ナイフ報道は,神戸小学生首斬り事件の隠蔽工作だ

ナイフ報道は,神戸小学生首斬り事件の隠蔽工作だ

 漫然とテレビのニュースを見ていると,最近,ナイフによる少年犯罪が流行して, 社会問題になっていると感じる。然し,これは額面通りに信じてよいのか.例えば, 夕刻のニュースの時間は,僅かに三十分しかない.                 言ってみれば,この短い時間の中で,全国で起きたニュースの抜粋を放映する訳で 特定の事件だけが,連日放映される背景には,はっきりした目的意識の下に,内容を 厳選して,絞り込んだ工作があると考えるべきだ.                 無数にある教室の中の,たった一つの現場で起きた事件を全てのテレビ局が扱う. これが実現するためには,マスコミ各社が『ナイフ』『少年』というキーワードで, 全国にアンテナを張り巡らして得た背景を感じる.                 各社が,自らの独自の取材網でニュースを作るならば,このような画一的な内容に 収まる訳がないのだ.よく考えるがいい.少年院という存在は,昔から学校生活から はみ出したワルなガキを収容してきた歴史がある.                 彼らの非行の一つ一つが取り上げられることなど今までなかった.その意味では, 今のマスコミは,少年院放送局に変身している.ナイフを使った事件やケンカなどは 珍しいことではない.いつも平均的に起きている.                 ただ,今までは『ナイフ』と言うキーワードで,ニュースを集めなかっただけだ. マスコミが一つの事件をテーマにして全国的規模で集めれば,毎日のように発生する 事例として集まって,流行として作り上げられる.                 こうしてナイフ事件が集中的に放映されると,例外的な学生が,一般的な学生へと 変貌して『今の中学生は何を考えているか分からない』との印象が作り上げられる. これは,検事調書の内容隠しの目的を含んでいる.                 あの検事調書を読んで,本当に少年が語った生々しい事件の詳細として確信出来る 人間がどれほど居るだろうか? 少年の書いた文体と『本職』の文体が同じだという 雰囲気すら感じられて『ナンジャこれ…』となる.                 マスコミは,警察発表と同時に,A少年を徹底して犯人扱いにした.今更,それが 覆っては都合が悪いのだ.だから中学生,高校生のイメージを,思いきり悪くして, A少年が冤罪だと騒がせない工作に終始している.                 マスコミの,こうした意図的なニュース報道で,国会までこれに翻弄されている. それとも,国家ぐるみで冤罪をでっち上げているのか? 少年犯罪でワイワイ騒げば 今更,神戸の事件には疑問など抱けなくなるのだ.                 加えて,最近の週刊新潮3/14では,冤罪を主張する者は,全て過激派扱いの記事が 掲載されている.神戸事件の真相を究明する会も,核マル派の偽装集団と断定されて 内容について一般人には取るに足らぬ内容とする.                 公安関係者と言う匿名で,冤罪説が主張する『その地域では黒のビニール袋は一切 使用されていない』などを例に挙げて『取るに足らない』としている.もしA少年の 家に黒のビニール袋がないなら重要なポイントだ.                 何しろ,検事調書には,A少年が家から黒のビニール袋を二枚持ち出して首斬りの 現場に持参したと言うのだから….それに首を包んだり,小さな鞄に入れたり,腹に 納めたりして運んで,職務質問に遭っているのだ.                 この辺りは,リンクしている神戸事件の真相を究明する会のホームページに詳細に 写真入りで紹介されている.これが全くのインチキだと断定するらば,マスコミは, 正面から,この疑惑を晴らす報道をすべきである.                 逆に、自らの無実の証として被疑者が家の中にある筈のない色の袋を持ち出したと 供述したら,警察は納得するだろうか? 先ず,そんな言い訳は通用しない.反対に 有罪の証拠にされて,決して見過ごしてはくれぬ.                 実際,事件の真相を知る上で,重要な手掛かりになる,検事調書の一般公開という 空前のご馳走を前にして,マスコミは,その詳細な検証を避けて通っている.そこで 総力を挙げて,少年の悪材料を集めては放映する.                 これは間接的な神戸小学生首斬り事件の続報なのである.検事調書の中身について 詳細を報道する代わりに,少年の犯罪を繰り返し報道することで,この調書流出を, 話題から逸らして闇に葬り去ろうとしているのだ.                 全てのテレビ局が全く同じ少年のナイフ事件を取り上げている背景には,明らかに 共同謀議がなされている以外に何があるのか? まるで主体性のない横並び放映は, さながら昭和天皇崩御報道と同じ画一内容である.                 これが全くの偶然で起こり得るものなのか? 何者かが『少年の犯罪を重点に』と 指令を出して,全てのマスコミを,それに従わせていると考えるのは,極めて自然な 結論である.それ以外に,一体どんな背景がある?                 例えば、今朝の朝日新聞に宝くじの広告が掲載されていた.そこに一千万円以上の 当選者が一日12人という統計が宣伝に使われている.マスコミが,連日,当選者に インタビューして放映したら,一体,どうなるか?                 最近,宝くじの高額当選者が増えていると,誤った情報が伝えられる結果になる. 少年のナイフ事件の発生率など,これから見れば,遥かに低い確率である.ましてや 報道では,同じ事件を何回も何日も放映するのだ.                 事件で,例えば子供が死ぬ事例は,親の虐待から,交通事故まで千差万別である. もし子供の命を救う目的であるならば,総合的な安全対策を考えるべきで,絶対的に 交通安全問題を最優先して考えなければならない.                 滅多に起きない,宝くじ当選の確率より遥かに低いナイフ事件を,殊更,強調して 過剰に意図的に全国に流している.この事実を直視すべきである.何も急にナイフの 事件が増えた訳ではなく,報道が増えたに過ぎぬ.                                        ** 悪魔 **       ・目次に戻る