MSM-07E ズゴックE

(Z'GOK EXPERIMENT)


水陸両用MSの傑作機として活躍したMSM-07ズゴックは、大戦末期の統合整備計画の対象となり、全面的な改装を受けている。こうして開発されたのがE型ズゴックであり、部品規格・操縦法式の統一といった計画通りの改修に加え、性能そのものにも手は加えられている。改修は地球最大のジオン基地、キャリフォルニアベースで行われた。

ズゴックの原型となったゴッグは、ズゴックに比べほとんどの性能で劣っていたが、四肢を伸縮させ、整流効果を高めることで高い水中航行能力を誇っていた。前線からの報告でも陸戦ではズゴック、水中ではゴッグという評価が一般的であった。そこでE型はゴッグと同様四肢を伸縮・収納させる機構が盛り込まれている。またメインスラスターを背部から脚部へ移し、整流効果を高めるとともに航続距離の延長が図られた。

また従来の水陸両用MSで最も被害が大きかったのが、上陸時である。これは高い陸戦能力を持つズゴックにも言えることで、この点での改良が望まれた。E型は同時期に開発されたハイゴッグ同様、背部にジェットパックを装備している。ジェットと呼称されているものの実体は使い捨て式化学燃料ロケットパックであり、離水及び短時間の空中滑空用の補助推進機、ブースターである。これによって水陸両用MSは、水中から一気に内陸の目標へ到達することができ、効率のよい攻撃と被害の軽減を実現させた。

武装にもいくつかの改修が施された。両腕部のビーム砲はエネルギーCAPを使用する最新型となり、破壊力・連射力が向上している。ここで火力が向上したことにより、頭部の6連装240mmロケットランチャーは魚雷発射管へと換装された。これは対艦攻撃力を重視してのことで、6基の発射管に計12発の魚雷が装填されている。また接近戦用のアイアンネイルは、関節部を設けたバイスクロウに換えられ、作業性が向上している。本数も3本から4本に増やされており、簡易マニュピレーターとしての使用も可能であった。


MSM-07E ズゴックE

全 高 18.4m 自重量 65.1t 総出力 2480kw 水中速度 103kt
頭頂高 18.4m 総重量 96.4t 総推力 83.0t


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