少年A逮捕前後に情報のすり替え

少年A逮捕前後に情報のすり替え

 神戸首斬り事件で,まだ容疑者が逮捕される前,テレビの取材で作家の佐木隆三が 現場付近で語っていた.『この状況では,人に見られずに徒歩で現場に向かうことは 不可能で車を使ったと見るのが自然でしょう』と.                 ところが容疑者逮捕後には,またまた現場付近で『なるほど,ここならば歩いても 人に見られず現場まで行くことは可能ですね』と,前言を翻した.私見を警察発表に 合わせてしまう.絶対的な前提は警察発表にある.                 事件発生当初,首は一度塀の上に置かれて,何故かその後に正門前に移動されたと 報じていた.俺様は,血の痕跡を見た時,塀から落ちたものを,やむなく移動したと 感じたが,報道は落ちた可能性に言及しなかった.                 結局,落ちたならば,生体反応のない傷が付くし,それがないからこそ落ちたとは 報道されなかったのだろうと思える.然し,少年は『乗せようとしたが背が足りずに 落とした』とする.警察も痕跡が一致したと肯定.                 それならば何故,当初から塀の上から首が落ちた可能性が言及されなかったのか? 然も,被害者は当初,殴られて無抵抗状態のところで首を絞められて殺されて,その 生体反応のある傷が確認されたとした筈だった….                 然も,最近の報道で少年Aは,加害者の首を絞めて殺したとして,殴って無抵抗の 状態で首を絞めたとは言わない.偶発的に出会った被害者では頭を殴る道具もない. 生体反応の痕跡がないものに変えられてしまった?                 通り魔事件では,幼く弱い女の子に金づちやナイフを用意しているのに,太目の, 言ってみれば,殺すには大変な男の子に素手で殺しに掛かっている.凶器を使っても 壊れにくい人間に対して素手とは論理的ではない.                 何と言っても最大の疑惑は,現場にあった大量の血痕である.少年が持参した首は 切断されて二日も経ち,然も,風呂場の水道で,ジャブジャブ洗ってきれいにしたと 供述したことが発表されて,辻褄が合わない点だ.                 現場付近での目撃談だけが否定されたのではなく,現場の状況と供述の内容まで, ガラリと変わっているのだ.最近報道される事件の詳細では,少年Aは,被害者とは 偶然出会い,唐突に殺すことを思いついたとする.                 殺した場所は,それだけ,十分人目を避けられた筈である.だからこそ,一日放置 出来た.それをわざわざ施設の鍵を切断し,取り替えて遺体を中に引き入れたとか. 人に見つかる最大限の危険を手間隙かけて行った.                 容疑者逮捕前までは,死体となった被害者を運ぶのはかなり大変なことだとされ, 中に入った後,殺されたものとの見解が主流だった.それが小柄で痩身のA少年が, たった一人で施設の外で殺し,後から運び入れた?                 表面的には,極めて計画的に見える事件が,結果的には,全くの思いつきだけで, 完璧に計画的な事件の様相を呈してしまったという訳だ.こんな無計画が,計画的な 現象にすり変わる事件は,本当に嘘のようである.                 こうした矛盾点をマスコミは自ら報道しておきながら,一向に明らかにしようとは 考えていないようだ.それとも,全てを承知で,何が何でもA少年を真犯人として, 徹底した裁きを続けてしまうつもりなのだろうか?                 週刊朝日8/8号に,A少年は,事件のことになると,目を輝かせて,一時間でも 二時間でも喋り続けるとされる.然し,どんなことを喋るのか全く明らかではない. バカの覚えのように,バモイドオキ神云々である.                 事件のことについて,それだけ喋ることがあれば,十分動機は探れる.そこから, 何一つ引き出せないというのは,要するに警察が嘘を言っている以外に考えられぬ. 学者は,動機を,宮崎勤事件に合わせようとする.                 俺様にしてみれば,この事件が宮崎勤のケースと同じだとされれば,それだけで, 少年Aは宮崎勤同様に冤罪の可能性が高くなる.世間には,擦り込み現象が定着して 宮崎勤は,完璧に,猟奇殺人の元祖本家とされる.                 これに合わせれば,全てうまく行くと考えられているようだ.俺様には,それが, 思う壷でもある.大体,周囲の誰も知らない未知の神様を,中学3年生が一人だけで 自分の頭の中で作り出したなどとよく信じられる.                 例えば,物事には前兆がある.俺様がこの事件を警察のでっち上げとする理由には その前兆現象があったからだ.警察庁長官狙撃事件で,現職警官が自首しているのに 最終的に,これを無罪放免にした信じられぬ事件.                 全く麻薬に関わりのない人間に,警察官が職務質問の際に,予め用意した覚醒剤を 持ち物に忍ばせて,覚醒剤容疑をでっち上げた事件など,警察には,おかしな動きが 目立っていた.この大雨の先に,がけ崩れがある.                 全ての既存の情報から,全くかけ離れた中学生の逮捕,これは,まるで警察自身が バモイドオキ神を何処からか持って来たようなものである.少年Aなんて犯人など, 誰も知らなかったのだ.何処から湧いてきたのか?                                        ** 悪魔 **       ・目次に戻る