F/A-18 Hornet

シミュレーター名「F/A-18 Hornet」&追加シナリオ「KOREAN CRISIS」

●このフライトシミュレーターについて
 発売元:GSC社 日本語版はクオリタスジャパンから発売されている。
 値段:実売価格7000円前後
    追加シナリオ「コリアンクライシス」は5000円前後。

 バージョンは現在2.01。MACのフライトシミュレーターの中で、近年もっとも売れた1本だろう。バージョン1.xxまではCPUパワーのないマシンでも軽快に飛べる作品だったが、バージョン2以降はPowerMac推奨となり、パワーのないマシンではグラフィックオプションを外さないと軽快に飛べなくなった。代わりに描き込みが細かく、グラフィックには臨場感が増した。
 MACでジェット戦闘機に乗りたかったら、まずはこの1本を買うべきである。
 ミッションは標準で28ある。1人のパイロットは7回の出撃(ソーティ)を生き延びれば無事退役となり、ゴルフ三昧の日々が送れる。1回の出撃ごとに4つのミッションが用意されており、どのミッションに当たるかはランダムに決定される。
 追加ミッションシナリオ、「コリアンクライシス」も発売となっている。コリアンでは全体にミッションが手強くなっているが、同時に僚機の数も増し、さらにエキサイティングになっている。
 ミッションが始まると、たいてい駐機場にいる。ここで滑走路までの地上滑走の許可を得てから滑走開始、滑走路の手前ではきちんと管制塔から発進の許可をもらわないと、僚機や帰投してくる味方機と接触事故を起こしかねない。発進すると味方から敵機の情報が入る。レーダーで全体の様子を観察し、僚機と共に敵機に当たるか、他の迎撃施設(SAMやAAA)を先にやっつけるか決めねばならない。護衛任務なら、護衛している機体のことも考えなくてはミッションの成功は望めない。
 ミッションによっては僚機をおとりにして、自分はレーダーを避けて超低空を全速で飛ばさねば間に合わないようなものもある。敵機はMIG21、MIG23、SU27が登場する。この連中を相手にミサイル戦からドッグファイトまで楽しめるだろう。連中をなめてはいけない。腕が悪いうちは簡単にひねられてしまう。

 Hornetの魅力は軽快な操作性、ゲームとシミュレーションのバランス感覚の良さ、それに対戦機能を備えていることだ。対戦機能については後述する。

 HPCから出しているフリーウェア「Hornet tutorial」で、Hornetの操縦の仕方、ミッションの詳しい解説がされている。特に、うまく着陸できないと言う人は、まずこれをダウンロードすべきだ。インターネットならHPCホームページ(http://www.hpcj.org/)、NIFTY-ServeならFMACUSL #7-19にある。

●実機の性能
 F404-GE400ターボファンエンジン2基搭載した海軍機。
 大きく延びたストレーキと、そこに空いたスロットのおかげで60度の迎角でも失速しないという驚異的な空力特性を実現している。
 F/Aは「戦闘/攻撃機」を表している。パイロットは戦闘任務だけでなく、対地攻撃任務も合わせて行わなくてはならない。そのため、アビオニクス(電子機器)は充実しており、それはコクピットにも表れている。3つの多目的ディスプレイには、それぞれ必要とする情報を表示させることができ、表示はスッキリまとめられている。
 対地攻撃時にも正確な照準・投弾ができるよう工夫されたHUDと、対地攻撃用コンピュータが、パイロットを支援する。
 F/Aと名付けられているが、実際にはもっぱら対地攻撃機として使用されているようだ。しかし、湾岸戦争時にイラク軍機を撃ち落とし、戦闘機としても十分な性能を持っていることを見せつけた。

●シミュレーター世界の歴史背景
・湾岸戦争(標準ミッション)
 いわずとしれたハイテク兵器の展覧会戦争。F/A-18 Hornetの標準ミッションは対イラク戦争である。

・コリアンミッション
 これは架空のお話。なぜかしらないが、北朝鮮で紛争が勃発し、アメリカの空母が派遣されている。

●動作環境
 すべてのMACで動作すると豪語している。128KMACでも大丈夫というからすごい自信だ。
 システム6.0以上、4MB以上のRAM。

評価

●グラフィック4点
 ポリゴンなのにこんなに描き込みをしていいのか! というくらい描写が細かい。夕暮れを飛ぶミッションの景色のきれいさに驚くだろう。
 建物や敵機の描き込みもすばらしい。
 ただし、PowerMacならである。68系MACの場合は描画オプションを外さないと軽快に飛べないので1点減点となった。

●描画スピード3点
 前述のように、PowerMacなら問題なく飛べるが、68系MACはオプションを外さなくては軽快に飛べない。さらに、68系MACでは、オプションを低く設定しても、建物の上を低空を飛行したときなど、描く物体が多くなると一時的に描画スピードが落ちることがあり、この点数となった。

●シミュレーター3点
 一部シミュレーターを犠牲にしてゲームバランスをよくしているところが見受けられる。高度による空気密度の変化や、それに伴いスピードの変化など、芸の細かいところをみせている半面、ラダーの挙動がおかしいなど、不満なところもある。
 ゲームバランスとの兼ね合いをはかっていることは、バージョンによってエンジン推力に違いがある(2.01では若干弱くなった)ことなどからもわかる。
 厳密にシミュレーターとしてみれば2点止まりだろう。しかし、地上管制やAWACSとの交信、LSO(着艦誘導士官)の指示など、その気にさせてくれる雰囲気を持っている。全体としてこの点数となった。

●総合評価4点
 心情的には満点をあげたいソフトだが、シミュレーター度が3点であること、PowerMacでないと魅力の全部を引き出せないことを考えて1点減点とした。
 ゲームバランスは非常に良い。敵機も程々強く、ミッションもなかなか手強い。68系の人でも、描画を犠牲にすれば楽しむことができる。

●対応スティック
 MouseStick II、ThrustMaster、FlightStick PRO

●リプレイ機能
 あり。カメラアングルや倍率などを変えてみることができる。始めたばかりの人は、HPCの面々が作ったリプレイフィルムをダウンロードして研究するのも良いだろう。
 HPCではリプレイ機能を利用して、画面キャプチャーを取り、カレンダーを作成している(NIFTY-Serve:FMACUSL #7-203など)。

●対戦機能
 あり。対戦は最高4人まで同時につないで行える。接続の方法にはアップルトークを使い、直接MAC同士をつなぐLAN方式、モデムを介し、電話でMAC同士をつなぐARA方式、インターネットを通じてつなぐIP方式がある。このうち、ARAは1対1の接続となるが、LANとIPは4人まで接続・対戦できる。
 Hornetの魅力の半分は対戦にある。人間相手では味わえないようなドッグファイトを経験することができるだろう。
 敵機を追尾していて、前方の敵が左に機体を傾ければ、左に曲がるものと思ってしまう。実は前方の敵機は機体を左に傾けながらマイナスGをかけ、右に曲がっている…などという戦法も人間は使ってくる。コンピュータ相手では味わえないような激しいジンキング(上下左右への細かな切り返し)で相手を見失うこともしばしばだろう。彼らを相手に戦うためにはドッグファイトについての知識も必要になってくるし、それを実際に使う腕も不可欠だ。
 対戦相手がいなければHPCに入会することを薦める。気軽に相手になってくれる(てぐすねひいている)連中がたっぷりいる。
 トーナメントも開催されているのでぜひ参加してほしい。
 接続方法が良くわからなければHPCのメンバーが相談に乗ってくれるだろう。
 Hornetの解説や対戦の雰囲気を知りたいならGALAXYのホームページ(http://www.galaxy-j.com/hpcj/)を覗いてほしい。
 IP対戦はちょっと難しいが、TOOL(http://super.win.or.jp/~toolhpc/)やZEKE Japan(http://super.win.or.jp/~zeke/ipremote/)のホームページには、接続方法が詳しく解説されているし、必要になるソフトもここから手に入る。

この項、penguin-19。

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