2008.03.19 『ラインの黄金』クラウス・グート新演出シモーネ・ヤング/ハンブルク歌劇場 | ||
Der Ring des Nibelungen Musikalische Leitung Simone
Young Wotan Falk Struckmann * Mitglied des Internationalen Opernstudios Philharmoniker Hamburg --- 今日はハンブルク州立歌劇場にてクラウス・グース新演出のラインの黄金を見た。指揮はシモーネ・ヤング。彼女の指揮でワーグナーを聞くのは今回で2度目となる。前回はリンデン・オーパーでの「トリスタンとイゾルデ」で、圧倒的な名演奏が忘れられない。今回も手応え十分な名演奏に没頭させられた。冒頭の場面、大きなベッドでラインの乙女達が戯れている。そこにボンベを背負ったアルベリヒが登場。神々の山上は、三角屋根の家の中に山が築かれている。ミニチュアの山々と、その上を歩くファフナーとファゾルトのコントラストが面白い。ちなみにファフナーはナイフでファゾルトを殺す。ヴォータンはそのナイフを拾い上げて懐に入れる。ワルキューレ以降、このナイフが再び意味を持ってくるのかどうか興味深い。ドンナーが呼び起こした雷は収録音源を駆使した大音響で迫力満点。ヴァルハラ城への入場は、三角屋根が上昇し、ステージ背面に開いた矩形開口に神々が入場してゆく。オレンジ色に染まり、イメージ的には早くも黄昏を感じさせた。ファルク・シュトルックマンのヴォータンはさすがに格別。ローゲのクリスティアン・フランツはステージ左側の袖の譜面台の前で歌い、ペーター・ガリアードが演技を行った。総じて、非常に面白いプロダクションで、大きな喝采となった。カーテンコールでは、バレンボイムと同様、ヤングがオーケストラ全員をステージに登場させた。 |
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