独立電子メディア「マレーシアキニ」への強制捜査に抗議します!!

プレスリリース マレーシアの人権問題を憂慮する会

2003年1月20日、マレーシア警察はインターネット上でニュースを配信しているマレーシアキニのオフィスの捜査を行い、コンピュータ19台とサーバー4台を押収した。捜査の理由は、同サイトが1月9日に国家転覆法(SEDITION ACT)を侵すような匿名投稿記事を掲載したという与党UMNOの青年部の訴えによるものである。

編集責任者であるスティーブン・ガン氏らは警察に出頭を求められ、同記事の投稿者の氏名を明かすよう要求されたが守秘義務にのっとりこれを拒否したため、今回の強制捜査が行われた。同氏と投稿者が国家転覆法に違反したことが認められれば、5000マレーシアドル以下の罰金、または3年以下の懲役が課せられる。

マレーシアには、出版法(PRINTING ACT)が存在し、電子メディア以外は政府の許可を受け、その許可を毎年更新しなくてはならないため、現存する新聞は反政府的な記事を掲載することができず、事実上、言論の自由が制限されている。一方、インターネット上のメディアについては、こうした法律が存在しないばかりか、マレーシア政府のIT化のために1997年より「マルチメディアスーパーコリドー」政策を推進しており、インターネットに対する検閲をしないという法律をつくっている。1月18日に内務省副大臣コー・チー・フンは、検閲はできないが掲載された記事について、何者かからの訴えがあった場合は調査が可能であると発言している。今回の出来事はこうした政策に明らかに矛盾しており、その信頼性をおとしめるものである。

さらに「マレーシアキニ」の事務所に対し、不法な行為に関わったとして立ち退き命令が家主であるPCSURIAから出されている。この会社は、マレーシア政府が支援しているNascomの100%所有の企業である。スティーブン・ガン氏は、これもまた、マレーシアキニの存続を困難しようとする政府の圧力であるとしている。

こうした「マレーシアキニ」に対する言論弾圧に対し、国内外からすでに多くの批判の声が上がっている。本当に投稿記事の内容が問題なのであれば、マレーシアキニの事務所を強制捜査する必要はまったくない、また、きちんとした法的手続きをとるべきであるなど今回の強制調査の法的正当性についての疑問は当然である。また、国際的な人権団体だけではなく、各国の独立メディアなどが今回の「マレーシアキニ」に対する出来事を基本的言論の自由を侵す行為として一斉に反応している。

★ マレーシアキニ(Malaysiakini)は、1999年に設立されたマレーシア唯一の自由独立メディア。同国での主要メディアが政府のプロパガンダ化してしまっている中で、国内外から信頼できるニュースソースとして幅広い購読者を持つ。設立当初から主要メディア内ではかなりのいやがらせを受けてきていた。

★1月9日の記事は、匿名で書かれたブミプトラ政策(マレー人優先政策)をアメリカ独立宣言と比較しながら批判する内容のもの。その中で、UMNO青年部をKKK(クークラックスクラン)に例えている箇所がある。

マレーシアの人権問題を憂慮する会
連絡先 大塚照代 <teruyo@jca.apc.org>

抗議のメール・ファックス・手紙を出してください!

抗議先:
Minister of Home Affairs & Deputy Prime Minister
Dato Abdullah Ahmad Badawi
Ministry of Home Affairs (Menteri Dalam Negeri)
Aras 13, Blok D1
Parcel D, Pusat Pentadbiran Kerajaan Persekutuan
65202 Putrajaya, Selangor
Malaysia
Fax: + 60 3 8886 8014
E-mail: tpm@smpke.jpm.my
Salutation: Dear Minister of Home Affairs

または、日本語でマレーシア大使館へ
住所:150-0036 渋谷区南平台20-16
特命全権大使:ダト・マルズキ・ビン・モハマッド・ノール 閣下

電話:03-3476-4215
ファックス:03-3476-3495

英文抗議文の例です:

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Dear Minister of Home Affairs/Dear Ambassador

I express my strongest objection to the police raid on Malaysiakini.com's office on 20th January 2003, which has resulted in its shutdown.
The police investigation and seizure of Malaysiakini.com's operating equipment should have been proportionate to the alleged complaint lodged by UMNO Youth. It appears that the use of the Sedition Act in effecting the raid is likely to cripple the functioning of an independent and successful online newspaper, which has earned the respect and following of a large section of the Malaysian public.
The state of press freedom in Malaysia is already being seriously questioned by various sectors of the Malaysian public and the international community. What has happened to Malaysiakini.com bodes ill for the IT industry and freedom of speech and expression in this country.
We call upon the police to immediately and unconditionally return all Malaysiakini.com's operating equipment so that Malaysiakini.com can continue to function as a media house.
We also call on all parties to abide by the rules and norms of civil debate as befitting a truly democratic society.
Signed by: