないッ！」。ライバル氷崎涼登場。彼もまた文部省の許可を得た、高校生カウンセラーだった。子供たちがなにを考えているのかわからなくなったベテラン教師をめぐり、凱と涼の壮絶な癒しバトルが展開される。

第４巻：

高校生カウンセラー世界一決定戦開催！　各国から続々と集まるスゴ腕の高校生カウンセラーたち。本場アメリカ出身で、IQ300の天才ダニエル＝アルジャーノン、かのフロイトの子孫にあたるというドイツ代表ジグムント＝フロイト３世、中国四千年の奥義を駆使する超 心癒。神秘的なカウンセリングで定評のあるインド代表ガンジー＝サイババ。マタドール殺法で次々とクライエントの心を癒していくエンリケ＝フラメンコ。派手さはないものの、重厚なパワーで有無を言わさず心を癒すロシア代表セルゲイ＝ラスプーチン。アマゾンに伝わる秘法でどんな心の傷も癒してしまうブラジル代表リオ＝ペレ（得意技はピラニアスペシャル）。もちろん日本代表として凱と涼も参加する。血で血を洗うカウンセリングバトルを征するのは誰だッ！

第５巻：

圧倒的なスピードと多彩な技で攻めるタイ代表トム＝ヤン＝クンのムエタイ＝カウンセリングを、「禅の心」で破った凱。準決勝にコマを進める。一方、凱を見つめる謎の覆面男の正体は……!?

第６巻：

準々決勝で凱と戦うのは、ドイツの強豪ジグムント＝フロイト３世。夢分析を駆使する３世に凱は苦戦するが、それはユングではないのか？　という謎の覆面男のアドバイスにヒントを得、フロイトがドイツではなくオーストリア出身であることを指摘して、からくも勝利する。試合後、初代フロイトはユダヤ人であり、実は３世はニセ者であったことが判明。客席から怒号が巻き起こる中、凱だけは準々決勝まで進んだニセ３世の実力を称えるのだった。そして準決勝の相手は!？

第７巻：

阿鼻叫喚の中、無惨な姿で崩れ落ちるロシア代表セルゲイ＝ラスプーチン。その様子を表情一つ動かさずに見つめる氷崎涼。優勝候補の一角であったラスプーチンを、わずか12秒で葬り去った涼の実力に、客席は凍り付く。涼「ちっ。10秒以上かかっちまったぜ」。この結果、準決勝は凱と涼の日本人対決となった。一度は凱に敗れた涼だが、今の涼はかつての涼とはくらべものにならない。研ぎ澄まされた復讐の牙が今、凱に襲いかかろうとしている！　果たして凱は勝てるのか!?

第８巻：

凱と涼の壮絶な癒しバトル！ 凱の得意技「禅の心」も、涼の浴びせる「運動療法」の前には無力だ。涼「ふははははは！ じっと座っていないで歩け！ 歩け！」グラウンドをぐるぐる歩かされる凱。凱ピンチ！ しかしまたしても謎の覆面男のアドバイスから、「真・禅の心」に目覚めた凱は、からくも涼を倒す。決勝の相手は優勝候補ナンバーワン、IQ300のダニエル＝アルジャーノンだ！

（中略）

第34巻：

全世界カウンセラー選手権３回連続優勝の偉業を成し遂げた凱。その功績をもって、地球代表として全宇宙カウンセラー選手権に出場する。そもそも日本語しか話せない凱が、外国人のカウンセリングを行うだけでもいっぱいいっぱいだったのに、体組織の構造から根本的に違う宇宙人のカウンセリングなんて不可能だ。今度のクライエントはケイ素生物。ガラス片をもしゃもしゃ食べる宇宙人を前にして、ただただ立ちつくすしかない凱。しかし謎の覆面男（正体は生き別れの父、修か？）のアドバイスを活かし、ケイ素生物は「今のままの自分で十分ステキ」なことを気づかされ、心を癒される。さあ、次のクライエントは鉱物に限りなく近い生命体だ！　果たして癒すほどの心があるのか？　恐れるな凱！

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