警察の作文『首を持ち帰って洗った』

警察の作文『首を持ち帰って洗った』

 新聞広告による週刊ポスト8/15の広告では『少年Aの両親は会見すべき』とまで, 書かれているようだ.警察発表を真に受けて,報道機関の全てが少年Aだけでなく, その家族まで徹底した裁きに掛けようとしている.                 記事を読めば『新潮45』8月号の記事を話題にしている.柳美里という作家が, 見出しの通りの主張をしていることが話題になっているとか? ここでも少年は既に 完璧に真犯人である前提が既成事実となっている.                 週刊ポストの記事の中で,塩田丸男が昔を持ち出して,死んで詫びるのが常識だし 自分もそうするだろうとまで言っておる.もしこの事件が冤罪だったら,テメェも, しっかり死んで詫びる覚悟位はあるんだろうなっ!                 今朝の朝日新聞の一面トップは『中3少年,精神鑑定へ』である.産経新聞は更に 『60日間,犯行時の状態分析』と執拗である.これは明らかな誤報である.実際には 審判が下された訳ではない.事実認定もないのだ.                 この場合,精神鑑定とは,警察による少年への意図的な精神的な圧力がなかったか 否かも検証されなければならない.もし日本国の裁判が健全な姿を残しているなら, 当然,その手順は取られると信じたい俺様だが….                 マスコミが執拗に少年の人権を無視して徹底して裁くばかりか,一族郎党皆殺しに 掛ける勢いのバッシングを行っている現状は,もはや『放置国家』である.俺様も, 繰り返し,マスコミ・警察バッシングをしてやる.                 例えば,容疑者の取り調べにおいて,容疑者の発言は,常に,現場にある事実との 厳密な照合との上でなされる筈である.現場と供述の間にある矛盾点をみいだして, 容疑者が本当のことを言っているか否か判断する.                 もしもA少年が本当に首を斬った後,それを二日放置する間に水道でジャブジャブ 洗ったり,天井裏に隠したと供述したら『お前なぁ….この現場写真をみてみぃや. こんなに血があるんやでぇ』と攻めたてられよう.                 それが取り調べと言うものである.つまり,このA少年の供述内容とされる発言は 彼が捜査官に語ったものではないことが明らかである.つまりは,比較検証を忘れた 警察の作り話と断定出来る.どうだ! 参ったか!                 警察は,現場の血痕がマスコミで広く報道されていることを忘れたのか? 警察は あくまで犯人を精神異常に仕立て上げたかった.正常な精神状態で,動機も明らかな 学校に対する恨みからでは出所も極めて早くなる.                 何としてでも事件をウヤムヤにするには,出来るだけ少年を長く鑑別所に留めたい 訳である.実際,宮崎勤の場合には,慎重な精神鑑定が必要だとして一審判決に7年 掛けたが,慎重な鑑定の痕跡などは何処にもない.                 その結果,性欲を感じたこともない宮崎勤の実態を無視して,性欲の捌け口として 幼児を対象にした連続暴行殺人犯として,死刑判決まで下した.警察の発表だけで, マスコミが彼を真犯人に仕立て上げた罪は重大だ.                 少年Aも,これから,かなり長い間,世間の目から隠されているうちにマスコミが 彼の犯行を疑いようのない既成事実にしてしまう.実際,判決も出ていなかった筈の 宮崎勤の名は,猟奇犯罪の代名詞にもなっている.                 警察発表とマスコミの報道が手を組めば,単純なトリックで誰もが犯罪者にされる 可能性を秘めている.中学3年生が,朝から夜8時まで連日取り調べを受ける状況を 冷静に考えれば,聖人君子とて罪人に仕上がろう.                 マスコミは,一方的にA少年を犯罪者と決め付けて,噂話からでも彼を叩いている 状況の中で,両親を記者会見させることは『判事マスコミ』が,容疑者の代わりに, 徹底して直接糾しようとする悪意すら感じられる.                 宮崎勤のケースでは,その父親を自殺に追い込んだ.果たして自殺の原因は何か? マスコミは一向に明らかにしなかった.自殺のニュースさえ報じることなく,公判の ニュースの中で,過去の事件として報じただけだ.                 今回の事件でも,マスコミは両親を生け贄にしようとしているのか? 何としても A少年の両親を自殺に追いこみたいのか? 自分たちのペンに血を吸わせたいのか? 関係者が自殺する快感が忘れられないというのか?                                        ** 悪魔 **       ・目次に戻る