立花隆が展開する文藝春秋擁護の物凄い中身

立花隆が展開する文藝春秋擁護の物凄い中身

 9日の『日刊ゲンダイ』には,翌日発売になる文藝春秋3月号の記事を先取りして 『少年A供述の物凄い中身』『驚愕の調書』と神戸小学生首斬り事件を報じていた. これを買ってみたが,目新しい情報などなかった.                 翌日,性懲りもなく文藝春秋3月号も購入した.掲載についての言い訳に立花隆を 立て,発表が正当なものであると編集部と共に主張している.俺様は,発表の是非を とやかく言うつもりはない.勝手に騒いでおれっ!                 俺様には,立花隆の文藝春秋擁護の記述の中身が凄いと思った.要するに,掲載の 本音は,少年Aが犯人であることを,改めて印象付けるところにあると感じられた. 当局の発表以外は全て偽情報であると切り捨てる.                 例えば,立花隆は,少年Aが逮捕される前の犯人に関わる情報について『ほとんど ガセネタであることが後に判明している』と,具体的な例も示さず,一蹴している. 事実認定は本人が認めているから必要ないとも….                 それで居ながら,さまざまな識者が事件を分析しているが,それでも,事件は未だ 解決されたとは言えないとしている.ならば,原点に戻って,少年Aの犯行事実から 検証するところから始めるべきではないだろうか?                 俺様は,少年法の規定に基づいて,一切の情報が流れて来なかったら,マスコミは 乏しい情報の中で,本当に少年の犯行であるのか否かを検証する方向に向かうものと 想像する.やることはそれしかなくなってしまう.                 然し,立花隆は,当事者が正しい情報を流さないと,ガセネタを氾濫させることに 繋がるとして,当事者から流れる情報の必要性を主張する.彼らの情報自体,本当に 正しいものであるか否かの検証は誰にも出来ない.                 むしろ目撃者,関係者からの証言から追って,立花隆が言う正しい情報に,疑問を 投げかけているのが『神戸事件の真相を究明する会』である.本当に事件の真相へと 迫るならば,冤罪の可能性を含めて検証すべきだ.                 立花隆は,発表された調書が本物であるとするばかりか,記載されている内容にも 何の疑いも持っていない.『懲役13年』という作文にしても,大学生でも,そうは 書けない文章だとしながらも頭から信用している.                 彼は,事件を考える場合,関連する出版物のすべてを集めて,取捨選択しながら, 本を書くとも伝えられている.神戸小学生首斬り事件に関連しては,冤罪の可能性を 主張する市民団体の資料には手が届かなかったか?                 今回の文藝春秋の記事の中で,記者クラブに所属する記者には,警察当局の逆鱗に 触れるような記事や発言は出来ない現状を記してはいるが,それだけで警察発表に, 疑問を投げかけてはいない.むしろ積極的容認だ.                 要するに今回の発表も,既報の内容が色づけされているだけある.『首をタライで 洗い,クシで髪をとかした』ジャブジャブ洗ったの表現がより具体的である.更には B君の血は,全て風呂場で流してしまったとも….                 これで現場に残された血染めの現場映像に謎が深まる.然し,その映像は,以後, 全く流されることがない.それどころか同じ映像から血の部分だけが消されたものが 放映された.ずっと後の映像と差し替えたかも….                 立花隆は,少年A逮捕前に流された情報は,全てガセネタであると一蹴することで 少年A以外に犯人がいないのだと強調している.然し,それらの情報がガセネタだと 何処まではっきり検証されたのか伝わって来ない.                 唯一,冤罪を訴える市民団体の出版物が,現場周辺の神戸の街に配付されたとする 事件についても,報道はまともにこれを取り上げようともしなかった.本気で事件の 真相に迫るつもりならば,冤罪説を検証すべきだ.                 文藝春秋側は,この発表の是非を巡って世間に大きな議論を巻き起こすとするが, 二番煎じの色褪せた情報に,どんな騒ぎが持ち上がるのか? むしろ,既存の情報は これを基に小出しにして,改めて全文を公開した?                 俺様には,事件を解決して手柄を立てた筈の警察当局が,そそくさと逃げるような 記者会見をした瞬間から,払拭できない警察当局への不審とマスコミ報道への疑惑が ずっとくすぶっている.物証も乏しい事件である.** 悪魔 **        ・目次に戻る