
先住慣習権の証拠を「隠滅」するために墓場がブルドーザーで破壊される
マレーシア・キニ(インターネット新聞)2005年10月4日 トニー・ティエン記者
http://brimas.www1.50megs.com/malaysiakini_4Oct05.htm
サラワク州スリアマン省パントゥにある11のロングハウスのイバン人住民は、プランテーション会社が自分たちの先祖の墓場を意図的に冒涜・破壊していると訴えている。
彼らによれば、土地に対する自分たちの先住慣習権を立証する重要な証拠を取り除こうとする試みだという。
「墓場がこれからブルドーザーで破壊されようとしているのではありません。すでに破壊されたのです!」とスポークスパーソンのジェイコブ・エマン氏は主張した。
ブキット・ブグナ地区選出バリサン・ナショナル(与党連合、BN)州議会議員モン・ダガン氏が先住民族の墓地は破壊されないと発言したことへの反論だった。
エマン氏は、マレーシア半島部の会社がカンポン・トゥクヨン村とカンポン・ウバン村の墓地にアブラヤシを50本植えたと主張した。同社はブキット・トゥンガルのプンダム・アンコン墓地でも同じようにしようとしたが、地区行政長官、土地調査局、警察の助けで止めることが出来たと彼は語った。地区役場は同社に罰金も科したという。同社従業員はアピンにある第三の墓地も破壊しようとしたと彼は言う。いずれも、今年起こった出来事であり、一番最近は2ヶ月前のことだったと言う。
「住民は墓地が意図的に標的になっていると疑っている。」同地を訪問したイバン人たちの弁護士ウン・キム・ホ氏は、このように説明した。「[墓地は]先住民族が土地に対する先住慣習権を主張する際に必要となる証拠の一つである。証拠が消されてしまえば、先住慣習権を証明することが困難になる可能性がある」と彼は付け加えた。サラワク土地法(2) (b)項では、「墓地もしくは聖地としての土地の利用」は土地に対する先住慣習権を成立させる条件の一つとして挙げられている。
同プランテーション会社は、サラワク州土地管理開発機関(LCDA)との合弁事業で、パントゥ地区の3,900ヘクタールの先住慣習地でアブラヤシ・プランテーションを造成する予定である。パントゥ地区の作付け可能面積は約7000ヘクタールだが、多くのロングハウスが60:30:10 (会社60%、住民30%、LCDA 10%)の持ち株率で合弁事業に参加することを拒んでいるため、面積は4000ヘクタール未満に減っている。
エマン氏は、60:30:10の持ち株方式は制約が多く、先住慣習地の所有者が交渉する余地を与えないことに問題があると語った。「自分で管理する能力があるのに、管理組織としてLCDAに10%株を与える理屈が分からない。住民は30%の持ち株を持っていても経営に何ら意見を言えないのです」と付け加えた。(一部省略)