
裁判官は真実を見ていない!- ジャレンの保釈申請、却下される
(Rengah Sarawak、2003/5/16)
2003年5月16日、ミリの高等裁判所は、ウルニア事件の殺人の罪で拘束されているジャレン氏の保釈申請を却下した。ジャレンの保釈申請に関する裁判は、元々同月9日に開かれる予定であったが、予定の2日前になり弁護士側に延期が言い渡されていた。それが最終的に、16日に実現したものである。
裁判長は、ジャレンの年齢的な理由は保釈を認める特別な理由としては認められないと判断。
裁判長は、(弁護士側が主張している)ジャレンの健康上の理由に関しても、刑務所の職員がジャレンを病院やクリニックなどの医療機関で治療や薬の処方などを受けさせており、保釈の理由とはならないと判断した。
更に、裁判は判決の中で、刑務所が弁護側に協力していないという証拠はなく、弁護団がジャレンと連絡を取り合うのに何ら問題は起きていないとしている。
裁判当日、法廷に姿を現したジャレンは、(年齢による)耳の衰えと視力の低下により、判決内容を理解できる状態にはなかった。このため、ジャレンの弁護士は、判決の内容をジャレンに伝えるために、ジャレンの耳元で大声で叫ばなければならなかった。判決後、ジャレンはミリ刑務所に収容され、再び刑務所の劣悪な環境の元で過ごすことを余儀なくされている。
現時点で弁護側は控訴する構えを見せているが、この裁判は一人の主観的な判断によって判決が下された、客観的とは言い難い裁判であった。「健康である」ということは、病院へのアクセスがあるというだけのことではなく、家族や愛する人々、自らの共同体、家に住み時を過ごすということを意味している。ジャレンは既に80歳を超える高齢であるのにも関わらず、年齢的理由が特別な理由でないというのは、理解を超えている。そもそも、ジャレンの罪状(過失致死罪)は、保釈が認められている罪である。更に、最近の例では、クアラルンプールに住む社会的地位が高く金持ちの弁護士が、保釈の認められていない殺人罪の判決を受けたにも関わらず、年齢的、健康的理由のために保釈されたというケースもあった。彼の弁護士は年齢と健康上の問題を理由に保釈を申請していたが、クアラルンプール高等裁判所はそれらを申請を認めるのに十分な理由として保釈を認めている。
クアラルンプールから飛行機で僅か2時間の場所にあるミリの裁判所では、高齢と健康上の理由を保釈の理由として認めたこのKLの高裁判決とは全く矛盾する判決が下された。むしろ、(KLの弁護士のケースと同様に)高齢で健康に問題があり、精神的にも堪えているジャレンの本当の「罪」は、彼らの子供達のために、オイルパームプランテーション開発から共同体、そして彼の土地権を守ろうとしたことにあるのかも知れない。
今、裁判におけるマレーシアの司法の状況理解力、客観性、公平性が問われている。 SCCからのコメント 私たちが裁判支援を行っているウルニア事件のジャレンの保釈申請が却下されました。私たちはこの判断に対し、さらなる保釈の請求を求めていきたいと考えています。