少年よ凶器を抱け マスコミは鮮烈な凶行に期待する

少年よ凶器を抱け マスコミは鮮烈な凶行に期待する

 例えば,有名になりたいとか歌手になりたいなどと,テレビ出演を目指すと,道は 遠く険しい.何十年努力しても報われないことが多い.ところが,一発大きな事件を 起こして,世間をアッと言わせるなら簡単である.                 例え,未成年者でも,実名・写真入りで報道される可能性が高くなっているのだ. 最初から悪の頂点を極めるつもりなら,中学・高校生段階で思い切った悪の世界へと 踏み込めば,翌日には,押しも押されぬ有名人だ.                 もし,マスコミが正義の味方なら,未成年ごときが何をやろうとも,一切沈黙して それぞれの地域の処置に任せる方針に徹すべきだ.現状は,少年の犯罪を洗いざらい 報じて次に続く者を更に凶悪な犯罪へと誘導する.                 もはや人間一人殺した位では,とても名前も出して貰えない.他人と同じ行動では 駄目なのだ,もっと大きな悪事に走る必要がある….悪の道を極めるのも,なかなか 難しい….然し,何としてもやらねばならない….                 それでも行動すれば,それだけはすぐにテレビで流してくれる.未成年者犯罪は, マスコミの宝である.例え失敗しようとも,腐っても鯛で,必ず取り上げて貰える. どうせ,明るい将来なんてない.やるっきゃない!                 短絡的な思考形態では,こんな論理はたやすくガキドモの心に芽生える.それでも マスコミは,学校放送のように,少年犯罪報道を続けるのか? ごく一部のワルが, 普通の子供全体を巻き込んでワルの印象に染める.                 こういう責任は,全てマスコミにある.何故,マスコミは執拗に少年犯罪を追い, 繰り返し報道するのか? その根底には,神戸小学生首斬り事件の真相を隠す意図が ある.A少年は少年犯罪の元祖に祭り上げられた.                 少年の犯罪は,急激に増えた訳ではなく,単純に報道が増えただけである.どんな 犯罪も,それを主力に追えば,今,それだけが流行しているように錯覚を起こせる. 少年犯罪の前には援助交際を話題の主力に置いた.                 これで,全ての女子学生が援助交際をしているような錯覚を起こさせていた.誠に マスコミは,幻の流行作りがお上手である.報道に釣られて『皆がやっているならば 私も…』と行動に走った女子学生は必ずいる筈だ.                 どんなに優れた能力を持っていても,話題性がなければ取り上げられないのだ…. 幾ら良くても,地味な存在,見栄えのしない存在は,マスコミの取り上げる存在には なり得ない.こんな物のお気に入りなど目指すな.                 マスコミは今,十代の少年が,この日本で,派手に拳銃をぶっ放して,大量殺人を 犯してくれることを熱望している.もし十代の少年がノーベル賞を取ったニュースが 平行しても,そんなものは消し飛んでしまうのだ.                 少年よ.有名になりたくば,拳銃を手に入れて,ありったけの弾丸の数だけ,人を 殺すがよかろう.間違いなくテレビでも顔写真入り実名で報道されよう.血に飢えた 狼のように,マスコミはお前を貪り食らうだろう.                 マスコミは,お前がますます狂暴になることを望んでいる.マスコミは,悪事には 千里の道を明け渡す.よく考えるがよい.このような存在の話題作りに協力する愚を 犯して,キレる必要があるか? テレビを壊せっ!                  追伸的雑念                                 昨日,筑紫哲也が自らの番組内で,沖縄問題を取り上げすぎるという意見に異議を 唱えていた.以前読んだ週刊誌の記事の印象を照らし合わせると,これは,ほとんど 内部意見への反発という雰囲気を感じるのだが….                 例えば,執拗に沖縄問題を取り上げれば,それだけで,人々の関心を呼べるのか? 同じ視点で繰り返し取り上げても,飽きられるだけで,視聴者は簡単にチャンネルを 変えてしまう.最新の事件に絡める能力もない…?                 俺様自身,その番組を見ている訳ではない,ただ,たまたま通り掛かりに目にした 程度の印象である.その一瞬の印象では,沖縄をどうしたいのか,まるで分からぬ. 本土の人間に沖縄問題で何をさせたいというのか?                 何をどう理解させたところで,それだけでは問題の解決にはならない.アメリカを 敵に回して,今一度,決戦を挑んで見事勝利を獲得して彼らを追い出し,真の独立を 獲得するために,決起を促す覚悟などはあるまい?                 俺様は,誰も顧みない無の空間へと,自らの内面の情報を流す空なる作業を承知で 反マスコミの世界を展開している.無名人が開く粗雑なホームページなどマスコミの 影響力に比較すれば無にも等しい.だから面白い.                 俺様の行動そのものに存在理由があるとすれば,この無から有を生じさせる真理が やがて顕現する.マスコミは,少しずつ自らの行動で,自らの信頼をなくす方向へと 向かう.テレビも爺さん婆さんの娯楽でしかない.                 最近,オウム真理教の裁判に呼ばれた河野義行さんが,マスコミのインタビューを 受けていた.テレビに写された記者会見は,ごく一部だけで,展開したかも知れない マスコミへの批判はカットされたのだろうと思う.                 記者会見に現れてから去るまでの模様をノーカットで放映する姿勢があっていい. 自分が受けた被害は,想像を絶するものがあり,単純に,サリンを撒いた犯人だけに コメントしても仕方がない…後に続いた言葉は….                 記者会見とは,現れるところから去るまで,完全中継したものでなければ,本当の 情報は伝わらない.マスコミは,カットする情報が多すぎる.そこには,マスコミの 都合の悪いものが多分に含まれているのだろう….                 今でこそ,冷静沈着な姿が伝えられるが,真犯人扱いの頃には,転々と職を変える 薬物の専門知識を持つうさんくさい人物という姿を強調していた.そう言う虚像が, 河野さんの全てであるかのように皆,信じていた.                 宮崎勤事件の場合,容疑者は一新判決が下されるまでの7年間,徹底して真犯人に されてきた,そして今もそれは継続中である.彼にまつわる報道の中に,どれだけの 真実が含まれているのだろうか? 不審は拭えぬ.                                        ** 悪魔 **       ・目次に戻る