改めて一審判決理由を裁く

改めて一審判決理由を裁く


 宮ア勤被告が公判で見せた症状のすべては,拘置されてから初めて現れたもので, 更に突き詰めれば,本件幼児連続殺人容疑で逮捕された訳ではないのに,積極的に, 上申書を書いて自分から自供した後に現れたものである.              こうした自らが犯した犯行について,7年間にわたる公判の中では,一度として, この積極的に自供した自分の姿を見せたことがない.判決理由から判断するならば, 終始一貫,拘禁反応に見舞われた状態で公判に臨んだ.               慎重に審理を継続してきたとされる裁判の割には,被告が逮捕されてから,弁護士 接見までの二ヶ月間,密室での取り調べについての検証が全く行われた形跡がない. 彼が素直だったとされるのは,この二ヶ月間だけである.              裁判所は7年前,この密室での取り調べ結果だけを重要視するばかりで,それとは 全く逆行する7年間にわたって終始変わらぬ被告の供述や態度について,拘禁反応と みなして,それ以上の一切の解釈を放棄した.                   7年前,一切を自ら進んで自供した犯人が,公判の最後には『早く家に帰りたい. それほど悪いことをしていないから帰れると思う』と述べた.7年前,自ら積極的に 自供した犯人と宮ア勤は本当に同じ人間なのか?                  対立抗争から,相手を射殺したヤクザ屋さんが,手下に拳銃を持たせて自首させて 罪を肩代わりさせるケースはよく聞く話だが,今回の事件も,そうした替え玉工作の 応用編とみなせばすべての説明に矛盾はなくなる.                 判決理由の中で使われる『拘禁反応』と言う言葉を『催眠誘導』に代えることで, すべてが明確に説明がつくのだ.警察は,真犯人を確保して,徹底して自供させて, 証拠を押さえた.                                後は,別件で逮捕した宮ア勤を徹底して催眠術にかけ,犯行の記憶を植え付けた. かくして,真犯人が見せた素直な供述態度は,替え玉に仕立てられた被告には,当然 再現させることが出来ず,夢の中の出来事だとしか言いようがない.         最初から,宮ア勤の犯行に間違いはないとする絶対の前提があって,重要な証拠と 言える犯行声明等,犯人の書いた文書にどんな検証が行われたのか? 被告が一人の 女性と行っていた文通は単純なアニメやCMソングの羅列だけ….          このような手紙を受け取った女性が,同じ世代,同じ趣味から来る感覚から『彼の 気持ちがよく分かった』と言う.俺様の次元の感性では,首を傾げるばかりである. しかし,理解はできる.                             デビルマンの主題歌が,今田勇子の筆跡で書かれて『ネズミ人間がここにもでる. あなたは見えますか』と書いてあったとされる.ネズミ人間とは,俺様には,どうも 真犯人を指しているように思えてならない.                    裁判所が,唯一,宮ア勤を犯人と断定して最も信頼しているのは,彼が孤立無援の 中で,二ヶ月間,拘置されていた状況下での供述だけである.7年間見続けて素直な 容疑者を一度も見ていないのに….                        たった一度密室の中で素直になった彼を,裁判官は一度として見ていない筈なのに この7年前の供述調書だけを頼りにしている.7年間変わらずに,いい加減な言動を 繰り返した被告の終始一貫変わらぬ態度は何を物語るのか?             然も,裁判所は,これを拘禁反応と見ていながら『素直さがない,遺族に謝罪すら していない』等と被告を責め立てる.拘禁反応とするからには,積極的に自らの罪を 逃れるための意図的行動ではない筈だが….                    すべては,7年前に捜査官の作成した供述調書に最大の信頼性を置いているからに 他ならない.俺様には,むしろ,7年間の公判における被告を信頼して,捜査段階の 供述調書に疑惑を持つ手順があってしかるべきだと思う.** 悪魔 **     冒頭に戻る