素直に見れば彼らの掘る墓穴が丸見え

素直に見れば彼らの掘る墓穴が丸見え

 俺様は,基本的にマスコミ報道を素直に受け取っている.意外に感じるだろうが, それは本当である.あまりに素直になるが故に,その中の矛盾が気になるに過ぎぬ. 例えば,核マル派についてマスコミ報道をみよう.                 彼らは,警察内部のあらゆる情報に精通して,どのような場所からでも情報を取る 能力と技術を持っているとされる.古典的な忍者,現代のCIAのようではないか. これを素直に受け取ると,どういうことになるか?                 マスコミの報道は,例えば,警察の記者会見の情報を唯一絶対の真実として捉え, これを確定判決のように報道する.然し,核マル派は,警察の裏の情報に精通する. そんな彼らがA少年は冤罪の被害者だと主張する.                 善悪を超越して,情報収集能力を比較すれば,マスコミよりも核マル派の方が遥か 上を行く能力を持つことは歴然としてしまう.マスコミが認める能力で集めた情報で 彼らが冤罪を主張するのである.嘘だと言えるか?                 昨夕のTBS-TVのニュースでは「神戸…事件に関連して、また新たな事実が明らかに なりました」と前置きし,散々,核マル派の容疑を並べ立てた挙げ句「警察は疑いを 強めています」で,関係のニュースが終わった….                 改めて『明らかになった事実』は何かを問えば『警察が疑っている』と言うだけの 事実に過ぎない.起訴され,それが裁判に掛けられ,その結果として有罪判決が出た 訳ではない.然し,報道は確定判決の暗示を残す.                 然も,この報道の中では,核マル派が,神戸小学生首斬り事件を冤罪だと主張する 事実は一言も述べられてはいない.警察発表を,唯一絶対の真実ととらえるからこそ 不確定な容疑を,確定判決のように報道するのだ.                 このお定まりの手法で,宮崎勤もA少年も,彼らの手で裁かれた.事件に関連して 貧弱な検事調書の実態を考慮しないまま,これを公開してしまった文藝春秋の重大な ミスをカバーすべく,今度は核マル派叩きである.                 俺様は,核マル派の機関誌とされる『開放』をまだ見たことがない.従って彼らが 主張する冤罪説が『神戸事件の真相を究明する会』の説と同じか否か,未だに確認を していない.ただ俺様は『誰が』を問題にしない.                 その信憑性が問題なのである.悪とされた者の主張が相手にされないなら,裁判は 成立しない.被告席に立たされた者と言えど,その発言は,証拠として採用される. 然し,マスコミは,自らの判断でこれも認めない.                 つまり,マスコミがA少年に対して下した,有罪確定判決に,真っ向から対立する 主張に攻撃を加え,組織ぐるみ葬り去ろうと,意図的な悪意報道を繰り返している. マスコミ報道を素直にとらえれば結論はこうなる.                 また,核マル派が冤罪説を主張することで,どんなメリットがあるのか? 一部の 評論家は,それで若年層の支持を増やそうとしていると分析をしている.それならば 彼らの習性に根ざした日常的な手段を採ればいい.                 警察やマスコミの主張と,真っ向から対立する組織の印象を全面に出した方法では 到底,若年層の心をとらえることは出来ないだろう.彼らの冤罪説にいかなる狙いが あるにしても信憑性があるなら取り上げるべきだ.                 マスコミ報道は,流出した検事調書の問題を,あくまでも盗んだ犯人探しの視点で とらえるばかりで,公表されたところから生まれる筈の,事実の追求という,情報の 活用を全く行おうとしない点は誠に不自然である.                 実際,検事調書の流出は昨年のことであり,TBSにも送られていたと言われる. それまで散々,その資料を活用して,A少年に不利な部分を小出しに引用した癖に, 全体が公表されるや,態度を豹変して犯人探しだ.                 こんないい加減なマスコミの実態が,いつまで世間の支持を得られるのか? 今後 マスコミが行う隠蔽工作は,益々活発になるだろうが,彼らが冤罪説の源への攻撃を 繰り返せば繰り返すほど,自らの墓穴を深めよう.                 俺様のホームページは神戸小学生首斬り事件に拘るキーワードでは検索できない. 一応YAHOOには変更の申し込みを済ませている.ただ,事件の解明もさりながら 俺様は,マスコミの歪みこそ最大の問題だとする.                 今やマスコミは,社会の現状をありのままに映す鏡ではない.自らの主張を持ち, その主張に反対する存在には徹底して攻撃を加え,特定の犯罪に流行を造り,それを 拡大すべく相互リンクした巨悪の組織に変貌した.                 この巨悪を前に,知られざるホームページで対抗するのはいかにも空しい.だが, どんなに隠された存在であろうと,その内に輝き,溢れる強烈な放射線は,あらゆる 壁を通過して,自ずからその存在を明らかにする.                 つまり,嫌でも世間の察知するところとなる必然を持つものだ.むしろ,最初から 世間に置かれてしまうと,このあまりに強烈な光線に,多くの存在を傷つけてしまう 危険がある.太陽は距離を隔てて尚,生物に働く.                 電子の波に乗って,俺様の主張が,ほんの僅か移動するだけで,どんな波及効果を もたらすか分からぬのである.程よい壁を隔てて尚,マスコミ位は,十分滅ぼせる. 誇大妄想だぁ? それがナニ? だからどうした? 1998/03/25                                  ** 悪魔 **       ・目次に戻る