Microsoft Flight Simulator(MSFS)

画像「MSFS01.gif」マイクロソフト社に許可取り中。

 左からの横風を受けながらクラブ(横這い)アプローチ。速度75ノット、降下率毎分500フィート、ギア・フラップダウン。う〜んいい感じだ。と思ったらこの後低層風にあおられて修正しきれず、滑走路を外れて着陸しそうになってゴーアラウンド(;_;) 高度によって吹く風の方向や強さも違うのだ。
(「画面の使用に際して米国Microsoft Corporationの許諾を受けています」が入る予定なのさ)

●このフライトシミュレーターについて
 Microsoft(R) Flight Simulator for Macintosh(R) Version 4.0はMicrosoft Corporationの製品です。
 値段:英語版実売価格8,000円前後(日本語版はない)
 単にフライトシミュレーターといえばこの製品を指すというくらいの定番シミュレーター。フライトシミュレーターに興味のない人でも名前を知っているくらい有名。横滑り、上反角効果などはシミュレートされているが、エンジンやプロペラピッチのコントロールはない。A-10 Attack!が出るまではフライトモデルでは一番実機に近かった。さらにFlight Unlimitedが出てからは影が薄くなりつつある。
 しかし、民間機を飛ばせること、フライトモデルも操作感覚も高水準であることから、今でも定番シミュレーターの地位は譲っていない。とても10年以上も前のソフトとは思えない(グラフィックに年を感じるという意見もあるが(^^;)。

 もともとSubLogic社がApple ll用に開発したものを、Microsoft社が買い取った。この時点でフライトモデルはすでに完成されており、今でも基本的には変わっていない。MACデビュー後、すぐにMACに移植され、インターフェースが改良されて現在に至っている。Cessna Skylane RG - Model R182、Experimental Jet Aircraft、Experimental Prop Aircraft、Experimental Sailplane、Gates Learjet 25G、My Aircraft 1234、Schweizer 2-32 Sailplane、Sopwith Camelの8つの機体データが付属している。この他にも自分で機体データをつくる機能がある。
 単純に滑走路から離陸し、着陸することもできるし、本格的にやりたければ、気象の確認、フライトプランの作成、管制塔の指示を受けながら離陸の手順を踏み、離陸したらフライトプラン通りに飛ぶ…といった具合に本物のパイロット気分を味わうこともできる。ただし、これには多少の知識が必要になるだろう。
 風の中の横滑り着陸などの練習用ファイルも用意されている。飛行機乗りの醍醐味というか、一番面白いのは横風を受けながらの着陸である。このあたりは航空力学を少しは知っておかないとうまくできないだろう。「推薦図書」などを参考にしたほうがよい。
 エンターテインメントも農薬散布や追跡飛行など3種類が用意されている。
 MAC版はVer.4だが、PC版はVer.6である。PC版はVer.5でグラフィックが格段によくなっており、プロップコントロールとミクスチャーコントロールが追加され、より完成度の高いフライトシミュレーターとなっている。ver.6はWindows95で動き、それまで別売りだったシーナリーの多くが標準になり、標準の機体には大型機(ボーイング737-400)までついた。が、しかし、MicrosoftではMAC版のVer.5以上を発売する意志がないようだ(涙)。

●動作環境
 Plus以降の全機種。システム6.04以降のシステム。漢字トーク7.5.3でも動作。

● 実機の性能
 Cessna Skylane RG - Model R182のデータを記す(マニュアルより)。
 長さ 28フィート
 高さ 9フィート3インチ
 幅 36フィート
 最大離陸重量 31000ポンド
 空重量(自重) 1752ポンド
 最大積載量 1360ポンド
 最大着陸重量 31000ポンド
 翼面荷重 17.8ポンド/平方フィート
 power loading 13.2ポンド/馬力
 最大使用可能燃料 88ガロン
 最大上昇率 1050フィート/分(海面)、455フィート/分(8000feet)
 巡航高度 14900フィート
 最大速度 146ノット
 巡航スピード 133ノット(推力65%、8000フィート)
 持続馬力 7.5馬力(65%推力)
 失速速度(フラップ上げ) 54ノット
 失速速度(フラップ下げ) 49ノット
 Turbulent air penetration speed(耐えられる乱流の速度)110ノット
 着陸装置 三輪格納式、ノーズホイール操縦式

● シミュレーター世界の歴史背景
 標準でついているシーナリー(地形データ)は北米のもので、この中を自由に飛ぶことができる。実在の空港から離陸し、有名な建物(自由の女神など)の遊覧飛行をするなんてコトができる。マニュアルには各地のビーコンや空港のデータが地図と共に付属している。
 追加シーナリーには、ハワイシーナリー、ジャパンシーナリーなどが発売されている。追加シーナリーのお値段は4,000円前後。


評価

●グラフィック2点
 このソフトの最大の欠点は、この物足りないグラフィック。ソフトの古さを感じさせてくれて涙がちょちょぎれます。大げさにけなしましたが、そこそこみられるグラフィックではあるのでご安心を。

●描画スピード3点
 古いソフトなのでパワーのないマシンでもちゃんと動く。ただし、クロック数の低い030マシンでは、地上物が多くなるとフレームレート(描画速度)が落ちる危険性あり。グラフィックの貧弱さと勘案して点数は3点。
 面白いことに、パワーのないPowerMacだと040マシンより遅くなるので注意しよう。そんなときはスピードダブラーでかなり改善されるとの情報がある。

●シミュレーター度4点
 気象の設定はきめ細かにできる(季節や時間、雲の高度と大きさ、風の高度と強さと方向、乱気流や雷の有無など)し、管制官とのやりとり(デパーチャーコントロール、グランドコントロール、アプローチなどは省略されており、すべてタワーコントロールのみで管制を受ける)、ATIS(定期的に情報更新され、自動的に放送されている気象情報サービス)のサポートなど一通り揃っており、満足がいくレベル。
 フライトモデルは定評がある。フライトシミュレーターといえばMSFSの名前が挙がるほど有名で、フライトモデルも実機同様と思われているが、実はそうではない。プロップコントロール(プロペラ角度の調節)とミクスチャーコントロール(燃料の混合比の調節)がない点は最初に触れたが、他にもジャイロ効果(プロペラ後流は渦巻き状に機体側面を流れるため、いわゆる首振りが起こる)がないなどフライトモデルにも省略がある。満点とはならなかった。

●総合評価4.5点
 グラフィックやフライトモデルに不満あり。また、インターフェースにも改良の余地があるものの、「飛行機を操縦する」雰囲気は十分つかんでいる。なんと、フライトログ(飛行時間を書き込む「飛行日誌」)まであるのだ。みんなこのソフトで実機の雰囲気を味わったんだよなぁ。とゆーことで、長い間お世話になりましたのおまけを付けて4.5点。
 軍用機大好きの人も一度は触ってみることをお薦めする。

● 対戦機能
 ない。全然ない。必要ない。でもほしい。ATCもついて、みんなで一緒に飛んで、おらおらそこのビーチクラフトどけぇ、ジャンボのお通りだ!とかできたら楽しいと思う。ホント、改良の余地はいっぱいあるんだよなぁ。どこかMSから買い取って、続きを出してくれないかな。

●リプレイ機能
 インスタントリプレイ機能あり。フライトをやめる(メニューから Instant Replayを選ぶ)直前の、最大45秒間だけ再生できる。再生時のスピードコントロールが可能。
 再生時間が短いが、これは、MSFSのリプレイの主眼が「楽しむ」ことではなく、「飛行の分析」にあるからである。リプレイに付随して、Flight Analysis(着陸時の高度100フィートからの高度変化、着陸スピードなどをグラフ表示する)、Maneuver Analysis(Flight Analysisと同じ。ただし、高度の制限がなく、地上の分析もできる)、Crash Analysis(墜落時のスピードなどをグラフ表示)の分析機能を持っている。
 これらの分析機能は他のフライトシミュレーターには見られない物で、墜落時や満足できなかった着陸時など、分析グラフを見ることで自分の操縦のどこが悪いのかよくわかる。うまい人でも、グラフ化することで自分の癖がつかめる。定番の面目躍如だ。

●対応ジョイスティック
 MouseStick II or mouse
 このソフトに限ってはジョイスティックは必ずMouseStick IIを使うこと。これ以外のジョイスティックは現在のところまともに飛ばせない。
 それほど急激な機動が必要なわけではないので、マウスで飛んでも十分である。事実、多くのフライト野郎はMicroSoft Flight Simulatorをマウスで飛ばしている。他のジョイスティックを持っている人、あるいは購入を考えている人は、このソフトのためだけにMouseStick IIを買う必要はない。
 なお、MSFSは2本までのジョイスティック(MouseStick II)をサポートしている。片方を操縦桿、片方をラダー操作などに割り当てられる。


FS-ATC3.1

 PC版においてきぼりにされたMAC版ですが、支援するシェアウェアもあります。「FS-ATC」がそれで、これをインストールすると管制官の指示を受けながら飛ぶことができます。文字で表示させることもできますが、スピーチマネージャーに対応しているので、しゃべらせた方が雰囲気があります。
 コースデータは自作することもできます。

 作者のホームページはこちら。ここからダウンロードもできます。

 http://www.siba.fi/~masunta/(2003/10/4追記。現在はこちらに移動している「http://www.saunalahti.fi/masunta/」)


この項、penguin-19。

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