MS-14C ゲルググキャノン

(GELGOOG CANNON)


MS-14の運用の一つに、ニュータイプと目されるエースパイロットを集めた精鋭部隊の創設があった。これは未確認ながら連邦軍にニュータイプ部隊が存在するという情報に基づいたもので、予てよりニュータイプパイロットの軍事的有効性に着目していたキシリア・ザビ少将率いる突撃機動軍によって実現された。各MS部隊の中で特に顕著な戦績をもつエース級パイロットが本国要請でグラナダに召喚され、新鋭MS-14部隊が編成された。

この部隊はザンジバル級のキマイラを旗艦とし、グラナダ基地上空で訓練を行った後、コレヒドール暗礁宙域において実戦訓練を行った。主任務は輸送船団の襲撃であったがその戦果は期待以上であり、すぐにも本格的な実戦への投入が望まれた。おりしも戦局はア・バオア・クー攻防戦の直前であり、彼らも部隊を挙げてア・バオア・クー防衛戦に参加したが、その後の消息は不明である。なかでも、イエローとグリーンのスプリット迷彩を施したトーマス・クルツ中尉機はよく知られている。

C型はこの部隊で使用された2種類のゲルググのうち、背部に大推力の増速用ブースターとプロペラントタンク、ビームキャノン砲を一体化したランドセルを装備した機種で、B型が単に高機動パックを装備しただけなのに対し、頭部にサブカメラを追加するなど本体にも改修が加えられている。また、ビームキャノンパックの発想も連邦軍のRX-77タイプの影響が見て取れる。 更にC型はA型同様大気圏内での使用も構想に含まれており、前述のエース部隊で使用されたC型はその試験運用も兼ねていたのである。

結局ビームキャノンパックを装備したゲルググは15機にとどまり、ゲルググの総生産台数738機中、122機分が用意されていたにも関わらず、終戦を迎えるに至った。その裏付けとなるMS-14Cの性能はすこぶる優秀で、エース部隊用のみならず、一般用の生産も見込まれたのであったが、時既に遅かったのである。

C型の武装はランドセル一体型のR-2A型ビームキャノンに加え、最大兵装時には360mmロケット砲を装備可能であった。その他にゲルググ用のツインビームソード、更にオプションとして両腕部に3連ミサイルランチャーが装備でき、ゲルググシリーズの中でも極めて重武装であったといえよう。


MS-14C ゲルググキャノン

全 高 ? m 自重量 ? t 総出力 ? kw センサー

有効半径

6300m
頭頂高 ? m 総重量 ? t 総推力 ? t


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