調書内容にみる通り魔事件の謎

調書内容にみる通り魔事件の謎

 団地の公園に被害者の少女が一人で居て,A少年は手を洗う場所を聞く.この時, 彼はどんな返事を期待していたのか? 結果的に学校にならばあるとの答えを得て, 案内してくれるように頼んだとされる….                     通常,公園には水道やトイレの設備位あるのではないかとの疑惑も浮かぶ.然し, なかったのだろう.もしも『知らない』と答えられたらどうするつもりだったのか? どこかへ連れ出す口実にしては弱いのだ.                     最初から,行動を共に出来る口実を設けるのではないか? それでも連れ出して, 学校に向かった訳だが,まだ着いてもいないのに「お礼を言いたいので…」と言う. また何故振り向かせる必要があったのか?                     然も,少女が振り返ってから凶器を取り出して,悲鳴をあげられてから凶行に及ぶ 間の悪さは不可解である.処分決定要旨の中で,一度だけハンマーで殴打した事実が 記される.まるで人形のように打たれた?                     後ろから不意を突いて殴打すれば,何のリスクも背負わずに済む筈である.通常, 危害が加えられる恐怖に襲われたら,本能的に頭をかばうなどの防御姿勢が,自然に 生まれ,一度だけでは成功しないだろう.                     俺様は,神戸小学生首斬り事件を主力に疑惑を持った.通り魔事件について,深く 考えた訳ではない.或いは,通り魔事件は,彼の犯行なのか? そんな疑惑もある. 然し,ここでも様々な違和感が生まれる.                     自転車に乗りながら,実験に適当な人間を物色していた.そして自分の住む町から 離れて竜が台に来て,突如,自転車を置いて徒歩に切り替える.犯罪を犯す者には, 自転車とて,素早い逃走手段になる筈だ.                     適当な人間を見つけて自転車の上から凶行に及び,素早く逃げた方が安全なのだ. 徒歩に切り替えた場合,逃げる過程で,自転車に辿り着けなくなる事態も有り得る. そうなれば自転車は犯人の遺留品になる.                     そう言えば『神戸事件の真相を究明する会』の小冊子には,通り魔事件の犯人は, 左利きとする推論が掲載されていた.公表された調書では,A少年は,右手で凶器を 持って凶行に及んでいる経過が記される.                     障害を負わせた少女の被害状況については,それぞれ『左後頭部』『右後頭部』と 明確だが,死亡した少女の外傷については,『頭部』と曖昧である.何故なのか?  多分,かの小冊子は,この疑問を解いた.                     今,手元に小冊子がなく,調書の内容との比較が出来ないのだが,左利きの犯人が 後ろから突然,左後頭部を打った傷を,右利きの犯人が前から打ったように書いたら 後ろめたさから正確に書けずに筆が鈍る?                     出る筈のない調書が世に出て,本当に,真相が糾明される効果を期待するのなら, マスコミの憶測ではない,本物の調書の内容から,改めて,犯人の取った行動経過を 詳しく辿り,犯行の現実を検証すべきだ.                     然し,あらゆる報道機関は,その内容には一切触れず,単純に『掲載是か否か』を おざなりに騒ぐだけで,内容自体には,見てはならないもののように素通りした…. A少年の犯行は一度も検証されていない.** 悪魔 **            ・目次に戻る