サラワクは今…


■ロング・サヤンのプナン人が伐採に対し林道封鎖
(SAMプレスリリース 8月8日より)

 サラワク州ミリ省バラムのアポ川ロング・サヤンのプナン共同体が8月8日、 彼らの慣習地に侵入している森林伐採に対して、林道封鎖(ブロッケード)に踏み切った。
 共同体の長であるアジェン・キュー(48)氏はサハバット・アラーム・マレーシア(SAM/地球の友マレーシア)に対して、「共同体は、生活向上や利益をもたらす開発などの手助けや援助をするなどと約束してきたサラワク州政府や伐採業者が、約束を決して守らないことにあきれている。」と語った。
 「最悪なことに、私達の土地や森林に対する権利は未だに、単にブルドーザで侵入してきて、土地や森林、作物に深刻な影響を与える伐採業者によって、不法にも無視され続けています。私達が伐採業者に抗議をしても、それはまるで石に話しかけるようなものです。業者は全く私達を相手にしてくれません。業者の人々は何も関心を示してくれません。警察や森林省や州の役人などの、力を持った人々に全てを話し、説明した時も、政府は無関心で、無頓着で居続け、私達の苦情や訴えを受け入れてくれませんでした。
 そして、私達が今回のように伐採活動と土地の破壊をやめさせるために、林道封鎖を強行せざるを得なくなると、政府や伐採業者は私達を外国人やSAMにけしかけられた(煽動された)者として非難し、私達の訴えを聞き入れず、解決へ向けての調査や対策などの行動を起こそうとはしないでしょう。
 これは私達プナン人に、サラワク政府当局が、単に金持ちで力のある伐採会社を経営する人々に従順なだけであるということを感じさせます。彼らは、私達を貧しいと言い、原始的であるとの烙印を押しているにも関わらず、私達プナン人のような人々のために何かをするということに全く関心を示そうとしません。」
 今回の場合、Syarikat Lajung Lumber社は、何度もプナン人によって、慣習地に立ち入らぬ様に言われ続けていた。しかし、伐採業者はプナンの訴えを無視し続けたので、プナンは今回の林道封鎖に踏み切らざるを得なかった。
 プナン人の居住地周辺にある慣習地と共同林もまた、破壊され、周辺の全ての河川や小川も同じようにひどく汚染されている。ここ二年の間に、プナン人の大体の人が、サラワク州政府がプナン人に対する約束を守り、達成する機会を与えることに同意し、そのため、プナン人が住む大部分の地域ではその間、伐採に対して沈黙が守られていた、ともアジェン氏は説明した。
 「その期間、政府や伐採業者は彼らが私達を抑制し、なだめることが出来ていると、勘違いしており、私達の訴えはそれらの人々によってうやむやにされてきたために、私達は、自らの自尊心の葛藤を心の中で押さえ、成り行きを否応なく受け止めなくてはなりませんでした。しかし、今日、私達は誰でも、もし私達の土地や森林や環境の破壊がこのまま進めば、プナン人が再び林道封鎖を強行せざるを得なくなるのは時間の問題であることがわかっています。それは、林道封鎖だけが、私達の生活の破壊を止めることの出来る効果的な手段であり、政府当局に私達の訴えを真剣に聞き入れさせる手段であるという経験によるものです。」
 SAMの調査によれば、ロング・サヤンのプナン人の人々は、何世代もの間、アポ流域に生活を営み続けて来ている。サラワク土地法の18章では、プナンの慣習地に対する権利が認められており、守られている。1958年1月1日以前にその土地に住んでいたならば、その土地の権利を認められるからである。そして、プナン人は今日までそのアポ川流域に住んできたことから、プナン人の慣習地への権利は未だに現存しており、プナン人以降にその土地を訪れた人々よりも、彼らの土地に対する権利が優先されるべきである。
 SAMは連邦及び州の両レベルにおける関連する政府機関が、ロング・サヤンのプナン人の問題を調査し、解決するように求める。彼らの法の下での権利は尊重されなければならない。
 また、サラワク自然資源環境令の規定の、適切で効果的な執行がなされるべきである。
 SAMはロング・サヤンのプナン人が犯罪者として扱われないことを望んでいる。彼らプナン人の問題は、本質的な問題であり、公正で公平、人間的な解決が図られるべきである。彼らの慣習地と権利を守るために林道封鎖を強行した人々を単に逮捕し、投獄するだけでは答えにはならない。
 


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