惨劇予告に沈黙する報道の不気味

惨劇予告に沈黙する報道の不気味

 前回,触れた江戸川のバラバラ事件について,神戸事件の真相を究明する会では, 更に詳しい情報を掲載している.俺様が,朝日新聞を見直して集めただけの情報より 詳しい内容がある.特に,透明な袋に生首とは….                 詳細は,会のホームページで読んで頂きたい.署名の謎について知り得た経緯など 興味深い.容疑者が死体遺棄容疑とは言いながら,警察に捕まったことで怪文書との 関連などが明らかにされることはあるのだろうか?                 会では,6月5日に記者会見で,社会に公表しているという.当然,この情報は, 警察にも届き,容疑者との関連が調べらて当然だと思われる.然し,事件の特異性が ニュースにもならない.誠にマスコミは頼りない.                 俺様が,日頃いかにマスコミ報道に疑問を持とうとも,通常は,ニュースを信じて 聞き流している.テレビでバラバラ事件のことは聞いたが,場所が何処だったかすら 記憶に残らず,容疑者逮捕の報道で関心は消えた.                 マスコミ批判を展開する俺様とて,いちいち情報を疑って掛っている訳ではない. それほど強い関心を抱く対象になる事件は少ない.そういう陰で,あるいは,多くの 不自然な事件が国民の前で常識として通過する….                 神戸事件の真相を究明する会が,怪文書を公開したときも,江戸川の惨劇の意味が すぐには分らなかった.新聞を見直して『あの事件が江戸川で起きた』と知った…. そこで初めて,この事件のことだったかと悟った.                 然し,現実に首斬り事件が起きていたことはかなりの衝撃だった.会の情報を得て 具体的な事件が何かあったのか? そんな心構えがあったので,衝撃は吸収された. 偶発的な事件から,即座にこんな悪戯は考え難い.                 会のホームページの最新情報では,江戸川の事件は,首をナイフと金ノコで切断と あったが,まるで神戸事件の報道を検証するかのような手口である.被害者の身元が 分る品物を袋の中に入れて捨てる点も疑問である.                 遺体が発見されることで,すぐにも身元や容疑者が割れる条件が揃っていたとは, 一言で言えば,ドジなバラバラ事件である.それほど単純な事件に,奇怪な怪文書が 絡まる.この真相は,明らかにされるのだろうか?                 この俺様のページは,本来,宮崎勤事件の冤罪の可能性を訴える目的があったが, 神戸小学生首斬り事件という思わぬ事件に繋がってしまった.あるいは二つの事件の 根は同じなのだろうか? これはグループ犯罪か?                 ある時は今田勇子,ある時は酒鬼薔薇聖斗,ある時はHONDA Sigekuniと,名前だけ 変って,次々に事件を起こして行く….その度に身代わりになる容疑者が逮捕されて 冤罪の連鎖で繋がって行く奇怪な猟奇殺人である.                 マスコミが正しく起きていることを伝えようとしない状況は,そこに生まれてくる 様々な妄想が,真実として伝わるデマに発展する可能性を生む.インターネット上で この事件に,疑惑を抱く声が徐々に広がっている.                 最近,マスコミが少年事件について報じる際に,神戸小学生首斬り事件への言及を 意図的に避けている印象さえ受ける.報じないだけで『マスコミが隠している』との 妄想を生む.マスコミにとって,神戸はタブーか?                 実際,マスコミは怪文書とバラバラ事件の関連を報じてはいない.これ程の奇怪な 展開がニュースにもならないとは….本来,ニュースとも言えぬ有名女優の夫の父が 死んだと何日にも渡って繰り返されるバカらしさ.                 愚かな民にはサッカーでも見せておけばよい.マスコミは,お祭り騒ぎを仕掛け, サッカーに関心などあろう筈もないマスコミ人が,必要以上に浮かれて見せ,愚かな 民を煽り,ニッポン! チャチャチャ! である.                 マスコミの独断的ニュース選択は,絶大な力を発揮する.報道されない事件などは どんな大事件も存在しないのと同じである.どんなに例外的な事件でも,繰り返して 報道されることで一般的な事件に見せかけられる.                 マスコミは,芸人ドモの冠婚葬祭専門の広報機関と化している.報道すべき事件は 無数にある筈だが,視聴率稼ぎという最大目的を優先させる.崇高な報道の使命など 何処かに消えている.あるいは最初からなかった?                 マスコミ報道だけを見ている限り,神戸小学生首斬り事件に,何一つ疑問はない. インターネット情報は,いい加減な内容が多いとか,無法者が暴れまわるとか,少し 先入観を植え付ければ,漏れる情報も無視される.                 インターネット情報を知って,お互いにその話が出来る知人は,小松川事件という 古い事件に言及する怪文書と,神戸の犯行声明の繋がりなどを話した.『何の話?』 突然,他から割り込まれて話を中断してしまった.                 何処にでもいる普通のマスコミの信奉者に,改めて話をすれば,長い物語になる. そこから様々な反発があって,それをクリアーして更に話を継続するには途方もない 時間が要求される.この世界は一般的ではない….                 俺様が疑問に思う点を書き続けることは,俺様自身の思い込みの中では,絶対的な 使命感として定着している.マスコミ報道への不審,物足りなさの中で,欠けた点を 俺様の中で,明らかにしておく必要を感じるのだ.                 本来,これは,マスコミが自らの使命感として,彼等自身が果たさなければならぬ 仕事の鉄則である.それを考えれば,俺様ごときが余計なことをする必要もない…. 報道から耳を閉ざして生きる道を考えればいい….                 俺様のしていることは,本来の自分の中では余計なお節介である.自分がこうして 書き続ける意味が分っている訳ではない.実際,人間は自分のしていることを本当は 何一つ知らない.知った気になっているに過ぎぬ.                 大体,人間は自分が何のために生きているかを知らない.それでも,自分の幸せを 獲得するために生きるのが当たり前のように言われている時代である.自分の正体を 知らない者に,一体どんな幸せがあるというのか?                 俺様は,自分のしていることを仮に使命感の一端だと信じているが,本当は何一つ 分っていない.単に,衝動のなすがままに行動している.運が良ければ,後になって どんな意味を持っていたかを自覚する時が来る….                 然し,自らを振り返る反省がなければ,見渡せる筈の過去すら見えない.人生では 次の瞬間が未知だ.角を曲がる度に振り返り,後ろの景色を確かめねば,後戻りすら 出来なくなる.漂流しているだけならそれもいい.                 マスコミが自らを振り返るなら,すっかり血を洗い流した首から大量の血が流れる 三次元世界ではあり得ぬ奇怪な光景を見てしまう.このような不気味な自らの過去を 正視することなど,到底出来ぬ忌まわしさが漂う.                 巨大なマスコミ・タイタニック号は,豪華な客室内にあって大海を見ることもなく 自らの船が漂流していることも知らず,視聴者に道を説く愚を犯している.あるいは 既に浸水しているかも知れぬが気づこうともせぬ.                 果たして,江戸川のバラバラ事件は,神戸小学生首斬り事件の真犯人との関わりが 本当にあるのか.神戸事件の真相を究明する会宛の怪文書から,新たな事件の発生が 懸念される.マスコミは,注意も呼びかけもせぬ.                 日常生活の中では,世間の常識として通用する前提条件があって会話が成立する. マスコミが提供する話題は,様々な階層で,大きな比重を占める.経済紙朝刊などは 経済人の常識で,アニメはガキドモの常識である.                 報道に疑惑を抱く内容の会話など,まず成立しない.『あの事件は,おかしい』と 話し始めれば,関心を示す前に『ああ…そうなの…』と相手は敬遠して引き始める. 身近な人間より,マスコミ報道に信頼が置かれる.                 マスコミ報道の外で,俺様は勝手な妄想に浸っているだけなのか? マスコミ側が 意図的にニュースを報じない信じ難い報道官制が行なわれているのか? その判定は やはり,ずっと後にならねば明らかにはされない. ** 悪魔 **       ・目次に戻る